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交易都市ラクシズ、綺麗な花には棘がある編
流れる会話に棹立たば2
しおりを挟む――――朝っぱらから爛れたことをしてしまったが、気を取り直して。
ともかく俺達はウィリットの様子とフェリシアさんの事を聞くべく、まず女将さんの所に向かった。いきなり押しかけても怯えさせちゃうかも知れないもんな。
女性と話す以上、身だしなみもちゃんと整えたつもりだけど……おっきな男二人を従えてやってくるなんて、フェリシアさんびっくりしないかな……。
ま、まあ俺一人でお話を聞いても……へへ、美女と二人っきり……じゃなくて!
とりあえずブラックの事は「昨日助けてくれた人」だとは思ってくれるだろうけど……俺は何もしてないし、出来るだけ怖がらせないように気を付けないとな。
ヘレナさんだって怯えてたんだし、娼姫でもない普通の女性ならなおさらだろう。
そんな事を思いつつ、話を聞きに応接室兼執務室にやってきたのだが。
「あの貴族野郎は……気味が悪いくらい大人しいね。それどころか、顔の色艶なんか良くなりやがって本当に腹の立つ……」
イライラしながら煙管で煙を吹かす女将さんだが、そうやってイラつく相手にご飯を運んでやっているあたり、やっぱり世話好きというか人を粗末に扱えないらしい。
素直じゃ無いトコがブラックみたいでちょっと微笑ましくなってしまったが、俺はゴホンと咳を一つして気を取り直し再び問いかけた。
「それで……何か変わった事は……?」
「特には無いねぇ。まあでも……自分から執事に連絡をしてまでここに留まるつもりらしいから、安心はできないがね。監視は続けてるよ」
ウィリットに何も変化が無いのは良かったけど、留まりたいってのは何だか変だ。
何かここに居たい理由でもあるのかな。聞いて教えてくれるなら良いけど……でも今はフェリシアさんの方が先だな。
「女将さん、フェリシアさんの方はどうです?」
「ああ。あの子は大分落ち着いたようだね。今朝はケロッとしてたし、朝食もペロリと平らげたくらいさ。立ち直りの早いトコはジュリアの妹だねえ」
「そっか……じゃあ、話を聞いても大丈夫そうですか?」
俺の問いに、女将さんはチラリとブラックの方を見ると、俺にニヤッと笑った。
「それは良いけど……あの子、どうやら……アンタのご主人様に惚れちまってるようだよ? 一緒に話を聞きに行っても良いのかい?」
「えっ」
「はぁっ!?」
俺の驚いたような言葉に、背後から素っ頓狂な声が掛かる。
たぶんブラックだろうけど俺の声より大きいんでびっくりしちゃったよ。
しかし女将さんはその事を気にせず続ける。
「ま、アンタもヒゲをちゃんと剃れば美形だってのは誰にだって判るからねぇ。オスとして申し分ない所だらけで、おまけに顔まで良いとくれば、メスなら男だろうが女だろうが黙っちゃいないだろうさ。年頃の田舎娘には毒だねえアンタって奴ぁ」
「はぁ……? めんどくさ……」
「ブラック、女の前でそう言う失礼な事を言うんじゃないぞ」
朴念仁っぽいクロウにまでそう言われて、ブラックは不機嫌そうに口を曲げた。
めんどくさ、と言うのがいかにも「モテまくってます」って感じでイラッとしたが、まあ、ブラックは女遊びしまくってたから、そういう純朴な惚れ方に何かイヤな思い出もあるんだろうな……とはいえ、好かれてるのは素直に羨ましい。
ぐうう……俺だって格好良く女の子を救って惚れられたい……。
しかし今回は間違いなくブラックの功績なので、やいやい言う事も出来ずに悔しさに臍を噛むしかなかった。そりゃ、独占欲も嫉妬もしますけど、俺としてはブラックが女の子にモテまくるのも嫉妬の対象なんだよっ。
俺だって男なのっ、女の子好きなのハーレムしたいの!
オッサンだらけのハーレムじゃなくてマジのハーレムぅううう!!
「おやおや、ツカサが真っ赤になって怒ってるじゃないか。主人なら自分の大事な物は大切にしなよ。まったく……」
「あはっ、ツカサ君また嫉妬してくれたのぉ!? 嬉しいよぉ~」
「ば、バカッ、違うわい!」
いや嫉妬してるのは一緒なんだけど、種類が違うと言うか……おい抱き着くな。
ともかく、フェリシアさんが話してくれると言うのなら好都合だ。
この場合だと俺の方がお邪魔ムシかも知れないが、俺だってブラックの恋人だし、知らない所で変な事になるよりかは、その…………ま、まあ、とりあえず三人で話を聞きに行くってことだ! うん!
……てなわけで、俺達は女将さんに案内して貰い、フェリシアさんを匿っている所を訪れる事にした。たしか、娼姫のお姉さま達が寮で保護してくれてるんだよな。
物が積み上げられていたり、ちょっと傾いてたりする狭く古い廊下を歩き、段差が激しい階段を登って三階まで上がると、女将さんは綺麗な扉が並ぶ廊下で「静かにね」と俺達に注意し、その中の一つをノックした。
と、ややあって中から「どうぞ」という声が聞こえる。
この声は……俺に良くしてくれている古株の熟女娼姫・ルゥイさんの声だ。
ドアを開けると――――そこは豪奢ながらも品のあるクラシックスタイルな家具が揃えられた、どこかのレトロな洋室のような風景が広がっていた。
ルゥイさん……なんという品のいい部屋なんだ……!
思わず圧倒されてしまう俺を余所に、ルゥイさんはベッドの方へと歩いて行き、ふっくらと盛り上がっている所をポンポンと軽く叩く。あれは……もしやフェリシアさん? 心配だな、具合でも悪いのかな。
そう思っていると、ベッドから彼女が起き上がった。
「ああ、ちょっと待ってね。身支度したいんだってサ」
ルゥイさんがそう言って、俺達を押し留める。
その行為にブラックが「チッ」と判りやすく大きな舌打ちをしたが、聞こえてない事を祈る。っていうか人前で舌打ちすんなよお前はー! 女の子が泣いちゃうだろ!
……数分して、用意が出来たフェリシアさんは、俺達を部屋に招いてくれた。
「お待たせしてすみません……」
「構やしないよ。女の私室にやってくるような男は、待つのが当然サね」
「こらルゥイ、あんまりフかすんじゃないよ。……それで、体はもう大丈夫かい」
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「そんなの良いんだよ。アンタはジュリアが大事にしている妹だからね、出来るだけ良くしてやりたいのさ。あの子を知ってる奴なら、誰だってそうする」
「そう……娼姫仲間でも、ジュリアを悪く言うヤツなんて一人もいなかったしね」
女将さんの言葉にルゥイさんも切なげに言う。
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「ええ……姉さんは本当に素晴らしい人でした……。誰からも好かれて、いつも笑顔で、私にも色んな贈り物を送ってくれて……本当に、良い人だった」
「…………落ちこむ事は無いよ。まだ行方不明ってだけだからね」
「はい……」
「それで……そのジュリアの事で、コイツらが質問したい事があるんだそうだ。まだ体が辛いかもしれないけど、聞いてくれるかい?」
女将さんのその言葉に、フェリシアさんは頷いてこちらを見た。
そうして……ブラックの方をじっとみて、頬を軽く赤らめ俯く。
…………おお……これは、俺にも解る……これは重傷だ……。
改めて「アナタを意識してます」と示されると物凄く悲しくなってしまうが、この感情がヤキモチとかではなく自分のモテなさに対する悲しみなのがまた悲しい。
俺にとっては、独占欲よりも男としてのプライドが大事なのか……それはそれで、どーなのかって感じなのだが。
「あの……はい……わ、私にお聞きしたい事ならなんなりと……」
「だってよ」
「じゃあ、あの……ブラック……」
俺の代わりに質問してくれるかな、と横に居るオッサンを見上げると、相手は俺に「なんで僕がアイツに質問しなきゃ行けないの?」と見るからに嫌そうな顔をしたが、俺は細かく首を横に振って視線だけで「彼女に一番警戒されてないのはお前だけだからだよ!」と訴えた。
……これもまた悲しいが、俺だと多分スケベ顔になるから無理だ。
すると、ブラックは深い深い溜息を吐いたが――――自らフェリシアさんに近付き、彼女の前でこれみよがしに跪いた。
「あ……あの、昨晩は助けて頂きありがとうございました……。よろしければ、その、お、お名前を……」
「…………ブラックだ。それより、貴方が知っているお姉さんの事を教えて欲しい。何か変わった事があったとか、妙だった事とか何でもいいんだが」
人柄については、もう知っている。
だから、身内から見ておかしいと思ったところを教えて欲しい。
そういう意図のある質問に、フェリシアさんは美しい亜麻色の髪を揺らし、青紫の瞳を潤ませたが――――少し考えて、答えてくれた。
「そういえば……半月ほど前から、週に一度の姉さまのお手紙の内容が、少しばかりおかしかったような気がします……」
「どんなふうに?」
「誰かに見られているだとか……妙に愚痴ばかり多くなったりとか……まるで、人が変わったかのように……その……醜い言葉が増えまして……。なので、私、悪いとは思ったのだけど、そんな姉さまのお手紙なんて見たくなくて燃やしたんです。両親に心配させるといけないから……」
……半月ほど前から手紙の内容が変わった。
そう言えば、ウィリットさんやゴーテルさんも「ジュリアは人が変わったように」とか言ってたっけ……とすると、その頃から精神的に良くない事が起こってたのか?
心を何かに蝕まれていたのか、それとも本当に誰かに監視されていたのか。
この世界での精神病ってのはどんな物になるのかは分からないが、それなら娼館の人が何らかの対策を打っててもおかしくないよな。
ずっと部屋に籠ってお仕事してるんだから、心が疲れちゃう人もいるだろうし。
となると……心の病と決めつけるのも早計だな。
「姉さまは、本当に優しい人で誰からも好かれていました。村に居た時も、それこそ村中の人達に慕われていたんです。そんな姉さまが……どうして……」
そう言いながら、フェリシアさんはハラハラと泣き始める。
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「……で、貴方のその匂いは……その姉さまから貰った香水の匂いなんですか」
「え……? あ……は、はい……。そうです、そうなんです……姉さま、手紙と一緒に送って下さって……。流行遅れの鼻で笑われるような物ですが、つけていたくて」
「村でもつけてたの?」
にわかに乗って来たブラックに、フェリシアさんは少し顔を明るくして頷く。
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「ああ、そうだね」
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「ブラック様、その……私、本当にこわくて……だから、あの時助けて頂いて、本当に救われたような気持ちだったんです。ありがとうございます……」
「ああ、礼を言われるほどじゃないよ。……それより、何故そんな貴方がこの街へとやってきたんだい。しかも一人で」
そこを問うと、彼女は一瞬動きを止めた。
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「…………手紙が……届かなくなったんです……。だから私、心配で……でも、両親は姉さまだから大丈夫とだけしか言わなくて、だから、だから私……」
「……そう」
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俺達が発見出来て……というか、ウィリットが間違えてくれて良かったよ。
その質問をすると、ブラックは「ありがとう」とだけ短く言って立ち上がったが――――意外にも、フェリシアさんは慌てて立ち上がりブラックの袖を引いた。
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驚く俺をフェリシアさんはチラッと見て、そして何故かクロウを見上げブラックの時のように方を赤くすると、恥じらうようにもじもじしながら可愛い声で呟いた。
「あの……女将さんにお聞きしたところによると、ブラック様は三人で冒険者として活躍していらっしゃるとのことで……。だから、もしよろしければ……私の護衛を、お願いできませんか……?」
そう言いながら、フェリシアさんは上目遣いでブラックを見つめる。
う、うぅうう羨ましいけど恋人としても男としても嫉妬するような気持ちが心の底からメラメラとぉおお……。
いや、正直恋人としての嫉妬は石ころ未満なんだけどね!
俺もああやって女の子にオネダリされたいいいいちくしょおおおおお!
「…………僕に依頼したいってこと?」
ブラックは、俺達に横顔を見せながらフェリシアさんを見ている。
少し遠い所なので細かな表情の違いは判らなかったけど、なんだか……喜んでいるような感じは見て取れなかった。
「はい……あの……駄目ですか……?」
潤んだ瞳で見つめられているだろうブラック。
もちろん、その可憐な言葉に「はい」と答えるだろう。俺はそう思って――――
「もう既にゴーテル嬢から依頼を受けている。貴方に付き合っている暇はない」
…………あれ。
えっ。
こ、断っちゃうの!?
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