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交易都市ラクシズ、綺麗な花には棘がある編
6.汚い酒場に潜みがち1
しおりを挟む以前、この街に長く滞在していた時は、俺一人で外に出るのは危ないからと言われ馬車を呼んで貰い移動していた。
まあそれは俺が見ての通りちんちくりんだからであって、ぼけーっと歩いてるだけで数秒後には全てを奪われ丸裸になっていても不思議ではない【蛮人街】では、俺のような攻撃力激低の奴が出歩くには仕方がないことだったのである。
……自分が情けないが、まあ本当の事なので仕方がない。
ともかく、そんな事情があるので、俺が外出する時は女将さんが馬車を呼んで来てくれていたのだが……今はそんな事をする必要は全くない。
なぜなら、俺の両隣には姿形は違えど腕力に自信のあるオッサンが二人ついているからだ。クロウは袖なしの服から伸びているむくつけき健康的な褐色の腕で最早説明不要だが、ブラックも中々どうして腕っ節が強い。
まあ、高身長で肩幅の広い体格だけど……一見してはそう見えないんだよな。
うねった赤髪をお貴族様のように髪紐で縛っていて、無精髭だって中途半端に生やしている。いかにもうだつの上がら無さそうな風体だ。一見「魔法主体で腕はからっきしの優男かな」なんて思ってしまいそうなのだが、どうかしたらコイツもクロウを軽々と吹っ飛ばせるくらいの腕力を持っている。
普段は剣や曜術ばっか使ってるから、ベッドの上くらいでし……ゴホッゴホン……えーっと、ともかく目に見えて分かりやすいクロウがいるせいで、余計に力が強そうなイメージが湧いてこないんだが、実際は怪力の体力オバケなのだ。
…………俺だけがいつもうっかり忘れてるだけだろって言うのはナシな。
閑話休題。
そんなわけで、そこまで強い奴……しかも明らかに風体がカタギではないオッサンが二人も居れば、俺も自由に蛮人街を闊歩できるのである。
でも……そう言えば俺、あんまりこの街のこと知らないな。
アヤシイお店が沢山あるのは分かってるんだけど、この街にある酒場や普通の店には行ったことが無い。アブナイ街の酒場ってどんな感じなんだろうか。
そんなことを思いつつ、目深に被ったローブから周囲をチラチラと見やると、道の端に屯して、こちらを見ながらニヤニヤしている奴らを見つける。
悪い盗賊ってのは、ああしてこちらを観察してるんだよな。いつでもエモノの隙を狙っていて、チャンスが有ればすぐに物を盗もうとするんだ。しかも、その事を巧妙に隠して笑顔で近付いてくる奴もいる。
だから、ここではすれ違う人全てを警戒しなければならないのだ。俺はもう奴隷でも娼姫でもないけど、この国では攫われて奴隷屋に売られたらもう奴隷なんだから、充分すぎる程に警戒しておいた方がいいだろう。
まあ、今の俺に出来る事は……ブラックとクロウの間から抜け出さない事だな!
「それにしても、いつ来ても変わらない汚さだな。街と言うよりごみ溜めだ」
俺の決心も知らず、ローブで耳を隠したクロウが嫌そうに己の鼻をつまんで擦る。
やっぱり鼻が凄く利く獣人にとってはスラムのニオイは厳しいようで、比較的綺麗な大通りを歩いているというのにずっとしかめっ面だ。
確かに石畳も補修されずボコボコしてるし、いたるところにゴミが落ちていて俺の世界の飲み屋街を三倍酷くしたような有様だが……大通りは、そこそこマシなような気もするんだけどな。こういう時、獣人って言うのは大変だ。
しかしそんなクロウの苦労(笑うとこではない)など気にもせず、一人だけ平素の格好なブラックはフンと鼻を鳴らした。
「この程度で音を上げてりゃ世話ないな。もっと酷い所があるってのに」
「うーん……まあ……」
それは確かに言えているかも知れない。
俺も、前に一度「犯罪都市」と呼ばれるヤバい街に行った事があるし……。あそこも中々に世紀末な場所だったから、ブラックが言う事にも一理ある。
だけど、だからって今の不快な気分を我慢出来るわけじゃないからなぁ。
「ツカサ、ブラックがいじめるぞ」
「あっこらお前ナニ甘えて……」
「ああもう喧嘩すんなって! とにかく早く酒場に行こう。そしたらニオイも少しはマシだろ? で、その酒場ってのはどこにあるんだよブラック」
俺にぴったりひっつくクロウに怒りかけたブラックだったが、俺の言葉に少し冷静になったのか、コクリと頷いて足を速めた。
お、おいコラ、そうやって歩いたら歩幅が合わないだろうがっ。アンタら俺よりも身長高いんだから、足の長さも違うんだって!
くそう、また嫌な所でイヤな比較をしてしまった……。
こんな事で怒るのもブラックのせいなんだからな、と理不尽なことで憤りつつ、ブラックの案内するがまま、一般街に近付く方向へと大通りを歩いて行くと――――少し先に検問のための門が見えたところで、ブラックが不意に左に歩を向けた。
進行方向を見やると、みっちり詰まって並んだ家屋の一つに「食事とお酒」を表す吊り看板が下がっている。
「ここ。他の酒場よりかはまともな食事があると思うよ」
そう言いながらブラックが近付くお店の小さな看板には、綺麗な装飾文字で【金の妖蛇亭】と記されている。妖蛇なんてゾワゾワする名前だけど、この世界のお店って何故か動物の名前を付けている所が多いし、これはいわゆる「蛮人街仕様」なのかも知れない。しかし、やっぱり不安だな。店に入った瞬間殴られたりしないかな。
そんな事を思いながら、ブラックが開けた扉から一歩中に入った。
瞬間、ぶわっと酒やたばこや食べ物の香りが混ざった熱気が顔にぶち当たる。
ドアベルを鳴らしながら重い扉が閉まったが、その事を気にする暇も無い。外よりも薄暗い店の中の光景はなんともまあカオスな空間になっていた。
「うわ……凄いなここ……」
思わず零してしまったけど、それは無理も無いと思う。
なんせ、無数の蝋燭が発する明かりに照らされている室内は、一言で言い表す事が難しい。まず目に入って来たのは、ドアを抜けて真正面にあるカウンター。そこでは様々な男達が競うように酒を飲み、凄くえっちな格好をした娼姫達数人がそれを囃し立てている。
テーブル席の方を見れば、皿を積んで酒をがぶ飲みしている山賊のような男達や、男女様々な娼姫を侍らせる胡散臭い男、そんな奴らに全く構わず酒を流し込んでいる服装に無頓着な人や、冒険者や……とにかく客が独特過ぎて説明が追いつかない。
しかも、そんな人達が代わる代わる騒いだり喧嘩したりしているもんだから、善良な小市民の俺としては、今すぐにでも回れ右したいほどアウェー感が強かった。
そりゃ俺はファンタジー大好きだしチート小説も好きだよ。めっちゃ読むよ。
でもさ、このウェルカムトゥージクレイジータイムな酒場に実際に連れて来られても、どう考えても俺は絡まれてタコ殴りがせいぜいだよ! 最悪死ぬよコレ!
コレがマシってどういう事だよイカれた酒場にようこそだよ!
「お前さてはタフボーイ……!?」
「何またヘンなこと言ってんのツカサ君。ほら、あそこ座ろう」
「ぐ、ぐぬぬ……」
こういう物言いが我慢ならんのだが、それと同時にブラックは比較的騒がしくない店の隅っこの席に案内してくれるから余計に腹が立つ。ちくしょうスマートに紳士っぽい事やりやがって……。
だがしかしムキーッと怒ってしまえば俺の負けになるので、そこはグッと堪えて、俺は素直に席に座った。もちろん、左右にはオッサンだ。もう慣れたが。
しかし、椅子もテーブルもヤバいな。椅子はギシギシ音が鳴るし、テーブルは軽く体重を掛けるだけで傾く。どうやら足が一部分すり減っているらしい。
そういえば床も、ところどころ新しい板でバッテンを作って穴を補修してるな。
他の酒場ではちょっと見た事が無い光景だが、やっぱり蛮人街だから修理するにもお金が無いんだろうか。いや、これは多分、荒くれ者が多過ぎてすぐに穴をあけるから、もう修理とかバカらしくなっちゃったのかもな。
「ツカサ君、適当に頼むけどいい?」
「え? あ、うん。俺こういうとこの食事わかんないし……」
「オレは肉がいいぞ」
「あーうるさいうるさい」
とは言いつつも、ブラックは数本の酒とボリュームのある料理を頼んでくれた。
うむうむ、最近はクロウとも仲良しで何よりだな。
それにしても……注文を聞きに来たウェイトレスのお姉さんは、娼姫みたいに短いスカートに大胆なスリットを入れて太腿を見せつつ、胸元が開いたナイスでえっちなドレスを着ているなぁっ。しかも通り過ぎる時にウインクしてくれたりするし!
……いいなこの店……すごく! いいな!!
「ブラック、俺はこの店気に入ったよ!」
「……ツカサ君それ絶対雰囲気とかのソレじゃないよね?」
いやいやそんな事は有りませんよ。お姉さんがえっちで最高だからってそんな。
あのほら、これ、運ばれてきた料理もなんだか美味しそうだしさ!
「女か。女が扇情的な服をしてるからか。ムゥウ……」
「いや違うって! ほら、これおいしそーじゃん! なっ!」
そう言いながら指差すのは、デカい広いナンのような丸い物体に乗せられた、肉と野菜をタレのようなもので絡めたおかずだ。
渡されたのはいつもの浅黒い雑穀パンで、ナンっぽい物はお皿代わりなのか年季の入った布の上にドンと置かれている。
色々と思う所は有るが、これがこの店でのスタンダードなのだろう。
いや、うまそう。美味そうだなこれはっ、うん!
「……なーんか誤魔化してなーい?」
「いやそんな滅相も無い。あのこれどうやって食べるの? なっ、食べようぜ!」
そうやって急かすと、ブラックは胡乱な目を俺に向けながら俺に食べ方を見せた。
やっぱり、パンを平たく切っておかずを掬って食べる方式らしい。パンが硬くって噛むのが大変なら、ちぎってつけても良いと言われた。
早速酒の封を開けてビンごと飲んでいるオッサン二人を横目にみつつも、俺は雑穀パンをちぎって、濃い飴色のおかずを掬うと思い切って口の中に入れた。
「はふっ、あふっ…………むっ、な、なんか辛みが……」
テリヤキのような色だったので、てっきり甘辛い味を想像していたのだが……これは、何と言うかどちらかというと辛みの中に熱を通した果物のような甘さが在る。
これはテリヤキと言うよりも、外国の辛い料理っぽい。でも、スパイスが混ざったような辛さじゃないな。良くも悪くも素材が少なめの純朴な味だ。
俺はそこまで辛さに弱くは無いけど、弱い人は少し辛いかもなぁ。まあでも、ざく切りの野菜の仄かな甘さや細かく切られた肉の油でちょっとマイルドかも。
俺はこんな感じの料理は知らないし、名前もよく分からないけど……こういうのが街の味っていう奴なんだろうか。なんだかちょっと旅の雰囲気を感じちゃうなぁ。
っていうかライクネス、王国ってメシについては凄く残念な国なので、この酒場のメシは特別だよな。こんな美味い店があるなんて、ほんと探してみなきゃわかんないなぁ。ブラックもホント色んな店を良く知ってるわ。
……それにしてもご飯が欲しい……。
「ん~、これこれ。酒に合うんだよね~」
「ムゥ、確かにうまいぞ」
俺から遅れて、ブラックとクロウも平らに切ったパンに小型ナイフで器用に料理を乗せ、満足そうにモグモグと咀嚼して酒を流し込んでいる。
そこまでガブガブ飲まれると俺も飲んでみたいが……しかし、俺は何故かブラックに酒を禁止されているので飲む事が出来ない。
この世界じゃ俺も立派な成人扱いなのに、どうして飲んじゃ駄目なのか。
こーゆーところも理不尽なんだよなあまったく……。
そんな事を思いつつ、騒がしい中で食事を続けていると――――ブラックは、封を開けていない酒を掴んで……すぐ隣のテーブルにトンと置いた。
「え?」
あまりにも脈絡のない行動に思わず目を丸くしていると、酒瓶を渡されたテーブルに座っていた人――――どこか陰のある頬のこけたおじさんは、それを当然のように受け取って片手で封を弾き瓶を煽った。
ごっごっ、と喉の音が凄い。
思わず食べる手を留めて相手を見ていると、やっと人心地着いたのか、相手は顔を戻すと、俺達の方を見て来た。
「なんだい。俺に何か用かい?」
ニヤニヤと笑いながら言う相手に、ブラックは人差し指を立てる。だけど相手は首を振って、テーブルに三本だけ指を付けて軽く椅子を浮かせてみせた。
「どんなこったろうと、トカゲ以下にゃあ何も言えねえな」
軽口を叩きながら酒を煽る相手に、ブラックは文句を言う事も無く自分のマントの中に手を入れるとすぐさま机の下に手を隠した。
と、相手も同時に机の下に手をやり、その中に三回、何かが飛び込んでいく。
何が起こったのか分からず「何か」を握り締めるおじさんの手を見つめていると、隣にいたクロウがローブ越しに耳打ちしてくれた。
「金を渡した。銀貨三枚だ」
「えっ、高っ! なんで!?」
思わず振り返ってヒソヒソ声ながらも驚くが、クロウは続ける。
「たぶん、情報屋だろう。ブラックが何を知りたいのかはわからんが」
「なるほど……」
それなら、酒をプレゼントしたのも、さっきのコソコソした行動も納得が行く。
でも、ホントに何を知りたいんだろうか。
不思議に思いながらもクロウと一緒に成り行きを見守っていると……ブラックは、酒を豪快に飲みながら相手に問いかけた。
「僕らが何を聞きに来たかぐらい、解ってるだろ」
「……ふっ。まあな。女将と懇意にしてる奴らは俺らにとっても無碍には出来ねえ」
「監視してるの間違いじゃないのか」
「ま、そういう言い方もある。……ともかく、お前さん達が聞きたい事なら、俺らが適任だな。女将なら、尚更大事な客のお前らには話したがらねえだろうし」
あ、そうか、ブラックは女将さんが何をしているのか気になってここに来たんだ。
……ブラックもそれなりに女将さんを心配しているのかな?
それはそれで微笑ましいが、しかし他人を気にするなんて珍しい。ブラックも何か妙だと思ったのには間違いないけど……。ともかく話を聞いてみよう。
そう思って情報屋のおじさんを見やると、相手は俺達に笑った。
「なんてこたぁねぇ。よくある話だよ」
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