異世界日帰り漫遊記!

御結頂戴

文字の大きさ
上 下
120 / 952
海洞ダンジョン、真砂に揺らぐは沙羅の夢編

15.まだ見ぬ真理

しおりを挟む
 
 
「…………うぅ……」
「なんじゃ、渋い顔しおって。なんぞマズいモンでも食ったのか?」

 座学を始める前にそう言われて、俺は口をぬぐっていたこぶしを降ろし首を振る。
 まさか「朝からどえらいモンを飲まされました」なんて、言えるはずも無い。まだ口の中にブラックのアレの味や、のどのイガイガした感じが貼り付いている気がして、何度水を飲んでも違和感が消えてくれなかった。

 ……いや、べつにブラック精液が汚いとか言ってるんじゃなくて。
 その……これから人に会うってのに、あんな事しちゃったのが余計に生々しくて、妙に口を気にしちまうって言うか……その……と、とにかく変なカンジなんだよ!

 ああもう、なんでこうなっちゃうかなぁ。素直に飲んじゃった俺も俺だけどもさ、朝から口の中に強引に突っ込んで来て「飲んでっ、ツカサ君ほらっ、僕の濃厚な精液ぜんぶ受け止めてぇえっ」なんてハートマークまみれの雄叫びを上げながら俺の口をオナホあつかいして来るオッサンもどうかと思う。
 い、良いって言ったのに、俺のにまで吸い付いて来るし……う……うぐぐ……。
 とにかく朝から凄く疲れたんだっ、ブラックのせいでっ。

 ちくしょう、ヘンなコトを言うから「もしかして」と従った俺がバカだった。
 せっ、精液で元気になるとか、いくら俺の体がヘンだからってそんなんないわ!

「なーにを百面相しとるんじゃ」
「イデッ。し、師匠小突こづくのやめて下さいよ」
「とにかく始めるぞ。今日は……そうさのう、お前は木の曜気はしっかり見えておるようだから、少し先に進めて『曜気を流した際の植物の変化』でもやるか」
「曜気を流すって……初歩術の【グロウ】の話ですか?」

 頭を撫でつつ問いかけると、師匠はチッチと指を振った。

「全般的な話じゃよ。確かに、木属性の初歩曜術【グロウ】は、曜気を植物にそそぐことによって成長をうながす。だが、その詳細までは把握はあくしておらんだろう。なんとなくで想像しても、術の威力は中途半端に途切れて元に戻ってしまう。ソレを少しでも解消するための話じゃ」

 そういえば、木の曜術の初歩術である【グロウ】は、既存の植物を成長させる事が出来るけど、すぐに元に戻ってしまったり枯れちゃったりするんだっけ。
 だから、木の曜術師が冒険に出る時には植物の種を詰め込んだ袋を持って行って、植物が存在しない場所でも術を使えるようにするんだ。

 枯らす術は【ウィザー】ってのがちゃんとるんだけど、それとは違うんだよな。アレは、植物が持つ木の曜気を全部自分の手を通じて放出してしまうって言うか……とにかく【グロウ】で植物が枯れるのとは別なんだ。
 確かに、言われてみればなんだか不思議だよな。

 考え込み顔をゆるめた俺に、カーデ師匠は笑った。

「疑問を持つのは良いことだ。……そう。我々の術は、自然に干渉する時それぞれに異なる動きを見せる。全ての術が独特な脈動と軌跡を描き【回路】を作るのだ」
「回路……ですか?」
「そう。まわり、めぐり、始まりと終わりを繋ぐ。術の軌跡は時に迷路と成ろうが、必ずどこかで一線を結ぶように繋がる。曜術とはその【回路の術式】によってなされる、理論立った現実的なすべなのだ。そう、呪いのような迷信とは一線をかくす……な」

 のっけからよく解らないけど、回路と言われると機械のほうが思い浮かぶ。
 俺には師匠の言うことが半分もわからなかったが、この世界における魔法……曜術は凄く現実的な技術の一つなのだろう。まあ、実際使えてるんだから当然か。

 しかし、こんな技術的な話をされるとは思わなかった。
 やめてくれ、俺はそういうのには弱いんだ。

「あー……。つまり、だ。この世で曜術にまつわるものは、全て何かしらの紋章……いや、に従って構成されているということだ。その回路……紋様がどのような物かはっきりと把握はあく出来れば、術に反応する過程や植物の生死すらも我々の目で確かにることができる」
「ようじゅつもん……」
「まあ、お前の頭では難しい事は分からんだろう。これは薬師のみならず、この世界に存在する曜術師全ての神髄しんずいに繋がることじゃ。それを理解しているだけでも、お前ならば少し違う結果になろうて」

 そんなに買いかぶられるとちょっと恥ずかしくなってしまうが、しかし嬉しい。
 師匠が曜術の神髄を教えてくれたのだって、俺に期待してくれてるからだよな。物覚えが悪いというので見くびられているのはちょっと悲しいが、でも実地で覚えればいいんだ。体全体で覚えてやる。
 それに、曜術紋とかいうのも格好良さそうだし……もし俺にも見る事が出来たら、それこそビシっとキメられる男になっちゃうんじゃないか!?

 呪符とか曜術紋とか、なんかにわかに魔術めいて来たぞ……!
 基本は西洋ファンタジーが好きだが、和風ファンタジーも好きなんだ俺は。

「なんかこう、俺頑張ります!」
「お、おう……。まあ、紋章と言っても人によってその構成も異なる。同じ術でも、定型と言うものが無いがゆえに、習得は至難しなんわざだが……完璧に視認できるようになるには、ワシのように限定解除級の力にならねばならんから、まだ考えんでもいい」
「えっと、じゃあまずなにしたら良いんですか!?」

 フンフンと鼻息荒く立ち上がると、師匠は興奮する俺にニタリと笑って、デコピンをかました。い、痛い。

「曜術紋をるには、まず【グロウ】と【ウィザー】で感じる植物の枯れ方の違いを明確に知覚することだ。それがわかれば、少しは回復薬の等級の違いも知れよう」
「え……ホントですか?」
「ワシが嘘を言うた事が有るか」
「な、ないです?」
「疑問調で言うでないわいバカモン!」

 またもゲンコツを受けてしまったが、こうなると慣れっこだ。むしろ、今から行うであろう新しい修行に俺は猛烈に興奮している!
 修行も兼ねてるだろうし、今日はめいっぱい頑張ろう。
 体調が良いのかやる気がどんどん湧き出て来るし、今なら何百回でも【グロウ】を唱えられそうだ。……ヨシ、今日は、俺の底力をどーんと見せてやろうじゃないか。
 改めて「頑張ります」と両手でガッツポーズを見せると、師匠は苦笑した。
 
 
 
   ◆



 種を使って何度も何度も【グロウ】と【ウィザー】を繰り返していたら、すっかり夕方になってしまった。
 なんだかんだで今日一日ずっと修行していたらしい。

 すぐに「曜術紋」を見られるようになってやるぞ! なんて意気込んでいたのだが、結局なんとも分からず俺はガス切れで修行もお開きとなってしまった。
 むむ……なんとか「シンズイ」と言う奴を会得したかったのだが、やっぱり一日では攻略できなかったようだ。限定解除級の実力ってやっぱり遠い……。

 俺はチート能力を持っているけど、曜術師としての等級は二級どまりだ。
 もしかしたら一級に昇級出来るくらいには力を付けているかも知れないけど、それでもブラックが属する【限定解除】の実力には程遠いようだった。

 師匠が言うには「限定解除という存在は、バケモノだけが到達出来る異端の領域じゃ。一人で都市を壊滅させる乱暴者や、単独で竜をもほふれるであろう実力を備えた強者もおる。そんなもん、十年に一度現れれば奇跡じゃよ」とのことで……。

 …………やっぱりブラックて、そんだけ規格外なのかな……。
 でも、実力から言えばクロウも恐らくは【限定解除級】っぽいよな。
 師匠は「何人も居てたまるか」なんて吐き捨てていたけど、すでに師匠も含めて三人【ヤバいヤツ】がこの家に居る……なんて知ったら、どう思うのだろうか。

 色々と心配になったが、まあ、曜術師同士でも別属性の人間の事は触れて【査術さじゅつ】を行使しなければ分からないって事らしいので、師匠にはバレないだろう。
 卒倒されたら困るから、クロウが土の曜術を使える事は黙っておこう。うん。

 ともかく。
 今日はガス欠で強制終了になってしまったが、何故だか俺は今までにない充実感に満ち溢れていた。何故か、それほど疲労を感じなかったのだ。
 まさか、本当にブラックの「アレ」でパワーが付いたのだろうか……なんて考えてしまうが、たぶん偶然だな。偶然。うむ。

 でも「それほど感じない」とは言っても疲れはあるわけで……――俺は疲れを癒すべく、狭い裏庭でぬるま湯に足を付けて椅子に座っていた。

「はぁ~……足湯は良いなぁ~」

 片方には旧治療院の外壁、もう片方には高い塀がそびえていて、今いる場所はとても狭い。ブラックの体が通れるくらいのスペースしかなくて、二階の勉強部屋とちょっと似ている。まあ、台所の勝手口から来る事が出来る場所だから、治療師に来る人の邪魔にならないようにこうして家の周りを回る通路を作ったんだろうな。

 今は使う事も無い場所だけど、地面が剥き出しでそのまま水を流せるので、こんな風におけで足湯を堪能たんのうしたり体を洗うのには好都合だ。
 旧治療院は古いからな……ヘタに水を撒いて床がまた腐ったら困る。

 しかし、ほんと便利だなぁ俺の考えた曜術である【ウォーム】は。水だって、好きな温度に温められるんだもん。
 この家に風呂が在れば、水をためて風呂に入り放題だったんだけどな。
 こういう時だけは自分の世界が恋しいなぁ……なんて思っていると、台所から俺を探す声が聞こえてきた。

「ツカサくーん、ごはん食べよー」
「はーいー」
「あっ、ツカサ君こんな所にいたんだ」

 勝手口のドアを開けてヒョイと顔を出すブラックに、俺はひらひらと手を振る。

「ちょっと疲れちゃったから足湯をな」
「ツカサ君ホントお湯にかるの好きだよねぇ……ふやけちゃうよ?」

 ふやけちゃうよって、大げさだなぁ。
 でも、ブラックは本気みたいで何だか不満げに顔をしかめている。

「足湯は体にいいんだぞ?」
「疲れがとりたいなら、僕が全身くまなく揉んであげるのに」
「お前の言葉からはよこしまなたくらみを感じるので遠慮します」

 あっ。あからさまに「チッ」とか言いやがった。
 てめこの下心くらいは隠せよせめて!

「とにかくご飯食べようよぉ。お腹すいたよツカサ君」
「わーったわーった。すぐに用意して……」

 と、お湯から足を上げた。刹那。

「――――――ッ!?」

 どこからか女性の甲高い悲鳴が聞こえて、俺とブラックは思わず止まった。

「なっ……」

 どこから聞こえてるんだ。そんな簡単な言葉すら言えず、俺達は悲鳴の出どころを探ろうと目を忙しなく走らせる。すると、一足先にブラックが背後を見るようにして部屋の中に首を向けた。

「大通りの方からだ。……何かあったみたいだね」
「おっ、おい、悠長にしてる場合か! 行くぞ!」
「ええ~?」

 まーたお前は「他人なんてどうでも良いでしょ」みたいな顔しやがって!
 俺はあわてて靴を履き、ブラックと――途中、ロクショウとクロウとも合流し、待合室を駆け抜けて玄関から外へ飛び出した。

「どっ、どこだ」

 緩やかな上り坂の向こう側を見上げるが、皆一様に下の方を見て固まっている。

「ツカサ君あれ見て!」
「えっ……?」

 やはり、坂の下――枯れ噴水の広場の方に何かがあるのかと振り返って。

「――っ……!?」

 俺は、息を呑んだ。

「…………えらいことになったね」

 ブラックの声の背後で「なんだあれは」という戸惑いの声や、恐怖に震えた吐息とも声ともつかない誰かの音が聞こえてくる。
 だけど、俺はそれに何かを言うほどの余裕も無かった。

 何故なら……枯れ噴水の広場から更に下方、港へと続く緩やかな下り坂に……青紫色の肌をした異形達が、あふれだしていたのだから。









※遅れてしまって申し訳ないです…_| ̄|○

 
しおりを挟む
感想 1,046

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

その男、有能につき……

大和撫子
BL
 俺はその日最高に落ち込んでいた。このまま死んで異世界に転生。チート能力を手に入れて最高にリア充な人生を……なんてことが現実に起こる筈もなく。奇しくもその日は俺の二十歳の誕生日だった。初めて飲む酒はヤケ酒で。簡単に酒に呑まれちまった俺はフラフラと渋谷の繁華街を彷徨い歩いた。ふと気づいたら、全く知らない路地(?)に立っていたんだ。そうだな、辺りの建物や雰囲気でいったら……ビクトリア調時代風? て、まさかなぁ。俺、さっきいつもの道を歩いていた筈だよな? どこだよ、ここ。酔いつぶれて寝ちまったのか? 「君、どうかしたのかい?」  その時、背後にフルートみたいに澄んだ柔らかい声が響いた。突然、そう話しかけてくる声に振り向いた。そこにいたのは……。  黄金の髪、真珠の肌、ピンクサファイアの唇、そして光の加減によって深紅からロイヤルブルーに変化する瞳を持った、まるで全身が宝石で出来ているような超絶美形男子だった。えーと、確か電気の光と太陽光で色が変わって見える宝石、あったような……。後で聞いたら、そんな風に光によって赤から青に変化する宝石は『ベキリーブルーガーネット』と言うらしい。何でも、翠から赤に変化するアレキサンドライトよりも非常に希少な代物だそうだ。  彼は|Radius《ラディウス》~ラテン語で「光源」の意味を持つ、|Eternal《エターナル》王家の次男らしい。何だか分からない内に彼に気に入られた俺は、エターナル王家第二王子の専属侍従として仕える事になっちまったんだ! しかもゆくゆくは執事になって欲しいんだとか。  だけど彼は第二王子。専属についている秘書を始め護衛役や美容師、マッサージ師などなど。数多く王子と密に接する男たちは沢山いる。そんな訳で、まずは見習いから、と彼らの指導のもと、仕事を覚えていく訳だけど……。皆、王子の寵愛を独占しようと日々蹴落としあって熾烈な争いは日常茶飯事だった。そんな中、得体の知れない俺が王子直々で専属侍従にする、なんていうもんだから、そいつらから様々な嫌がらせを受けたりするようになっちまって。それは日増しにエスカレートしていく。  大丈夫か? こんな「ムササビの五能」な俺……果たしてこのまま皇子の寵愛を受け続ける事が出来るんだろうか?  更には、第一王子も登場。まるで第二王子に対抗するかのように俺を引き抜こうとしてみたり、波乱の予感しかしない。どうなる? 俺?!

俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜

早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。 食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した! しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……? 「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」 そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。 無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!

側妻になった男の僕。

selen
BL
国王と平民による禁断の主従らぶ。。を書くつもりです(⌒▽⌒)よかったらみてね☆☆

【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた

きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました! 「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」 魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。 魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。 信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。 悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。 かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。 ※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。 ※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!

ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。 「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」 なんだか義兄の様子がおかしいのですが…? このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ! ファンタジーラブコメBLです。 平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります♡ 【登場人物】 攻→ヴィルヘルム 完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが… 受→レイナード 和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

処理中です...