異世界日帰り漫遊記!

御結頂戴

文字の大きさ
上 下
53 / 952
神殿都市アーゲイア、甲花捧ぐは寂睡の使徒編

22.あなたが覚悟を決めるなら

しおりを挟む
 
 
 このままでは、アーゲイアが危ない。

 必死に走って紫の巨人に追いつこうとするが、俺を抱えたせいでブラックの機動力が落ちているのか、相手の歩幅が大きすぎて差は開く一方だ。

 巨大な足が地を踏むたびに、ズシンと音が鳴るが、もしかしたら街の人達にはこの巨人がもう見えてしまっているかも知れない。下手したら大パニックだ。いや、それよりも、もっとヤバい事が有るぞ。
 ここは辺境の地、とんでもなく強い冒険者達が闊歩かっぽしているんだ。万が一、彼らに目を付けられでもしたら……。

「うっ、ぶっ、ブラック、俺を置いてけ!」
「えぇっ!?」
「お前だけの方が早いだろ! 頼む、このままだとネレウスさんが他の奴らに殺されちまうかもしれない、そうなったら今よりもっと酷い事になる!」

 俺をかかえて走っているブラックにそうは言うが、相手は難色を示すように顔を歪め素直にうなずいてはくれない。ええい、何を躊躇ためらってるんだよお前は!
 何故そうも渋い反応をするのかとにらむと、ブラックは口をへの字に曲げた。

「こうなったら遅かれ早かれ街には到達しちゃうよ。それに、ツカサ君さっきの戦闘を見ただろ? 僕の剣だけじゃ全く歯が立たない。そんな奴を僕一人で足止めしろったって絶対に無理さ。出来もしない事をやるほど僕はデタラメじゃないよ」
「いつもデタラメなのに!」
「その言葉そっくり返すけどね!?」

 頓狂とんきょうな声でそう言われて、俺はぐぬぬと口を歪める。
 た、確かにチート能力を持ってる時点でデタラメってのは当然だけどさ。
 でもブラックは強いし曜術も使えるし、なにより【紫月しげつのグリモア】まで獲得したような凄い曜術師じゃないか。なのに、それでも歯が立たないと言うのだろうか。

 そんなバカなと思ったのが伝わったのか、ブラックは風に長い赤髪をなびかせながら難しそうな顔で言葉を返してきた。

かぶってくれるのは嬉しいけど、さすがに僕も無鉄砲に向かって武器をむざむざ破壊したくなんてないし、あの感じじゃ生半可な曜術を使っても焼け石に水だ。紫の巨人は頑丈がんじょうすぎる。本気で焼き尽くすような術を使えば、周囲に被害がおよぶよ」

 それでも術を使って欲しい? と言われて、俺は思わず口をつぐんでしまう。
 巨人を止めたい。だけど、ブラックが「手加減できない」と言うって事は、街だけじゃなくて人にも被害が及んでしまうって事だよな。

 曜術は想像力で発動する術だから、基本的に「攻撃したい対象」にしか術の効果が発揮はっきされないけど、暴走してしまえばその制御は簡単に効かなくなってしまう。そのせいで、仲間にまで攻撃してしまうことだってあるんだ。
 下手をすれば……周囲にいる生物全てを殺してしまいかねない。

 自分でも制御なくなるほどの力を行使するってのは、それくらい危険な事なんだ。仮に、そんな力を使えたとしても……躊躇ためらうのも無理はなかった。

 だけど、止めなかったら止めなかったで巨人が殺されるかも知れないじゃないか。
 ああもうどうすりゃいいんだ、足止めも出来ないんなら何をしたらいいんだ!

 頭をかかえてしまったが、最早もはや追いつく事すら出来ない。
 巨人は丘を軽く早足の速度で降りて行ってしまう。このままじゃ、いずれは街の人に気付かれる。

「ブラック、炎の壁か何かないの!?」
「……あるにはあるけど、周囲を燃やさずに止めろってのはちょっとムリかな……」
「う、ううう」

 ここで俺が格好良く「飛び火したら水で掻き消してやんよ!」と言えれば良いんだけど、残念ながら俺は広範囲を制御する術を使用した事が無い。それどころか、そういう大規模な術は【黒曜の使者】のチート能力でどうにかしてて、巨大な術を細かく操作するなんて事は全く経験していなかった。
 なのに、そんなのダメモトでやったら自殺行為だ。

 チクショウ、なんでこう経験してない事態が一気に押し寄せて来るんだよ、鍛錬をしていればなんて思うけど、今更後悔したって遅すぎる。
 ブラックが手も足も出ない相手なんて想像もしてなかったし、俺自身チート能力を乗せた強力な術がこうも簡単に突破されるなんて思っていなくて、どうすれば相手を無事に大人しくさせられるかなんて、今じゃ何も思いつかなかった。

 でもこのままだと間違いなく酷い事になってしまう。
 どうしよう、どうしたらいい。
 どうすればネレウスさんを救えるんだ。

 抱えられたままで頭を抱える事しか出来ない俺の目の前で、巨人がどんどん速度を上げて街の方へと下って行く。もう、時間が無い。街がすぐ下までせまっている。
 もういっそ、足を覚悟で相手を止めた方が良いのでは。そう思って意識を集中させようとしたが――――俺の判断は、遅すぎた。

「――――!!」
「ああ、もう気付かれちゃったか……」

 街の方から悲鳴が上がる。もう、どうしようもない。どうしよう。
 頭が真っ白になって、何をして良いのか解らなくなる。最悪の事態が頭をぎった途端にそればかりが思い浮かんで、俺は目を見開き震える事しか出来なかった。

 どうしよう、このままじゃ冒険者の人達に巨人が攻撃されてしまう。
 まだネレウスさんかどうかもわからない相手なのに、万が一殺されでもしたら。いやその前に、街の人達や敵わなかった冒険者達が危ない。
 あの黒いローブが何を吹き込んだのか解らない以上、下手に刺激したら――

「うわっ! 馬鹿が!!」

 ブラックが誰かを罵るようにそう吐き出したのに、咄嗟とっさに前方を向く。
 その瞬間、ななめ前方から炎の玉のような物がいくつも巨人に着弾した。
 すでに何百メートルも離されていたせいで、火炎弾の衝突音すら小さくしか聞こえず“痛恨の一撃”だったような気がしない。

 巨人もそうだったのか、衝撃を受けてその場に留まりはしたようだったが――
 あの一撃で完全に周囲の人間達を敵と見做みなしたのか、咆哮ほうこうはなち思い切り拳を振り上げて前方へと叩きつけた。

「あっ……!!」

 どん、と音がして、街の入口よりほんの少しだけ遠かった俺達の体にまでその衝撃が伝わってくる。悲鳴と怒号が聞こえ、街の中で多くの人々がありのように逃げまどい、方々ほうぼうに逃げていくが、それだけでは終わらなかった。

 火炎弾が次々に放たれる。水弾、土の槍、風の刃につるまで飛び交ったが、巨人にはどれも通用しない。体中にある無数の目を攻撃につぶりはするものの、それが致命傷になるわけもなく、己の指よりも小さな人間達に向かって再び拳を放つ。

 足を踏み鳴らし地面を振動させて、今度は地面に着いた手で横にはらった。
 瞬間、いままで放たれていた曜術が消える。まさか、曜術師達が倒れたのか。
 思わず声を失うが、まだ人間達の声はまない。

 街に突入し、徐々に近づく相手。軽くかがんだ相手に、これが好機と言わんばかりに数人の鎧をまとった剣士達が飛び上がった。
 彼らは先程さきほどの攻撃をふせいだのだ。けれど、百眼の巨人が見逃すはずもない。

 俺が息をんだ瞬間、巨人の腕が彼らの死角から飛んできて、数人があっという間に吹き飛ばされて壁へとぶつかって落ちてしまった。

「あ、あぁあ……っ」

 もう、駄目だ。もう穏便に済まない。
 横目に流れる白い家々からは、街の人達が次々に出て行ってしまう。安全な場所を求めて混乱し、俺達とは逆の方向へ走って行くのが見えた。
 目の前に見える巨大な体は、それをぎょろぎょろと目で見ながらも、冒険者達への攻撃をやめる事は無い。むしろ、攻撃されればされるほど激昂しているようだった。

 だめだ、このままじゃ本当に「怪物」になってしまう。
 ネレウスさんが殺されるか人が死ぬかとかそういう問題じゃない。
 例え彼が元に戻ったとしても、もう彼はこの街にいられなくなってしまう……!

「ブラック、降ろして! 俺他の人の手当てするから!!」
「はぁっ!?」
「頼む、時間を稼いで、お願い……っ」

 もうすぐ巨人に近付くという所で、彼を取り囲む冒険者達の輪が見えてくる。
 彼らは一様に巨人の方を見て、一歩も退かぬようにその場で足を踏ん張っていた。

 きっと、街の人達が避難する時間を稼いでいるのだろう。遠目から見ても、彼らの様子は「モンスターを狩ろう」としているのではなく、何らかの脅威を食い止めようとしているような緊張感が見てとれた。そう、これはただの戦いではない。
 彼らにとっては、巨人はもう「たおさねばならないもの」になってしまったのだ。

 巨人に戦いをいどんで破れ、周囲に倒れている冒険者達によって。

 …………そうなってしまっては、もう遅いのかも知れない。
 だけど、もし彼が元の姿に戻れるのなら、俺にだって出来る事が有るんだ。
 この状況を終わらせる事が出来るかどうかは分からない。だけど、彼らが命を落としてしまわぬように食い止める事で、は抑えられるはずだ。

 だから、少しでも。頼むから時間を稼いでほしい。
 そういう思いでブラックを見上げた俺に、相手は何故か凄く困ったような顔をしたが――――冒険者達の囲いの前で止まると、俺を素直に降ろした。

 そうして……何故か、言いづらそうに目をそらす。
 丸眼鏡の奥の青い瞳が、何故かおびえたように揺れているが……どうしたのか。

「ブラック……?」

 問いかけると、相手は少し間を置いて、俺を見た。

「…………ツカサ君……。もし、僕が……」
「……?」
「僕が…………ひどい術を、使っても…………嫌いに、ならないでくれる……?」

 術。酷い術。
 それで、どうして俺が嫌いになるんだ?
 何故、それを今言うんだろう。

 よく解らないけど……でも、一つだけ言える事が有る。
 俺は息を吸って冷静さを留め、しっかりとブラックを見てうなずいた。

「今更だろ。それでアンタを嫌いになるんなら、俺はアンタを好きになってない」

 素肌の胸に触れる指輪は、伊達や酔狂で貰ったんじゃない。
 アンタとずっと一緒に居たいから、全部を受け入れる覚悟で受け取ったんだ。
 今更何が有ったって、俺は離れようなんて思わない。それだけは確かだ。

 そんな気持ちを込めてブラックに答えると、相手は……泣きそうな顔で笑った。

「あは……もう……ほんと、ツカサ君…………なんでそんなこと言うかなぁ……」

 声まで泣きそうで、なんだか何かを我慢しているような感じだった。
 なんでだろう。どうしてそんな声を出すんだろうか。

 今の状況も忘れて手を伸ばしそうになった俺に、ブラックは首を振って「大丈夫」と示す。そうして、眼鏡を外すと、そでで目の部分をぬぐった。だが、再び眼鏡をかける事は無く、畳んだそれを胸ポケットに入れ込んでしまう。

 この街では忌まれる紫の……菫色すみれいろの綺麗な瞳を、隠す事も無かった。

「えっ……ぶ、ブラック?」

 どうしたんだろう。目をしばたたかせる俺に、ブラックはゆるく笑うと再び剣を抜いた。

「ツカサ君のおかげで、ちょっと元気出た。……ツカサ君のために、僕頑張るよ」
「ブラック……」
「だから、ツカサ君も変な奴に色目使っちゃ駄目だよ」

 そう言って、俺のほおにキスをすると、ブラックは冒険者達の囲いの中へと一人で入って行ってしまった。
 き、キス、こんな所で! いや、っていうか……。

「……な、なんで……?」

 なんで急に、そんな事をしたんだろう。
 どうして突然、おびえたような感じの事を言い出したのか。
 解らない。数秒その事を考えて、俺はやっと我に返った。

 あっ、そ、そうだ、俺もやるべき事をやらなくちゃ。折角せっかくブラックが作ってくれたチャンスを逃すワケにはいかない。倒れた人達を救助して、早く手当てをするんだ。

 慌てて駆け出すと、俺も囲いを迂回うかいして目的の場所へと向かった。













※遅れて申し訳ないです…!。゚(゚´Д`゚)゚。

 
しおりを挟む
感想 1,046

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

その男、有能につき……

大和撫子
BL
 俺はその日最高に落ち込んでいた。このまま死んで異世界に転生。チート能力を手に入れて最高にリア充な人生を……なんてことが現実に起こる筈もなく。奇しくもその日は俺の二十歳の誕生日だった。初めて飲む酒はヤケ酒で。簡単に酒に呑まれちまった俺はフラフラと渋谷の繁華街を彷徨い歩いた。ふと気づいたら、全く知らない路地(?)に立っていたんだ。そうだな、辺りの建物や雰囲気でいったら……ビクトリア調時代風? て、まさかなぁ。俺、さっきいつもの道を歩いていた筈だよな? どこだよ、ここ。酔いつぶれて寝ちまったのか? 「君、どうかしたのかい?」  その時、背後にフルートみたいに澄んだ柔らかい声が響いた。突然、そう話しかけてくる声に振り向いた。そこにいたのは……。  黄金の髪、真珠の肌、ピンクサファイアの唇、そして光の加減によって深紅からロイヤルブルーに変化する瞳を持った、まるで全身が宝石で出来ているような超絶美形男子だった。えーと、確か電気の光と太陽光で色が変わって見える宝石、あったような……。後で聞いたら、そんな風に光によって赤から青に変化する宝石は『ベキリーブルーガーネット』と言うらしい。何でも、翠から赤に変化するアレキサンドライトよりも非常に希少な代物だそうだ。  彼は|Radius《ラディウス》~ラテン語で「光源」の意味を持つ、|Eternal《エターナル》王家の次男らしい。何だか分からない内に彼に気に入られた俺は、エターナル王家第二王子の専属侍従として仕える事になっちまったんだ! しかもゆくゆくは執事になって欲しいんだとか。  だけど彼は第二王子。専属についている秘書を始め護衛役や美容師、マッサージ師などなど。数多く王子と密に接する男たちは沢山いる。そんな訳で、まずは見習いから、と彼らの指導のもと、仕事を覚えていく訳だけど……。皆、王子の寵愛を独占しようと日々蹴落としあって熾烈な争いは日常茶飯事だった。そんな中、得体の知れない俺が王子直々で専属侍従にする、なんていうもんだから、そいつらから様々な嫌がらせを受けたりするようになっちまって。それは日増しにエスカレートしていく。  大丈夫か? こんな「ムササビの五能」な俺……果たしてこのまま皇子の寵愛を受け続ける事が出来るんだろうか?  更には、第一王子も登場。まるで第二王子に対抗するかのように俺を引き抜こうとしてみたり、波乱の予感しかしない。どうなる? 俺?!

【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた

きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました! 「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」 魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。 魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。 信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。 悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。 かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。 ※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。 ※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です

俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜

早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。 食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した! しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……? 「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」 そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。 無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!

ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。 「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」 なんだか義兄の様子がおかしいのですが…? このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ! ファンタジーラブコメBLです。 平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります♡ 【登場人物】 攻→ヴィルヘルム 完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが… 受→レイナード 和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

側妻になった男の僕。

selen
BL
国王と平民による禁断の主従らぶ。。を書くつもりです(⌒▽⌒)よかったらみてね☆☆

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

処理中です...