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神殿都市アーゲイア、甲花捧ぐは寂睡の使徒編
猛毒*
しおりを挟む「ああ……ツカサ君、苦しいよね……辛いよね……」
青ざめて目を見開き、陸に上がった魚のように口を必死に開けて息を吸おうとしている姿は、どうしようもなく哀れだ。
だが、大きく開いた口から覗く震える舌や伸縮を繰り返す喉口は、無様でも必死に生きようとする弱さが存分に見えて――――酷く、嗜虐心を煽る。
たった数滴の、唾液で薄まった猛毒。
ブラックは最早体感しようも無い猛毒の苦痛を、ツカサは今この場で示してくれているのだ。それを思うと、言い知れぬ高揚と胸の高鳴りを覚えた。
「――ッ、…………、ッ、――、っ……!!」
「おっと。立ってられない? ツカサ君、ほら、一緒に座ろうか」
喉に異物が詰まったような音を漏らしながら等間隔で痙攣するツカサを抱き上げ、その場に腰を下ろす。自分の力で立っていられず震えていた足は、地面にその痛みを逃がすかのようにバタバタと暴れ回った。
本当に、酷い毒だ。もしあの鮮やかな紫に染まる方を食べさせていたら、ツカサは瞬く間に泡を吹いて死んでいたのかも知れない。恐ろしいことだ。
だが、例えそうなろうともツカサは絶対に死ぬことなど無い。絶対に、生きていてくれる。それが、ブラックに絶対的な安心感を与えてくれていた。
けれども、ツカサにとっては堪ったものではなかっただろう。なにせ彼は、生きていて今までこんな毒を飲まされたことなど無かったのだから。
それなのに、ツカサはブラックに毒を呑まされ水中の羽虫のように苦しんでいる。
ブラックの目の前で、初めて与えられた耐え難い苦痛に悶えているのだ。
その姿を見ると、酷い事をしたなと思うと同時に――――
深く、心を揺さぶるような快楽を感じた。
(ツカサ君……可愛い……ほんと可愛いなぁ……はは……)
ツカサの「初めて」をまた自分が奪ったのだと思うと、際限なく熱が滾る。自分の腕の中で恥も外聞も無く哀れで凄まじい顔で苦しんでいるツカサを見ると、この表情を自分だけが見ていられると言う事実に無意識に喉が鳴った。
最低だ。自分でもそう思うが、最早どうしようもない。
「ツカサの全てが欲しい」と思う歪み切った己の感情は、誰が決めたのか知らない世の常識を知りつつも……最早、それに依存できなくなってしまっていた。
「ん゛――――ッ……!! ん゛ぎっ、ひっ、ひ、い゛っ――い゛ッ、ぐっ、ぁ゛あ゛っ」
「ツカサ君、こんなに青くなって震えて……体温が落ちてるのかな。大丈夫、体内を破壊するような毒じゃないよ。僕も、ずっとそばにいてあげるからね……」
狂乱するツカサを抑え込んで、ブラックはツカサの髪や頬に口付ける。
だが、ツカサは逃れようとするかのように足を振り回し、ブラックの腕に爪を立て獣のように暴れるだけだった。まあ毒が毒だけに仕方のない事だが、少し寂しい。
クレオプスの毒は、視覚を奪い体内で激痛を齎す。
いくら毒性が薄まっていると言え、毒に全く耐性を持たないツカサでは、その少しだけの苦痛も激痛以外の何物でもないだろう。
慣れていない者には、毒というものは未知の痛みでしかない。ツカサが恋人であるブラックの事を忘れて見境なく暴れるのも、仕方のない事だった。
(……仕方がない……いや、僕が慣れ過ぎてるのかな……)
考えて、ブラックは腕の中で体をのたうたせるツカサを深く抱き込んだ。
苦しそうだ。苦しくて、とうとうブラックの胸に縋り胃液を撒き散らし始めた。
だが、別に構わない。ツカサの物なら何だって可愛いのだから。むしろ、苦しんだ末の忌避感を覚える臭いが股間を刺激する。悲鳴を上げる喉が掠れて、恐怖のためか泣き声が含まれ始めていても、興奮は増す一方だった。
――――しかし、ブラックは興奮するためにツカサに毒を呑ませたのではない。
これは、ツカサの為になると同時に、己にも益が有ると思ったからそうしたのだ。
勃起しかけているのは事実だが、それとこれとは別だった。
なにせ……【査術】の中でも、ツカサが覚えたがった【鑑定】は厄介な代物だ。
アレは己の知識や経験から答えを導き出し、その存在が自分にとって有益か無益かを判定するための“省略装置”に過ぎない。ツカサが愛用している携帯式百科事典とはワケが違う。自分でも頭の中の引き出しの奥底に封じている記憶した情報を使用するための術なのだ。
だからもし【鑑定】を習得したいと言うのなら、経験と知識が絶対に必要となる。植物の毒性を見分けるためには木の曜術師自らが毒を知り、体感したうえで植物の「毒性」をその性質の中に見る事が出来る目を養う事が大事になるのだ。
つまり、木の曜術師は大なり小なり毒を食し、その味を知らねばならない。
故にブラックも、それを提案したのだが……――
(学術院では多分、何百万倍にも薄めた毒で試してるはずなんだよな。こんな強毒に体を捧げるなんて、あいつらは絶対にやらないだろう)
そう思うとなんだかムカムカして、ブラックは暴れるツカサの顔を強引に掴み、頬に何度も何度もキスをして平静を保った。
様々な液体で塗れ、お世辞にも綺麗な顔とは言えない相手。だが、その泣きながら助けを求めて叫ぶ青白い顔を見ると、心が穏やかになる。
ツカサのこんな姿を自分だけが見ていると思ったら、股間が疼いた。
そう。ツカサが助けを求める相手は、自分しかいない。
このたった二人の空間で、自分に毒を呑ませた相手に助けを求めるしかないのだ。
……こんな、酷い男に。
だがツカサは、そんな自分を掛け値なしに愛してくれている。
受け入れて、きっとこの事だって許してくれる。だからこそ、愛おしいのだ。
(ああ……ツカサ君……好きだよ、大好き……だから、一緒になろう? 僕と一緒に、毒を飲んでも生きていられるバケモノになって……。夢の中のバケモノなんかに手を伸ばすんじゃなくて、僕に……ここにいる僕だけに手を伸ばしてよ……ね……?)
――――ツカサが何の夢を見たのか、だいたいの予想はついていた。
彼は、よく“誰かのお告げ”のような夢を見る。
その理由は恐らく彼が異世界人であり【黒曜の使者】という特殊な存在だからなのだろうが、ツカサのその能力はブラックにとってはあまり好ましい物では無かった。
何故なら、夢の中で誰かも知れない相手にツカサが“支配”されているからだ。
昨晩だって、ツカサは何かに怖がり、怯え、それでも最後には手を伸ばして、何か追い求めるように唸り、空に手を伸ばしていた。
それが何なのかなんて解りたくもないが、ツカサの心をそれほどまでに支配した物を思うと、気も狂わんばかりに激しい嫉妬が沸いた。
――――ツカサ君は、僕のものなのに。僕の恋人、僕の婚約者なのに。
なのにどうして、夢に僕以外の存在が出て来るの?
どうして僕が出てこないの?
ツカサ君の“いちばん”は、僕以外にありえないのに……――――!!
(…………解ってるよ、そんなの身勝手な嫉妬だって。でも、嫉妬する事がそんなにいけない事なのか? たった一人の、最初で最後の恋人だって誓った相手のすべてを自分の物にしたいっていう気持ちは、間違ってるとでもいうのかよ)
そんな訳は無い。
自分が望んで手に入れた、他の何物にも代えられないもの。
たった一つ最後に選べと言うのなら間違いなく彼を選ぶ。それほど愛しているのに嫉妬をするなというのは、偽善者の戯言にも等しい空瓜のような御高説だろう。
気が狂わんばかりの恋を知らないものが、知った口を利く。
ツカサと言う全てを許してくれる存在を「己一人の物」に出来たのなら、誰だって彼の全てを欲しがるだろう。絶対に、そうに違いない。
だからこそ、ブラックはこうせずには居られなかった。
ツカサの何もかもを自分の物にして、一生逃れられなくするために。
(……しかし、結果的に、思った以上にツカサ君を苦しめる事になってしまったなぁ……。まさか、ここまで毒が強いなんて)
息も絶え絶えになり、自分から胃液のかかった服に頭を押し付けるツカサ。もはや顔を押し付けたソコがブラックの下腹部だと言う事になど意識も行かない。
恐らく、思考は混濁して途切れる寸前なのだろう。己の置かれた状況も、五感も、何もかもが意識に結びついていないに違いない。
正直、自分にとっては「刺激が有るな」と思った程度の毒物が、ここまでツカサを乱れさせるとは思ってもみなかった。
だが、罪悪感など一欠片も湧いてこない。むしろ、喜びの方がずっと大きい――と言ったら、ツカサは口を聞いてくれなくなるだろうか。
(でも、仕方ないよね。ツカサ君が“僕と一緒”になってくれるんだから、僕が感じただろう事をツカサ君がもう一度感じてくれるって言うんだから……僕が昔に受けた傷を理解して貰うのだって、少しくらいはいいよね……?)
もう、忘れてしまった感覚。自分には二度と感じられない毒が齎す死の恐怖。
それをツカサは身を以って追体験してくれている。
しかも今は、一人ではない。ツカサは、かつて苦しんだブラックを演じると同時に、今の自分の傍にいてくれる。生きて、ここにいてくれるのだ。
二度と感じることの出来ない苦痛を、最早思い出せない苦痛を、いま見せてくれているのだと思うと……愛しさが溢れて堪らなかった。
「苦しいね、辛いね……ああ、大丈夫だよ、僕が居るからね……」
「ッ……――い゛ッ、ぎ、ぃい゛い゛ぃ゛い゛……ッ!!」
再び発作が始まったのか、またツカサの手が握り締める物を探す。
視界が霞んだ目を見開いて涙を零し、無様に鼻水や涎を垂らしながらも、ツカサはブラックに縋って服を掻き破らんばかりに握り締めて来た。
いつものツカサの遠慮しがちな手つきとは違う、生物の本能から来る尋常ではない力が、厚い布地を穿ち皮膚に食い込まんと爪を突き立てて来る。その痛みが、とうに過ぎ去った毒の苦痛を自分にも与えてくれているような気がして、ブラックは思わず下腹部に渦巻く熱を感じて息を吐いた。
「ひぐっ、う゛ッ、う゛ぁ゛……あが、ァ゛、あ゛……ッ」
「ツカサ君、頑張って……一度経験しておけば、体に強毒の記録が残る。続ければ、ツカサ君は他の誰よりも優秀な【鑑定】が出来るようになるよ……」
ああ、可愛い顔が歪んで恐怖に泣いている。
【黒曜の使者】の能力が発動しているのか、痛みは徐々に収まって来たようだが、それでも苦しくて息が出来ず、視界も薄暗いままであるのが怖いのだろう。
顔をあらゆる液体でぐちゃぐちゃにして、赤子の如く泣いて怖がっているツカサ。普段は意地を張って中々折れようとしないのに、今日は素直にブラックを求めて手を空に彷徨わせていた。
「ふ……あはっ……つ、ツカサ君……ここだよ……ここにいるからね……」
手を取ると、ツカサの顔が歪みしっかりと縋って来る。
最初から傍にいたと言うのに、それでもなおブラックを求めるのか。
それほど、ブラックを愛しているというのか。こんな酷い男を。
「あぁ……可愛い……っ、可愛いよ、可愛い、ツカサ君、ツカサ君……っ」
ブラックの声一つ一つに、ツカサが切なそうに反応する。
探している。声を頼りに縋っている物がブラックだと確信しようとしているのだ。
ああ愛しい、いじましい、堪らない。こんなに自分を求めてくれている。
酷い事をされても失えない哀れな愛情に、ツカサも溺れてくれているのだ。
その事がどうしようもなく……己を、猛らせる。
「ッ、ぐ」
「はぁっ、は……ッ、はぁあっ……ツカサ君っ、ツカサくんん……っ!」
どうせもう、ツカサの顔は洗わねばならない液体でぐちゃぐちゃだ。
今更一つ汚れた物が増えたからと言ってどうにもなるまい。
それより、今はただ放ちたい。ツカサの可哀想な顔に、自分を求めて切なげに歪む顔に、このどうしようもなく猛ったペニス向けて熱を治めたかった。
「あ゛ぐっ」
呻くツカサを軽く押し倒し馬乗りになる。
痛みが消えた後は猛烈な寒さと視界の闇に怯え始めたのか、押し倒されたと言うのにツカサはブラックを探して顔を動かしたようだった。
こんなにもツカサは自分を求めてくれている。
「ツカサ君……っ、僕も、僕もツカサ君が欲しい、ぜんぶ欲しいよぉ……っ!」
性急に手を動かし、思う通りにならずガチャガチャとベルトの留め金を外す。
下着をずり降ろす手は既に悦楽に震えて、勢いよく飛び出した己の剛直を握ると、なりふり構わずに激しく上下に扱いた。
「あぁっ、あ、あぅ、う……っ、ツカサ君っ、はぁっ、は、つ、ツカサ君……っ!」
虚ろな目で小刻みに震えているその姿が、不届きな何者かに犯されてしまった姿のようで欲をそそる。だが、それは誰かに犯されたのではない。ブラックによって引き出された表情なのだ。それを思うと、より一層下腹部の熱は増していった。
「はぁっ、はっ、あっ、ああぁっ、いっ、いいよぉっ、ツカサ君の顔最高だよぉっ」
扱く陰茎の少し先に、ツカサの顔が有る。
何をされているのか解らず、ただ震えて不安そうに虚ろな目を動かすその様子は、哀れで可愛らしくて嗜虐心をこの上なく満足させた。
ツカサが、至近距離で自分の自慰を見ている。いや、見ていない。
それと知らずに、目の前にペニスが有るのに気付かずブラックを見つけようとしているのだ。このような状況は滅多にあるものではない。
ブラックの事を純粋な気持ちで求めているというのに、その想い人である自分は、ツカサの純情な気持ちを欲望で塗り潰しているのだ。
その背徳的な事実が、途轍もない快楽をブラックに与えた。
「うっ、くっ……ツカサ君っ、出すよ、だ、だすよぉ……っ!!」
「ひぐっ、う゛……!?」
上下に扱き上げ、来たる感覚に内腿を強く引き締める、瞬間。
面白いように自分のペニスから白濁が飛び出して――――ツカサの困惑した顔に、次々にねっとりと零れ落ちた。
「ふぁ゛っ!? な゛っ……あ゛っ、あ゛ぅ、う゛ぅ……!?」
掠れて枯れた声が驚きを伝え、ツカサが泣きそうな顔をする。
その顔に大量の精液が伝う姿は、心内で想像した以上に扇情的で……思わず、また勃起してしまいそうだった。
「ツカサ君……あぁ……」
「な゛、ぃ……や、ぁ……」
痛みが薄れ、次第に意識が戻り始めているようだ。
じきに、五感も意識と繋がり自分がどういう状況なのかを知るだろう。
その時どう思うのか楽しみではあったが……さすがに、これは怒るだろうか。
ツカサの事だから一週間くらいは口をきいてくれなくなるかもしれない。
それは困る。最近、ツカサと一緒にいる時間が減っているのだ。ツカサがこちらの世界に居る間は、出来るだけ隣に居たかった。
(うーん……となると……勿体ないけど、綺麗にしてあげなくちゃなぁ)
この性的な姿を見られなくなるのは残念だったが、背に腹は代えられない。
ブラックは懐紙で素早く己のペニスを綺麗に整えて直すと、まずは零れないようにツカサの顔を拭う事にした。
(まあ、いっか。……ツカサ君は、ゆっくり“僕のもの”になっていってるんだから)
未だに向き合えない過去を、知らずの内に背負ってくれればそれで良い。
ツカサだけが、唯一ブラックの事を理解してくれるのだから。
そう思うと、暗い笑みが零れた。
→
※ツカサが考えている鑑定=いわゆる某【賢者】とか【世界図書館】とかの
「聞いたら自分の知識外から勝手に検索して詳細を教えてくれる」術
ブラックが言うこの世界の鑑定=自分の頭の中に蓄積した情報や経験を
「術」というショートカットで引き出すor検証して結果を出すためのもの
なので、知識、経験が必要という…(´・ω・`)
ツカサが微妙に勘違いしてるので解りにくいですがこゆことです
ゲーム式じゃないので一筋縄ではいかない面倒臭い世界
術関連の事はまた後でやりもうす
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