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聖都バルバラ、祝福を囲うは妖精の輪編
28.例え敵わぬ力を目の前にしても
しおりを挟む暗黒の世界でごうごうと風の音がする。
それ以外に何も聞こえず、落下する感覚にただただ身を任せていると、真下から薄らとした光が徐々に近づいてきた。
出口だ。でも、一体どこに出るのだろうか。そう思った俺を、アドニスは改めて横抱きにしてしっかりと拘束する。
「君には少々残酷かも知れませんが、今後の為にあの男はここで潰します」
「ッ!?」
「氷樹の森に扉を“繋げた”のは、こういう追手を振り切るためですよ。念には念を入れて正解でしたね」
そうアドニスが言った瞬間、目の前の景色が一気に開けた。
「――ぅあ……!!」
急激に周囲が明るくなったことに目が付いて行けず、俺は思わず顔を覆う。
だが自分の手や頬に急激に纏わりついてきた冷気に驚き、俺は慌てて周囲を見回した。ここ、どこだ。外の世界なのか。
俺の視界には、氷の幹と雪の葉をもつ木々の群れしか見えない。地面は分厚い雪が積もっていて、空も薄暗かった。凍えるような寒さも本物だ。
だとしたら、俺達本当に……。
「ツカサ君!!」
驚きのあまり固まってしまっている俺に、誰かが呼び掛けて来る。
あの声はブラックだ。良かった、一緒にここに放り出されていたのか。
思わず声に返答しようとするが……それよりも先に、アドニスが答えた。
「おっと、そんな大声を出すと気付かれますよ」
「何……っ!?」
アドニスの言葉が正しいとでも言うように、俺達の発する声とは全く違う、地を震わすような低い音が聞こえてくる。
これは……唸り声……。
……まてよ。氷の樹の群れ……って事は、ここって……。
「まさか、ここ……“白い狩場”の木の森……!?」
「おや、ツカサ君は知っていたんですか。博学ですねえ。……ですが、残念ながらこのドラグ山の氷樹の森は、ロバーウルフの狩場ではないんですよ」
「なっ…………」
じゃあ、なにが。
言葉を失った俺に綺麗な顔で微笑み、アドニスは殊更大きな声で、わざとらしくブラックに声を掛けた。まるで、モンスターをわざと呼び寄せるかのように。
「せっかくご同行頂いて申し訳ありませんが、私も暇ではないのでね! 貴方にはここで眠って貰います!!」
アドニスの声に呼応するかのように、熊とも狼とも形容しがたい咆哮が周囲から幾つも聞こえてくる。重苦しい足跡の大群が近付いて来ると同時、アドニスはまた俺を抱えて空に飛びあがった。
俺達に対面していたブラックが、急に遠く小さくなっていく。
思わず、叫ぼうと口を開いた瞬間――――
氷の樹の群れを素早く縫って、ブラックを取り囲むように白い集団が出現した。
「なっ、なに、あれ……!!」
「おや……あのモンスターの毛皮のコートを着ているのに、判りませんか?」
毛皮の、コート……?
ってことはあれって……コダマウサギ!?
「いやでも待てよ、あんなのウサギじゃないぞ!?」
そりゃ耳は長いし顔も卵型だけど、それにしたってその顔の造形はウサギと言うよりもワニに近い。目は血走っていて獰猛だし、げっ歯類の特徴である前歯はあるけど、ゴブリンのように上向きの牙が生えているし!!
それに首から下は、異様に発達した後ろ足と、小さいけど強そうな鉤爪を持った前足があって、ガチで毛の生えたティラノサウルスでしかない……。
「嘘だ!! あれがウサギなんて嘘だぁあ!」
「君ウサギを何だと思ってるんですか。鏖兎族はモンスターの中でも最悪の部類の戦闘狂モンスターですよ。一部の例外を除いて、ウサギ型のモンスターは血を好む肉食です。……まあ、何処かの国では人族に友好的な珍しいウサギがいるとは聞いていますが」
それ……たぶんペコリア達の事かな……。
でもまって、ペコリア達って鏖兎族っていうモンスターだったの……?
いやでも、そんな種族なら、あの巨大な姿とか意外と強い事の説明がつくけど、でも……って今はそんな場合じゃない! 説明からすると、コダマウサギは完全に危険なモンスターじゃないか。そんなものにブラックを取り囲ませるなんて……!
「バカッ、はなせ……!」
「行けば君も死にますよ」
「死なねえよ!!」
ブラックがこの程度の事で死ぬか。あいつの強さをバカにしてるのか。
でも、今のブラックは自分を取り囲むモンスター達に手一杯で、俺に近付けない。いや、空中まで来る術がないんだ。
曜術を使おうとしても、素早くて多方向から同時に攻撃してくるモンスター達に翻弄されて集中できない。周囲の木々は向こう側を透過して隠れ蓑にもならないし、それに凶悪なモンスターに隙を見せたら致命傷を負いかねない。
唐突な戦闘のせいでヴリトラに炎の曜気を籠めるまで時間が取れなかったから、今のブラックは剣で敵を薙いでいくしかないんだ。
これじゃ、戦闘には勝っても酷い怪我をしてしまう。俺が助けなきゃ……!!
「離せっ、離せぇ……!!」
アドニスの腕から逃れようと必死にもがくけど、俺の体はまだ力が抜けていて、動くたびに体の中の神経を撫でるような刺激が襲ってくる。
今の状態じゃ、我慢して歩く事は出来てもちゃんと着地できないし、そもそも術も使えない。俺は完全に足手まといだ。
「ブラック……!!」
せめて、なにか出来ないか。
戦ってくれているブラックのために、なにか。
焦る俺に、アドニスは空中に留まったまま暫し黙っていたが――
不意に、冷たい声で呟いた。
「そんなにあの男が大事ですか?」
「え…………」
振り向いた相手の表情を見て、俺は絶句する。
アドニスの顔は――――今までに見た事も無いくらい、冷酷な表情をしていた。
「邪魔ですね、あの男」
邪魔って…………お前、何を言って……。
「居場所を悟られたら面倒だ。……ここで、お別れしましょうか」
――――お別れ……?
何だよ、それ。なに変な事言って……。
「お前、なに…………」
「我が血族の名に於いて命ずる……――我が眷属たる氷雪よ、忌々しき怨敵を打ち払いその全てを白の暴流に封じたまえ……!!」
低く吐き捨てるように呟き、アドニスは地上で戦っているブラックに手をやる。
何が起こるのかと俺がそちらを向いたと同時。
俺達の背後から何かが崩れ落ちるような轟音が聞こえて、そして。
叫ぶ暇も無く――――
目の前の全てが、雪崩に呑みこまれた。
「っ――――……!!」
「行きますよ、ツカサ君」
遠ざかって行く。何もかもが、白に、雪に押し潰されて、わからない。
どこかもう解らない。遠ざかって、いく。
「あ……あ、ぁ…………!」
背後に見える白い風景が、遠くなっていく。
視界がどんどん降りて、雪の地面と同じ目線になった。だけど、突然視界が狭くなって、空がさらに暗くなって……。
「さて。これから吹雪が降ってコダマウサギが活発になります。しばらくここで吹雪がやむのを待ってから移動しますか」
地面に降ろされて、身体から熱が離れる。
解放された事を知った俺は、迷わずに明るい方へと走り出そうとした。
だけど、その前に腕を取られる。
「何をやってるんですか君は」
「は、なせ……離せ、助けに行く!!」
「無駄ですよ。君にはもう氷樹の森が有った場所も解らないでしょうし、第一……今から“吹雪が来る”んですから……君に出来る事は何もありません」
「離せ!!」
「聞き分けのない子ですね」
腕を後ろに引っ張られ、またアドニスの傍に戻されてしまう。
だけど俺は一刻も早くブラックを探しに行きたくて、そうしないとアイツが死んでしまうんじゃないかと不安で、必死に逃れようと足掻いた。
両腕を取られてアドニスと対面するように拘束されたけど、アドニスの顔なんか見たくない。こんな事をしている場合じゃないんだ。俺は、早くブラックを助けにいかないと。
早く……。
「君が行っても、もうどうにもならないと言っているんです」
冷静な、吐き捨てるような、言葉。
俺はその言葉を聞いた瞬間…………
自分でも信じられないような力で腕を動かし、
目の前のアドニスの顔を掌で強く引っぱたいていた。
「――――――……っ」
綺麗な顔が横に吹っ飛んで、どこか驚愕したように目を見開きながら、ゆっくりと正面に戻ってくる。
俺の腕を縛めていた手は、もう力はない。
振りほどいて、自分の顔が何だかぐちゃぐちゃで気持ち悪かったので袖で拭い、俺はよろよろと立ち上がった。いつの間にか、座り込んでいたらしい。
俺を見上げるアドニスの顔は、いつもの余裕ぶった笑みでもなんでもない、ただ呆気にとられた年相応の青年の顔で。
だけど俺は今はその顔に何を言う事も出来なくて、ただ睨むと踵を返した。
「あんたは、来るな」
あんたなんかに、付いて来て欲しくない。
ブラックを雪崩に巻き込んだあんたなんかに。
……その言葉を飲み込んで、俺は洞窟の外へと飛び出した。
「ブラック……ッ!!」
呟きながら、雪原を駆け出す。
だけど俺の足じゃずぶずぶと雪に埋まってしまい、うまく動けない。
ラピッドを自分に掛けて辛うじて動けるまでにすると、俺は必死で真正面に在るはずのブラックが埋まっている場所へ急いだ。
だけど、場所が解らない。場所が解らなければ助けられない。
そもそも、方角すら良く解ってないんだ。この状態で、どうやってブラックが埋まっている場所を見つければいいのだろう。
俺が「索敵」を使えれば見つけられたかもしれない。だけど、今の俺には……。
「……そ、そうだ……曜気を見れば…………」
もしかしたら、ブラックは炎の曜気を纏って助けを待っているかも知れない。
相手は一級よりも上の“限定解除級”の腕を持つ、超一流の曜術師だ。きっと、雪崩に巻き込まれても炎の曜術で身を守っている。絶対に死んじゃいない。
だから、俺が早く助けてやらないと。
「炎の曜気、炎の、炎の……!!」
目を凝らして雪が舞い始めた広い雪原を見渡す。
だけど見つからない。解らない。そもそも、俺がどこから歩いて来たのかも、最早解らなくなってしまっていた。
もしかして、雪が邪魔して炎の曜気が見つけられないのか。
どうしよう。こんなんじゃ、ブラックがどこにいるのか解らない。
いくらブラックが強くても、何時間も雪の中に放って置いたら死んでしまう。
生きている相手をみすみす見殺しには出来ない。
そう、生きてる。生きているんだ。だから。
「考えろ、考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ……ッ!! どうすればいい、どうしたらブラックを見つけられる、俺に出来る事、俺に…………」
頭を両の拳で殴りつけて、必死に自分を奮い立たせる。
こんな真っ白な何もない場所で立ち止まってたら、俺の方が先に死んでしまう。
ミイラ取りがミイラになる前に、考えなければ――――
そう思った俺の耳に、微かに何かの獣の方向が聞こえたような気がした。
これは……咆哮……。まさか、またコダマウサギが……。
何も遮るもののない雪原を見渡し、空から舞い落ちる雪が次第に増えていくのを見上げて……俺はふとある事を思い出した。
「雪…………」
白い雪。薄暗い空から降るのに、真っ白で不思議な存在。
この雪が、俺達が作り上げた「白く光る雪」のように周囲を照らしてくれれば、少しはブラックが探しやすくなったかもしれないのに。
そう歯噛みをして、俺は有る事に気付いた。
「あ……そうだ、耳…………――コダマウサギの耳!!」
俺はフードを掴むと、考えるまでも無くそれを被った。
そう。そうだ。俺にはソレが有ったんだ!!
今までフードを被っていなかったから忘れていたが、このコダマウサギのコートはフードを被ればウサ耳が生える。そしてその耳は、特殊な能力を備えていた。
その能力とは、普段は聞こえない周囲の音を拾う事の出来る【聞き耳】……。
本来なら人間には使えないはずの、動物の能力だった。
「ブラック……!!」
被ったフードから耳が生えて、急に聴覚が鋭敏になった感覚が脳に届く。
ぴんと糸が張り詰めたかのような音が鼓膜を震わせて、これがこのフードの本来の能力なのだと俺は確信した。これで、雪の中の小さい音を拾う……!!
「どこだ……」
自分の意思で、フードから生えたウサギの耳を動かす。
右に左にと意識すると、その分フードがわさわさと動く感じがした。
だけど、地鳴りのような音が聞こえるだけで何も聞こえてこない。
「だめだ、俺が聞きたいのは雪の中の音……ってことは……」
土下座のように膝をついて、俺は雪の冷たさも気にせずに頬を付ける。
そうして耳を限界まで下に降ろして雪の上に耳を付けた。……すると。
「…………――――っ」
あった。
聞こえた。これだ、この音だ。
この、雪を解かす、じりじりと糸が捻じ切れるような音……!!
「ブラック!!」
音が聞こえた方に走り出す。
フードの耳には「一度聞いた音を追う機能」が付いているのか、俺が走り出す方を向いて先程の音を拾おうとして小刻みに動いていた。
ありがたい。そのお蔭で、音の方向が解る。音が徐々に近づいてくる。
「ブラック、ブラック、ブラック……!!」
息が苦しい。でも、何度呼んでも足りない。
呼んでいないと、苦しい、不安になる、泣いてしまいそうになる。
声が震えて、喉が痛くて辛い。こんなの情けないのに、だけど、名前を呼んでいないとブラックが消えてしまうような気がして、俺は顔がまたぐしゃぐしゃになるのも構わず必死に走り続けた。
音が、近付いて来る。もう少し、あと少し。
まだ消えないで、待って。お願い、もう少しだけ……――!!
「ッ……!! こ、ここ……ここにいる……!!」
音が、聞こえる。真下から聞こえる!!
この下だ、ここから水を溶かすような音がする。ここにブラックがいるんだ!
矢も楯も止まらず掘り進めるけど、手を覆うミトンが邪魔で上手く掘れない。
慌てながらミトンを脱ぎ捨てて、俺は音のする所を必死に掘った。
どれほど埋まっているのか解らない。ブラックがどういう状態なのか解らない。
だけど掘る事を止めるなんて絶対に嫌だ。
手がかじかんで、感覚が無くなってくる。うまく、動かなくなって痛くなる。
こんなんじゃ、ブラックが居る場所まで届かない……。
「そ、うだ……ウォーム……!!」
あれは、俺の手に炎の曜気を籠めて周囲を温かくする曜術だ。
俺オリジナルの名前を付けたが、それはブラックが術の名前を唱えずとも出来ていた事なので、炎の曜術師ではない俺では火力が足りないかも知れないけど……でも、自分の手を守るくらいは出来るはずだ。
俺は急く心を必死に抑えると、自分の手に炎の曜気を纏うイメージを作った。
雪を物ともしないような、炎の膜。暖かい手袋のような、冷たさに負けない強力な炎の籠手……それでいい、雪を解かすほどじゃなくていい。ブラックを救えるのなら、どんな小さな力だって……!!
「俺の手に宿れ……っ、【ウォーム】……――!!」
その必死の願いに答えるかのように赤々と燃える蔦が出現し、俺の両手首にそれぞれぐるりと巻き付く。何が起こるのかと思ったら、その蔦からじわじわと赤い光が手を覆って、感覚がなくなって赤くなった俺の手を内側から温めてくれた。
「こ、これで……雪を掘れる……!!」
深く掘り進めていた穴に再び手をやると、勢いよく手が埋まる。
熱に反応して、雪が解けているのか。
「よか、った……これなら、すぐに……!!」
とにかく早く。早くブラックを助けるんだ。
そう思い、一心不乱に掘り進めていくと、ついに雪ではない物が見えた。
白ではない、色が違う。
ブラックかと思い、一瞬手を止めたが……それは人では無く、何本も重なってドーム状になった氷の樹だった。
「え…………え……!?」
なんだ、これ。どういうことだ?
どうして氷の樹がこんな風に……いや、今は考えている場合じゃない。
この氷の樹が折り重なった所に、ブラックが居る。
ブラックは運よく氷の樹がドーム状になった場所に逃げ込んで、雪の重みに押し潰されずに済んでいたのだ。音はもう近い。
このドームを壊せば、そこにブラックがいる……!!
「ブラック!!」
氷の樹に手を触れると、じゅうじゅうと音を立てて溶け始める。
俺は氷が蒸発するほどの火力をイメージしながら氷の樹の一部を解かしきり、ドームの中にまで侵食していた雪を一心不乱にかき分けて、ついに白い雪に塗れたブラックの紺色のコートの端を見つけた。
「ブラック、しっかりしろ!!」
引っ張ると、じわりと濡れた感触がする。
これは……ブラックが自分の体を温めていたせいで雪が解けて染み込んだのか。
仕方ないとは言え、このままでは体温を奪われてしまう。俺は急いで雪をどけると、見えてきた足を必死にひっぱり穴からブラックを引き出す。
やっと出会えたのに、目を閉じているブラックの顔は恐ろしいほど白い。
ウォームを解除してブラックの頬に触れると、顔は暖かさを保っているが徐々にその熱も失われかけていた。
「っ……あ、あ……あぁあ…………!!」
慌てて、濡れたコートを開いて胸を確かめる。
心臓の音がしないなんて事は無いよな。生きてるよな?
歪みそうになる視界を必死にこらえて胸にウサギの耳を当てると、まだ心臓はゆっくりとだが動いていた。と言う事は、失神してまだ数分も経ってない。
だったら、洞窟に連れて行って温めればまだ間に合う……!!
「ブラック、待ってて、い、今助けるから……!!」
ラピッドの効果はまだある。コダマウサギのコートのおかげで、洞窟に入り込む風の音が聞こえて方角が解るから、もう迷わない。助けられる。
今度こそ、助けてみせる。もう、あんな思いはしたくない……!!
「っ、く……!!」
濡れた重い体を背中に担いで、よろけながら立ち上がる。
自分の肩からだらんと垂れた赤い髪と頭は冷たい。だけど、首筋に微かな吐息が掛かった。生きてる。まだ大丈夫。そう思って顔を上げた。
……と。
「――――――あ…………」
音が、聞こえる。
こちらへ恐ろしい程の速度で駆けてくる、重苦しい足音が。
硬直する俺の目の前に現れたのは……――
吹雪になりはじめた白い風景を赤く染める、巨大な怪物だった。
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