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祭町ラフターシュカ、雪華の王に赤衣編
9.紳士の皮を被ったけもの*
しおりを挟むその晩、俺はクロウとこっそり寝袋を抜け出して、教会の裏庭に集合した。
……え? ブラックはどうしたかって?
正直また睡眠薬を使ってしまいました。本当ごめんブラック……。
でもまともに説明しても絶対に「やらしい事をする気だろ!」とか言って付いて来そうだったし、眠らせるしかなかったんだよう……。
その代わり、明日は俺なりに優しくするから本当許して下さい。これも子供達のためなのだ。彼らがまともな食事と暮らしをしていけるかの瀬戸際なのだ。
堪えてくれ、ブラック! いや寝てるけどね!
……まあいつまでも謝っていても仕方ないので、サクサク進める事にする。
子供達もギルベインさん達もぐっすり眠っている教会は、実に静かだ。
深夜に近い時間帯になると街全体も眠りについていて、月明かりがなければ外は歩けないほど暗かった。音は光と同じって誰かが言っていた気がするけど、確かに俺達が立てる音も消えていたら、周囲の暗さはさらに増してたかもしれないな。
しかし……夜になるとぐっと寒くなるなこの国。
耳の末端が冷たくなるほどの寒さだ。自虐みたいで悲しいが、俺の高くない鼻の先まで冷たくなるんだから、こりゃ本当真冬だぞ。
雪まで降ってきたらたまらないな……と、庭から空を見上げてみると。
「んん……!? ゆ、雪が降ってる!?」
今まで全く気付かなかったが、空を見上げると沢山の雪がちらちらと振っているのが分かった。しかし、地面には雪なんて積もっていないのにと首を傾げると、隣に居たクロウが同じように空を見上げながら呟いた。
「障壁の力だろう。アレは雨なら『水』と認識して通すが、雪は『ぶつかってくる物体』と認識して弾く。街に使用されている障壁は人の意思を媒介としないから、色々と融通が利かない」
「なるほど……」
そう言えば、こういう風なちゃんとした街では魔物を通さないためのバリア……障壁を発生させる曜具が標準装備されてるんだったな。
だから術の力も制限されるし、鑑定や索敵も全力で使えないって聞いたけど……ブラックが街でも色々出来過ぎるからすっかり忘れてたよ。
「ん、まてよ? だとしたら俺の力も半減されるんじゃ……」
「いや、ツカサの能力は規格外だからな。普通に曜気を使ったものなら弱体化するだろうが、無の場から創造したものは関知されないはずだ」
「そっか……って言うかクロウも色んな事をよく知ってるなあ」
「障壁を作る曜具は、ベーマスの王都や他国と交流するための港にもあるからな」
しかしそう言うのを理解してる国民ってのも、そう多くはないのでは……。
獣人って「力こそが全てだ!」なイメージだったけど、実は筋肉と同じくらいに知識も大事にしている種族なのかもしれない……なんか俺のイメージと違うな。
インテリな無口武闘家獣人オッサンか……。
アリかナシかで言ったらアリだが、クロウはブラックより数歳ほど若いイケメンだから普通にちょっとイラッとするわ。なんで俺の周囲にいる奴は俺より強そうな奴ばっかなの。
婆ちゃんの知恵がないと知識チートすら危うい俺に謝って下さいチクショウ。
こうなったら今夜は頑張って畑を栄養たっぷりにして、明日ギルベインさん達に良い所を見せられるようにしなくては。
貰い物の能力だけど、俺だって日本男児だ。みんなにいい所を見せたい。ただでさえ赤いコート装備だし、なんかもう子供っぽくてすげー恥ずかしいってのに。
「それで……土を生き返らせる方法ってなんだ?」
「うん。それなんだが……実行する前に、許可を得ておきたい事があるんだ」
「ん? なに?」
やけに改まって言うなと思ってクロウを見上げると、相手は俺の頬を温かい手で包み、真剣な表情で俺を見つめた。
「この土地は、大地の気と同様に……土属性の曜気もほとんど見当たらない。今日オレが使った曜術は、ツカサがくれた曜気の貯金を使って発動したものだ」
「え……そう、なの……? でも、土の曜気って……なくなるモンなのか?」
クロウの体の中に俺が渡した力が残っていたのも驚きだが、それよりも土が存在するのに曜気が存在しないと言う事の方に驚いてしまう。
しかしクロウは嘘は言ってないらしく、頷いて俺の頬を親指で擦った。
「土の曜気は大地の気と密接に関係している。同時に、土の曜気は大地に安定せず常に揺蕩っていて、その曜気を自在に掴む事が出来るのは一級以上の存在だけだ。だから、低級の曜術師は地質の鑑定しか出来ず、『地味で使えない』と人気がないのだが……それはともかく、土の曜気と言う物はそれほど不安定なんだ。例えば……土の曜気は植物が根ざせば変質し、木の属性になって吸い取られてしまう。そんな風に、土の曜気は存在していてもすぐ変わってしまうんだ。そこも不安定と言われる所以だな」
「えっ……曜気って変質するの?」
それは初耳だ。
頬をさすられている事も忘れてクロウに問う俺に、相手は軽く頷いて続ける。
「自然界でのみ行われる事だがな。……だから、土の曜術師は木の曜術を避ける。まあ、植物が枯れれば、それが土に還ることで曜気は再び土の属性に戻りその場に満たされるが……そんな不安定なものだから、土を操る事は容易ではない」
「って事は……今日のも精一杯頑張ってくれてたんだな……」
ああ、ごめんなクロウ。そんな事俺全然知らなかったよ。
思わず眉根を寄せると、相手は軽く笑って俺に顔を近付けた。
「ツカサ、オレは今日の事で溜め込んでいた曜気が尽きかけてしまっている。この枯れた大地では、体内に取り込んで循環させるのもままならない」
「ええっ!?」
「だから……案を教える代わりに……また、オレに力をくれないか?」
「えっ」
力って……ま、まさか……。
また、クジラ島でやったようにしろって……いうこと……?
「……えっと……手を経由して……」
「嫌だ。ツカサ、オレの気持ちを知っていてそんな意地悪を言うのか」
意地悪って、じゃあアレですよね、キスとかそう言うのですよねえ!
あああぁ、ちょっと待ってよ結局そういう事なんじゃんんん!
いやでもクロウの事を考えないで力を使わせちゃったし、このままだとクロウは体内に取り込む曜気が無くて病気になっちゃうかもしれないし……。
俺にはそういうサイクルがないから解らないけど、リタリアさんだって悪い気を取り込んで病気になってたんだし、だったらもう……。
「う……うぅ……わかった、やる……」
「ツカサ」
ぱっと顔を明るくするクロウに、俺は顔を熱くしながらも言い切った。
「で、でも、えっちな……いや、その、やらしい事はダメだからな? ブラックが知ったら怒るだろうし……」
「わかった、いやらしい事はしない」
「よし、じゃあ……決まりだな! 俺はクロウに曜気を与えて、クロウは俺に秘策を教えてくれる、これぞ持ちつ持たれつだな!」
早速やろうぜとガッツポーズでクロウを仰ぎ見た俺に、相手はとても嬉しそうに口を弧に歪めると、そのまま鼻先にちゅっと軽く音を立ててキスをして来た。
……うん。……うん?
「ではまず、ツカサにやってもらおう」
そう言いながら手を放すクロウに呆気にとられながらも、俺もさっきのアレは無かった事にして、畑の前に立った。
うん、さっきの事はナシ。ナシだ。俺は知らん忘れた。
「俺はどうすればいいんだ?」
「ツカサはその特別な力で、オレやブラックに力を与える事が出来るだろう」
「うん」
「なら、それは自然に対しても可能なのではないか?」
「……と、いいますと……」
話が見えてこないと眉を寄せる俺に、クロウは背後に立ち、俺にぴったりと寄り添って来た。コートがあるから寒くはないが、そうして抱き着いて来られたらより暖かくて心地いい。さすがは熊さん体温だと思いながら背後の相手の顔を見上げると、クロウは俺の両手を取り、前の方へと突き出した。
「オレに力を与えたいと願ったように、この大地にあの溢れ出る光が蘇るようにと願うんだ。そうすればきっと土も再生する」
「でも……俺、自然に対してはやった事ないし……出来るかな」
「失敗しても成功しても良いように夜を選んだんだ。やってみて損はないだろう」
「あっ、なるほど……」
確かに二人きりの時なら誰にも笑われないし、仮に成功したとしても驚かれたり危険な事にはならない。そうか、黒曜の使者の能力が必要だったから、人気のなくなった夜中に連れ出したんだな。
ブラックに内緒でってのも、止められるかもしれないと思ったからか。
うーむ、なかなか策士だなクロウ!
でも俺は全く考えつかなかったからありがたいぜ!
これで成功したら、さらに力の使い方が広がるぞ。もしかしたら、枯れた大地を再生してしまうなんて凄い事も出来るかもしれない。
おお、それこそまさにチートですよチート!
こりゃ試すっきゃないでしょう!!
「よし、じゃあやってみよう!!」
目を瞑り、精神を集中させて明確にイメージを作り出す。
大地に気を……って言うのも中々想像し辛いが、地中深くから気が溢れて豊かになるような……大地の気が絶えず湧き出て、草木が元気に芽吹いて来るような物を想像した方が良いだろうか。
これから先もずっと生命が続いて行くような、そんな素晴らしい大地……うん、本当にそうなったら嬉しいんだけどな。子供達やギルベインさん、レナータさんがもうあんな風にやつれてしまわない為にも。
そう願いを込めて、俺は肘から指の先までに気を集めるようなイメージを作り、ゆっくりと目を開く。すると、俺がイメージしたその通りに橙色と白い光の帯が蔦のように絡まり、綺麗なコントラストを描きゆっくりと地面に染み込んで行った。
まるで水のように一瞬で溶けた二つの光に、どうなっただろうかと固唾を飲んで見守っていると……小さな、本当に小さな光が、ぽつんと大地から生まれて空中に浮きあがってきた。
これ……まさか、大地の気……!?
「わっ、く、クロウ、これって……!」
俺を抱き締めている相手を思わず振り返ると、クロウは片方の手を伸ばして畑に翳し、何事かを呟く。そうして軽く頷くと、再び俺をぎゅっと抱きしめて来た。
「ん。これならもう大丈夫だ」
「蘇った……のか?」
「ああ。ツカサは本当に凄いな。まさに救世主だ……」
そう言いながら俺の頭に顔を埋めてぐりぐりと動かすクロウに、俺はくすぐったくって笑いながら捕らわれた体を動かした。
「あははっ、やめろってば! でも、よかったな。これでもう自力で野菜でもなんでも育てられるって事だよな?」
じゃれる俺達の目の前では、本当に微量ではあるが、大地の気の光が雪のように小さな塊となって現れて空へと登っていく。
ライクネスでは浴びるほど生まれていた光は、この国ではとても小さいけど……でも、とても大事な光だ。小さい光だって、この教会の大地が生きているって事を教えてくれる。土は蘇ったと体現してくれているのだ。
俺はそれが嬉しくてたまらなかった。
……だけど、クロウは別の事を嬉しがっていたようで。
「良かった。これで気兼ねなく、ツカサを食える」
「え?」
くえるって、なにが?
一瞬意味が分からなくてもう一度クロウを振り返ろうとした、と、同時。
俺の体はいきなり暖かい体から引き剥がされて、やけに乱暴に教会の壁へと押し付けられた。あまりにも唐突なその衝撃に、俺は反射的に呻く。だが、その乱暴を働いた張本人…………クロウは、俺の事など構わずがっしりと肩を掴んできた。
こ、このパターンって……。
「あ、あの……クロウ……」
「力をくれると、言ったよな」
あっ。あ――……。そうでしたねー……。
思わず青ざめてしまったが、いやしかし、これは約束なのだ。
今までは大地を蘇らせるなんて完全なチート技など使おうとも思わなかったから、クロウに言われなきゃ気付かなかっただろうし、彼には感謝せねばなるまい。
それにクロウは体内の曜気が危ないらしいのだ。
俺の為に余計に消費させてしまったのだから、俺が贖わなければならない。
だったら、もう、抵抗したって時間の無駄な訳で……。
「…………そう、だったな……。わかった、持ってけ」
興奮してギラギラと光っている目は、いつもの眠たそうな目のクロウとは違う。
野生の獣そのものの、得物を見つめる獰猛な目だ。
怖いと思っても仕方ないはずの眼差しだったけど……でも、俺は何故かその目を怖いとは思えず、ただ今から行われる事に緊張しているだけで。
そのままコートの前を乱暴にあけられても、呻き声すら出なかった。
「クロウ、その……やっぱ首から……?」
「本当は口付けをしたいんだが、それはブラックから許可されていないからな……オレが触れた場所から力を吸い取れるように頼む」
「ん……わ、分かった……」
手を繋いで気を与えるだけで良いじゃないか、と俺は内心思ってたけど……良く考えたら、クロウは我慢している身なのだ。こんなシチュで意中の相手に据え膳をかまされてるんなら、そりゃ男なら触れたくなるだろう。
ブラックだって、そうだったんだ。なら、クロウには色々して貰ってるし……ブラックが嫌な事はしないって言うんなら……この、くらいは……。
「っぅあ……」
コートを開かれて、ぐいっと肩口を広げられて、生暖かい口に首筋を食われる。
冷え始めた体にその暖かさと湿度はあまりにも刺激的で、俺は思わず声を出してしまった。だけど、ここは屋外だ。声を出すわけには行かない。
それにこれはただの食事だ。クロウとやらしい事をしている訳じゃないんだ。
ただ、その……見ようによっては、えろいけど……それは仕方ない。
俺はクロウに曜気を与えたいと思いながらも、しかし少しざらついた舌に首筋を舐められる事に耐え切れずに口を塞いだ。
「よ……よう、き……大丈夫か……?」
「あぁ……美味い…………やはり、ツカサが与えてくれる物はなんでも極上だ」
いつのまにか荒い息になって、俺の首筋にむしゃぶりつくクロウ。
その熱い吐息が開かれた胸元や顎を擽る度に声が出そうで、俺は眉根を寄せて声を出さないように耐える。
男に、ブラック以外にこんな事されても嫌だとしか思えなかったのに……クロウには、どうしてもそんな嫌悪感が働いてくれない。
いっそ嫌だと言えれば、感じなければ楽なのに、体は勝手に熱くなっていく。
そんな俺の体の変化に気付いたのか、クロウは「んん」と唸るような声を出すと、俺を壁に押し当てていた片手を解放し、上着の中に突っ込んできた。
「ひぁっ!?」
外気に曝された冷たい手が、熱を帯びた素肌に当たって体が跳ねる。
だけどクロウはそれを楽しむかのように笑って、首から顔を離した。
「もっと……もっと、欲しい」
「え……」
熱に浮かされたような声でそう言って、クロウは俺の上着を引き上げる。
「やっあ!? やだっ、ちょっと、クロウそれは……っ!」
「大丈夫……下は許可制だが、上は良いと許可は貰ってる……っ」
そう言いながら、クロウは外気に曝されて半分立ち上がっている俺の乳首に思い切り吸い付いた。
「んぅううっ!!」
あまりにがっついたその性急さに圧されて、何もできずに俺はまた口を押えた。
さすがにそれはダメだろ、これ怒るって、絶対にブラックが怒るってば!
そう言いたいのに、でも、乳首を吸われてもう片方の乳首をくりくりと指で弄られるともう言葉すら出なくなってしまっていて。
「んっ、ぅ、んんんっ……! ぅ……や、ぁ……や、だ……クロぉ……っ」
じゅうっと音が立つほど唾液を絡めて吸われて、俺は抗う事すら出来ずびくびくと体を震わせてしまう。
また野外か、と思うよりも先に、近くには俺を知っている人達が寝ているのだと思うと、バレるのが怖くて動けず俺は固まってしまう。
だけどその恐怖が余計に体を敏感にさせてしまうのか、クロウに胸を弄ばれると一番動いちゃいけない部分が熱くなって、たまらなくなってきた。
ブラックは大丈夫って言ったって、でも、やっぱりこんなの駄目だって……!
だって、だって俺はブラックの恋人なのに、クロウに触られて喜んでるなんて、いくら快楽に弱い男のサガが有るからって、そりゃやっぱダメだよ。
だって、こんなの……。
「あっ、ぅああ……っだめっ、だめ……っ! おれ、ブラック、の……やぁっ、ぅう……恋人っ……なのに……っ!」
「それは本人に言ってやれば凄く喜ぶ言葉なのに……ツカサは本当に意地っ張りで恥ずかしがり屋だな」
口に含まれたままそう言われて、俺は吐息にまで反応し仰け反ってしまう。
クロウはそんな俺の敏感さを笑うと、乳首にねっとりと舌を絡ませてから口を離し、肌を伝うように唇をまた首筋へと這い上がらせてきた。
そうして、耳元までたどり着くと、まるで俺を煽るかのような低い声で囁いた。
「だけど、忘れるな……オレは、ツカサに生かされた……。ツカサは、オレを一人にしないと誓ったはずだ……なら、オレは飢えたくない。お前から離れたくない、隙があるなら、オレを今こうして受け入れてくれるツカサの全てをオレのモノにして……滅茶苦茶に犯して、子を孕ませたい……」
その手が、するりと俺の股間へ延ばされる。
きゅっと布の上から包まれて、俺は自分が思った以上に甘く喘いでしまった。
「っ……んん……っ」
ば、バカ。俺の馬鹿……違う。いや、そりゃ、クロウを救ったのは俺だ。一人にしないと言ったのは俺だ。だけど、でも、こんなのブラックが……。
「今はしない……だが…………オレには、ツカサが……ツカサがくれるこの曜気が必要だ……っ。だから……これからもオレにこうしてくれるな……?」
「えぇっ!? んっ、ぅああっ……! や、まって……そ、そんなっ」
「くれるな?」
クロウの声が、低く怒ったように潜められる。
それと同時に股間を覆っていた手が激しく俺の股間を擦って来て、俺は急激な行動に着いて行けずにクロウの服を掴んで腰を痙攣させた。
だ、だめ。こんな激しく擦られたら……!
「いあぁっ! や、あ、あぁあっ、らめっ、こ、こすっちゃやだあっ……!」
「くれるよな!」
強い声が俺に吐きつけられる。
答えたら、答えたらやめてくれるのか? やだ、もうだめ解んないってば。
だめ、いっちゃう、このままじゃいっちゃう……!
「す、するっ、するかぁっ、やっ、ぅああ! らからっ、も、や、こすらなっで……!」
「は、ハハ……約束だ……約束だからな、ツカサ……!」
クロウの声が、ブラックみたいに熱に浮かされて悪役の声みたいに歪む。
いつもぬぼっとした低い、格好いい声のクロウが、こんな。
こんな、ブラックみたいな……
そう考えた刹那、強い刺激と相まって、俺は何故か一層感じられるようになった快楽に悶えて、クロウに思い切り縋りついた。
やだ、なんで。
ブラックの事考えただけだ、クロウも一緒だって、考えただけなのに……!
「ぅやあっ、や、だめっ、そんなもっ、らぇっ、だめぇ……!!」
「安心しろ……ちゃんと全部食ってやるから……!」
いつもとは違う、乱暴で紳士な所など欠片も無い、声。
だけどそれは俺を高ぶらせて――――俺は、はしたなく射精してしまった……。
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