異世界日帰り漫遊記

御結頂戴

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遺跡村ティーヴァ、白鏐の賢者と炎禍の業編

  暇で仕方がない時、恋人達は生産的になるという2*

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「うわっ」

 クロウは俺を台の上に降ろし、大丈夫だとぽんぽんと俺の肩を叩く。
 台の上はひんやりしていて、ざらついた感じはしない。数百年以上放っておかれた場所だったはずなのに、何故かやけにすべすべした感触だった。
 何だろ……これももしかして曜具なのかな。

 戸惑っていると、ブラックが俺に近付いて来ながら説明してくれた。

「その台はね、どうやら金属を加工した曜具みたいなもので、水を掛けるだけで綺麗になる仕掛けがして有るらしいんだ」
「へー……やっぱりこんな何気ないモノにも技術が詰め込まれてるんだな……」

 とか何とか感心していると、ブラックは俺の両手を取ってぐいっと上にあげると、バンザイ状態の俺の両腕をクロウに持たせた。
 何をやってるんだと上を見ると。

「…………ん?」

 垂れ下がった無数の鎖の一つを、ブラックが引き下げている。
 鎖は勢いよく下へ引かれているが、まったく途切れない。錆びてもいないし不思議な鎖だなあと思っていると、背後で鎖が引き摺られる音がした。

「?」

 ん。クロウ何で俺の手首をまとめて布を巻くの。
 ブラックはなぜにそこに鎖をしっかりと巻くのかな?

 あれえおかしいな、さっき見ていた鎖をブラックが上に少し引き上げると、俺の体が引っ張られて台に強引に寝かせられてしまっ……だ――っ!! 何やってんだこのオッサンども――――っ!!

「おいこらっ、なんだこれ、なんで拘束してこれっ、な、なに、なんだこれはー!」
「ツカサ落ち着け。解剖はしない」
「されてたまるかヴァー!!」

 何をする気だとブラックを睨むと、相手はでれでれとした顔で頭を掻いた。

「いやー、ここって古代の精肉店だったらしくてさ、肉を解体する時にこういう台を使ってたっぽいんだよね。こうやって獲物の前足を固定して、皮を剥いでさ」
「ひっ、う」

 上着をまくり上げられて脱がされる。「皮を剥ぐ」というワードが怖すぎて、思わず膝を立ててしまったが、ブラックとクロウはそんな事など関係なく俺のズボンと下着を性急に奪い去ってしまった。

 こうなるともう、俺の体を隠せるものは何もなくて。
 台の上で自分だけ裸にされた事が酷く恥ずかしく、再び膝を立てて股間だけでもと隠そうとした俺に、ブラックは笑いながらキスをして来た。

「ふふ……怖くなっちゃった? 大丈夫だよツカサ君、僕がツカサ君に怖い事をする訳がないじゃないか。これは、この熊にご褒美をあげる用意みたいなもんだよ……」
「ご、ごほうびって……これで、どんな事するんだよ……」

 俺の頬を両手で固定して、何度も軽いキスをして来るブラックに、不覚にも緊張が解けて来てしまって何だか情けなくなる。
 こんな事で緩んじゃうなんて、どんだけ我慢弱いんだよ俺……。

 でも、やっぱりこんな場所で裸にされて怖くなってくると、人の熱が恋しくて。
 ブラックに優しくされると、どうしたって心が緩んでしまった。

「んっ、ぅ」

 ちゅ、ちゅ、とわざとらしく音を立てて、口に限らず額や頬まで口付けられる。
 裸である事とは違う意味で恥ずかしくて、無精髭が痛いのとは別にむずがゆくて、顔が熱くなってくる。そんな俺の鼻に自分の高い鼻をくっつけながら、ブラックは菫色すみれいろの目をまたニヤリと細めた。

「怖がらなくていいから……今からする事は、ツカサ君が大好きな事だよ?」
「お、俺が、好きな事……?」
「そうそう。ほら……ツカサ君は、この駄熊に全身舐められるのが好きでしょ?」
「は?」
「だから、ご褒美としてさ……豪勢に蜂蜜を掛けて、ツカサ君を味わってもらおうかなぁって……」

 ………………ちょっとまって、言ってる意味わかんない。
 よし落ち着こう、落ち着くんだ俺。

 なんだって? 拘束された素っ裸の俺に、蜂蜜を掛けてクロウに舐めさせ……

「何しようとしてんだバカー!! 俺は舐められるの好きじゃないしそんな女体盛り亜種みたいなの想定してないし大体これ“ご褒美”の範疇じゃないだろおお!?」
「オレはとても嬉しいぞツカサ。さあ始めよう」
「だからクロウもこの状況をおかしいと思っ……ひあぁっ!?」

 ブラックよりは常識人なクロウを必死で諭そうとしている途中で、腹に冷たい何かが垂れて来た。思わず体を浮かせそうになるが、クロウが台の上に乗って来て、すかさず俺の足を抑えて体を固定してしまう。

 咄嗟とっさにブラックを見ると、相手は俺を見下ろしながらスケベ丸出しの顔でニヤニヤと笑っていて。その手には、今にも中身を零さんばかりに傾けられている蜂蜜の瓶が……っておい、ちょっと、どこに垂らそうとしてんだお前!

「ツカサ君の美味しい所に全部垂らしてあげようね~」
「ムゥウ……っ、は、蜂蜜多めで頼む……っ」
「おまっ、ちょっばかっ、クロウっ、ハアハアするんじゃないってば!」

 なんでお前らはそうスケベな事をする時だけそんなに仲が良いんですか!
 殺す殺す言うクセして本当にお前らのそう言う所わかんない!!

「この蜂蜜粘度が高いね。これなら、そこまで零れなくて勿体なくないかな」

 そう言いながら、ブラックは俺の胸の上に蜂蜜をとろりと垂らす。

「んっ……く……」

 冷たくてとろりとした蜂蜜が、まだ平常な状態の胸に垂らされる。
 その感覚は、どうしたって我慢できるものでは無い。
 反射的に体が動いてしまい、その動きのどこに興奮したのか、俺の足を掴んでいるクロウが荒い息を漏らしながらうなった。明らかに俺の姿を見て昂ぶっているのが解ってしまって、俺の方が逆に恥ずかしくなってしまう。

 どうしたって、「犯す対象」として誰かに興奮される事には慣れない。
 いつも……って言うとなんか凄く思う所があるが、でも、いつもはこんなに静かな所でしないし、明るいし、その……なんか……こういうのって、余計に変態っぽくて居た堪れないっていうか……。

 それに、こんな静かな空間で二人分の荒い息遣いが大きく聞こえて来るのが、変態プレイをさせられる事を余計に実感させて来て。

「ブラック、こっちにたっぷり掛けてくれ」
「はいはい煩い駄熊だな。言っとくが余計な真似するなよ」
「舐めるだけだろう。分かっている」

 お二人にはもっと別の、倫理観とか理性とかそう言う「大人として必要なもの」を理解して欲しいんですがね。

 しかし俺の願いも虚しく、ブラックは俺の股間……というか、萎えたままのモノに蜂蜜をたっぷりと流し始めた。当然、急所にそんな物をかけられたら、驚かない訳がなくて。

「うぁあああ!」

 思わず声を上げてしまったと同時に、俺の足を固定していたクロウが唸り声を上げながら、じりじりと近付いて来た。

「ゥグッ、ゥ、ウゥウウ……! つ、ツカサ、ツカサ……ッ!!」
「やっぁ、やぁああ! ひっ、ひぐっ、やら、吸っちゃやだぁあ……ッ!」

 足の間に溜まった蜂蜜を耳を塞ぎたくなるくらいの音で吸い尽くされて、そのまま先端に吸い付かれる。
 思っても見ない強さで口に引き込まれ、そのまま少しざらついた大きな舌に舐め回されてしまい、俺は鎖を鳴らしてのたうってしまった。

「や、らっ、ぃあぁっあ、あぅっ、うあぁあぁあ……!!」

 ぢゅくぢゅくと吸われて、腰が波打つ。
 裏筋から根元までこすり取られるように執拗に舌全体で刺激され、陰嚢まで軽く舌でちろちろと舐められるのが辛くて、俺はみっともなく足を広げて痙攣した。

 だけど、クロウは俺が叫ぶ度に興奮しているのか、蜂蜜でべたついた下腹部に勢いよく息を吹きかけて来る。鼻息も口からの息も熱くて、台の冷たさに少し体温を下げていた俺の体には、酷く鋭く感じられた。

「ツカサ君、そっちばっかり気にするなんて寂しいよ……こっちも見て……?」

 下半身からの刺激に精一杯なのに、ブラックは俺の顔を無理矢理自分の方へと向けて、俺の目尻をねっとりと舐めて来る。
 いつの間にか泣いていたらしい事に自分で驚いてしまったが、それを確認する暇も無くブラックは俺の頭を離し、乳首の方へと顔を近付けた。

「ぅあっ、あ……!」
「おちんちんを虐められて、すっかりココも勃ちあがっちゃったね……。ふふっ……蜂蜜で光ってて、凄くいやらしいよ……」

 低くてぞくぞくする声で、ブラックが俺を嬉しそうに見つめて来る。
 そうして、わざとらしく大きく口を開けて。

「はっ、ぁ……あぁ、あ……」
「ツカサ君の可愛い乳首も、たっぷり食べてあげるね……」

 肌が粟立つような声で、ブラックの口が、俺のテカテカした乳首を、含んだ。
 その、瞬間。

「っ、ぅ、ひ、ぅ……~~~~ッ!!」

 クロウが一際強く俺のモノを根元から舐め上げて吸い付き、俺は我慢しきれずにイッてしまった。だけど、クロウは許してくれなくて。
 それどころか、ブラックもイッたばかりの俺の乳首を、ちゅうちゅうと擦って舐め転がして俺を無理矢理に喘がせて来る。

「ぃ゛っ、ぐっ、ひぅ、ひあ、ぁあ゛あ゛ぁ!! いっ、ぁ、いっあからっ、もっ、いっ、あぅ、う、ぅあぁあ゛ぁ゛~~……ッ!!」

 イッたから、もうイッたから、許して。
 必死にそう言おうとするけど、涙声と喘ぎ声のせいで言葉にならない。
 そんな俺を更に苛むように、クロウもブラックも手を緩めるどころか強引に萎えた俺を再び奮い立たせるように弄って来て。

「ング、フッ、美味いぞ、ツカサ……ッ! もっと、もっとだ……ッ」
「ツカサ君、まだ片方残ってるから、そっちも舐めてあげるね」

 また、蜂蜜を垂らされて口に含まれ、体が跳ねる。
 だけど両手を鎖で捕えられて台に固定された俺は、もうどうする事も出来ない。
 べたついたもう片方の乳首を舐めとられながら空いた方を摘ままれ弄られ、余計に敏感になっている急所を指で扱かれながら舌で刺激され、また、俺は。

「っあ、ぐっ、ぅあ、ぁああッ! ひぐっ、ひっ、ぃ、ぃあぁあっ、あぁあ゛あああぁ……――――ッ!」

 泣き声のような震える喘ぎを大声で漏らして、俺は……また、達してしまった。


















※入れたかった部分が入らんかった(色んな意味で)
 二三話後にまたえろします…リベンジ
 
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