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ファンラウンド領、変人豪腕繁盛記編
涙が出そうなほど2
しおりを挟む※内容にちょっと好き嫌いがあるかな?という部分が有るので分けます
次ツカサが変態ちっくに精液舐めさせられたり中年が生々しいキモさに
なってるんで、大したことは無いかも知れないですが一応…(´・ω・`)
こんな風に約束を果たす事になって申し訳なかったが、だけど、こんな事でもなければ、多分俺は自主的にブラックに迫る事なんて無かっただろうし……何より、ブラックを安心させる方法がこれしか思いつかなかったのだ。
俺がアホだからかも知れないけど、でも……ブラックが一番喜んで、一番理解してくれるだろうって思った事が……えっちしかなかったから……。
……一緒に居るだけで安心する俺とは違って、ブラックは俺を食い尽くさないと我慢出来ないって言ってたし……それに、その……えっちとか、義務感から以外で自主的に強請った事がない俺が素面でそんな事するんだから、信用して貰いやすいんじゃないかって思って……。
お、俺だって、自分の体に価値が有るなんて思っちゃいないけど、でも、避けていた事を「やる」って言うには、それなりの覚悟が必要だろ?
ブラックがそれを理解出来ないほど自己中じゃないのは、俺だって知ってる。
だって、どんなに子供っぽい性格でわがままで短気で人でなしでも……ブラックは、俺の倍以上生きている……大人なんだから。
だから……今からやる事も、覚悟を決めたらさっさと出来るもんだと自分では思ってたんだけど…………。
「つ、ツカサ君……無理しないで……?」
ベッドの上に座っているブラックに、心配そうに言われる。
だけどもう宣言しちゃったし、ば、バッグの中に死蔵してた、セイフトの雑貨屋のアニタお婆ちゃんから貰ったモノだって持ってきちゃったし……。
ええい、ベッドの前に突っ立ってないで男を見せろ俺!!
じゃなかったら、ブラックにあんな事言って部屋に直行した自分が情けないだろ、こんなの男らしくないぞ!
アニタお婆ちゃんも言ってたじゃないか、正直に伝える事だって。
思えば、色んな人に正直になれ素直になれって言われてたのに、俺ってば、結局こんな事でもないと言い出せなくて、う、うう、くそう、自分が情けない。
後ろ手で持っている“アレ”すらサッと出せなくて、そのせいで余計にブラックをオロオロさせてしまっていて……返す返すも俺って奴は。
駄目だ、こんなんじゃ駄目なんだ。
気合を見せろ俺、ブラックの、こ、恋人は、俺なんだから……!
「う、ううっ、あ、あのっ」
「あっう、うん」
「こ、こ、これっ、つ、使うぞ!!」
顔が涙が出そうなほど熱くなって、すぐにでも逃げ出したい。
なんで自分が犯されるための道具を人に差し出してるんだと思うと顔から火が出そうだったけど、でも、それ以上にブラックをもう不安にさせたくない気持ちの方が大きくて、なんとか俺は“アレ”を両手で突き出していた。
しかし、ブラックにはそれが何か解らなかったようで。
「え……っと……これ、なに?」
「ふぇっ!? し、しらないの……?」
まさかそんな答えが返って来ると思わなくて、両手で持った“アレ”……もとい、小さな箱に入った二つの石っぽいものをみやる。
ソラマメほどの大きさの二つの石は、それぞれ白と黒で、少し平べったくなっている。その平たい部分には何かの紋章か魔方陣のような物が刻まれていて、明らかに人工物である事が知れた。それはブラックも解ってるだろうけど、でも……。
「ツカサ君……これが……ツカサ君が、僕だけにしてくれること……?」
「ぅ……」
ああ、声が困惑してる。やっぱ説明しなきゃ駄目なのか。
アニタお婆ちゃんに説明をして貰った時ですら憤死したのに、せ、説明なんて。
でもそうでもしないと……う、ううう、くそ、もう、ヤケだ!!
「こっ、これは……なんか……あの、名前、忘れたけど……これを、飲んだら……その……ふ、二人とも、満足するまで…………気絶、とか……出来ない、って」
「え……」
「あの……俺、い…………い、いっつも気絶しちゃうし!! だっだから、そっ、あ、アンタ前になんか色々言ってたしなんかスッキリしないのってアレじゃん!? だっだからあのコレ貰っただけだから買ってないけど! でも、ぶっ、ブラックが、がっ、がまっ、我慢しないようにって!!」
「ツカサ君……」
あああああ言っちゃった言っちゃった言っちゃったいいい勢いだけで滅茶苦茶な事言っちゃったよおぉお……!!
そうだよ、これはそういう道具なんだよ。
アニタお婆ちゃんがくれたのは、年齢差が有るカップル用に作られた試作品のえっちなお道具で、さっき説明した通り、カップル両方の性欲が満たされない限りはどちらも失神や気絶は出来ず、意識が相手に引き摺られるようになるのだ。
そのため、どれほど性欲に差が有っても、一人で寂しく達するなんて事は無い。
飲んでしまえば、嫌でも最後まで付き合う事になる。第二ラウンドになるともう何やってんだか判らなくなる俺でも、最後まで正気で付き合う事になってしまうのである。
……説明を聞いた時は滅茶苦茶怖かったけど……でも、そのくらいは覚悟するって言ってやらないと、安心してくれないと思ったから……だから、用意はしてたんだが……い、いざ出すと、凄く居た堪れない。今すぐここから逃げ出したかった。
だけど、ブラックは俺と小さな箱を交互に見て、震えていて。
「ぼ……ぼくの、ために…………僕が、たくさん満足出来るように……それを……っ、そ、それっ、はぁっ、は……そ、れを……っ!」
そう言いながら興奮しながら、息を吸い込んだ。と、同時――
ブラックは固まってしまった。
「ぶ……ブラック……?」
何が起こったのか解らなくて聞き返すと、ブラックはビクリと肩を震わせる。
先程とはまるで違う態度に心配になって近付くと、相手はぷるぷると小刻みに体を震わせ始め……泣きそうな顔で、俺を見上げて来た。
「い……今ので興奮しすぎて……一回、出ちゃった……」
「はぁ!?」
「だっ、だってえ! ツカサ君が僕の為に、ぼっ、僕のために、僕が、満足出来るように、ツカサ君が恥ずかしいのを堪えて説明してくれてるのを、みたら…………う、ううぅ……無駄打ちしちゃった……」
「わぁあ! ばかっ、早くパンツ脱いで!」
お前バカ、もうバカ! ここで洗濯すんのは俺なんだぞ!?
つーか何でお前は良い歳してそんな血気盛んな若者みたいな反応を!!
ええいもうそんな事はどうでも良い、アカン、早くズボンを避難させなくては!
こんな事になってしまったら最早恥ずかしいも何もなくて、慌ててベッドに箱を置いてブラックのズボンに手を掛けようとした――その手を、上から握られた。
「……?」
どうしたんだろうかとブラックの顔を見やる。
すると、ブラックは俺の方を窺うような顔で見て、小さく呟いた。
「……つ……ツカサ君……」
「なに?」
呼びかけに返すと、ブラックは一度迷ったように視線を逸らしたが……やがて、何かを決心したかのように、またゆっくりと俺を見上げて来た。
「僕を……僕の事を……そこまで大事に思ってくれてるなら……僕の下着についた精液を、舐めて見せてよ……」
「え……」
……え……?
舐め……て……舐め……?
え……ブラック、の……精液がついたぱんつを……舐…………
「えっ、えぇえええ!?」
思わず飛び退こうとするが、ブラックは俺の手首を掴んで放してくれない。
どうしてそんな事を言い出したのかも解らず混乱する俺に、相手は少し冷静になったのか……いや、興奮して来たのか、中腰の俺をしっかりと見上げて、ぽつりぽつりと呟きながら手に力を籠めて来た。
「僕……僕ね……ツカサ君の精液がじっとりと染み込んだ、あの白エプロンで……毎日まいにち、たくさん自慰してたんだ……」
「っ……」
握られた手首が、徐々に締まってくる。
その手の縛めの強さがブラックの本気を表しているようで、俺は思わず息を呑み動けなくなってしまった。
「ツカサ君の股間に張り付いてた部分を舐めて、かぴかぴになった精液を嗅いで、それでも我慢出来なくてペニスに巻いて擦り上げて……そのせいで……せっかくのツカサ君の精液付きの白エプロンが僕の精液でドロドロになっちゃって……」
「……っ、ぁ……ぅ……」
手首が、痛い。ぎりぎりと引き絞られている感じがする。
許容してはいけない方向へ話が流れているのは解っているのに、ブラックの表情が怯えた表情から別の物へと変わって行くのを止められなかった。
「ねえ……僕、それくらいツカサ君のことが好きなんだよ……? ツカサ君の下着だって、服だって、ツカサ君のものなら何だって興奮しちゃうんだ。ツカサ君のこと、大好きだから……大好きだから、僕……ツカサ君の全部が、欲しいんだ……」
「……ブラック……」
怖いかおを、している。
菫色の瞳が光を孕んでぎらぎらと輝いている。顔だって、影が掛かって人を殺す前の人間のような険しい顔をしていた。
「ねえ……ツカサ君……ツカサ君が、僕のためになんでもしてくれるなら……僕の精液……今度こそ、飲んで……? あんな道具使わなくたっていいよ、僕のためだからって、危険な事しなくていい……。だから……ツカサ君が今まで出来なかった事をしてみせて……僕と同じように、僕を愛して見せてよぉ……」
怖い顔の、眉だけが……これ以上なく切なそうに歪む。
俺を見つめたまま視線を外さないその顔は……怖い、はずなのに……俺には、どうしても泣きそうな顔にしか見えなくて。
「…………」
――――そう、か。そうだよな。
ブラックの愛情表現は、元々そう言う物だったんだもんな。
体を繋げる事しか知らなかったから、それが一番相手のことを理解出来る方法だったから、ブラックはずっと普通の恋の仕方すら解らなかったんだ。
俺に強引に「恋人になる」と言わせた時も、体を繋げていた。
恐らく、ブラックにとっては、自分の欲望を受け入れてくれる姿を見る事こそが、信頼されていると確信できる唯一の方法なのかもしれない。
ブラックはまだ、それしか知らないんだ。
……だったら、もう……俺に出来る事なんて、一つしかないよな。
「…………わかった。今度こそ……頑張るよ」
鬱血しそうな程に握られた手首に顔を歪めながら、俺は一言だけ返す。
不思議な事に、拒否する選択肢なんてまったく思い浮かばなかった。
→
※異世界あだるとしょっぷ蔓屋特製玩具(試作品)
【同快丹】
最近年上の彼氏彼女の性欲減退が心配……という貴族の奥様の
相談に応えて調合された、豆の形をしたモン……ただの豆。
元々は一つの存在を二つに分割したため、近距離でなら感覚を共有できる。
中には様々な薬草とモンスターのアレソレ、そして秘伝の材料と術式が
刻み込まれており、その効能によって体内の荒れ狂う気を感知し
体内の気に当てられて豆が活性化、膨大な気に触発され薬液を発し
飲用した対象が失神しないように無理矢理に覚醒させ続ける。
双方がスッキリすれば豆は休眠期に入り胃の中で消化され消える。
即効性はあるがもちろん依存性はない。
ただ、試作品でありかなり強烈な作用が有る為
片方の性欲が尋常でない場合、引き摺られる方の頭が快楽で狂う
可能性が有り、男性の場合出す物がなくなってもイき続けるという
地獄のような拷問を受ける羽目になる。というかなった。多数の苦情が出た。
そのため、製作者が一度引き下げたはずの品なのだが、地方都市までは
回収の手が回っておらず、蔓屋の旅商人も苦労しているらしい。
今現在は改良版を製作中である。
今回は使わなかったけど鬼畜アイテムの使いどころはまあ…
鬼畜なシーンの時に使いますよねっていう。
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