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後日談
後日談ニ 国王ファジュルの肖像・誕生秘話
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ファジュルが王に即位して目まぐるしく日々が過ぎた。
貧民と流民の国籍登録をする傍ら、伯父がやっていた政務の引き継ぎを行う。開拓作業の進行具合を現地確認しなければならない。
ただでさえ政務に時間を取られるのに、重臣や近隣の貴族当主が入れ替り立ち替り挨拶に来る。
訪問客が全員帰る頃には日が落ちる。
今はシナンと名を改めた伯父は、『祝い事のたびに訪問があるから、そのうち嫌でも慣れる』と他人事のように言っていた。
これを平気な顔してこなしていたことに関しては、彼を尊敬する。
殺到するあいさつが落ち着いたのは、王になってひと月経った頃だった。
エリック・ハインリッヒが若い女性を連れて訪問してきた。
ルベルタの侍女が着るような裾長のワンピースに、白い前掛けをしている。
女性の足元にあるカバンからは、絵筆や絵の具が頭を覗かせている。
「ごきげんよう、ファジュル陛下。わたくし、ルベルタの宮廷画家ウタ・タンと申します。このたびは肖像画を描くためにお招きいただき、ありがとうございます。身に余る名誉です」
ウタ・タンは、膝をついてお辞儀をする。宮廷画家というだけあって、王族と会うのは慣れているらしい。
洗練された動きで、なめらかに言葉を紡ぐ。
ガーニム退任にともない、ファジュルの顔を彫り込んだ硬貨が鋳造されることになったのだ。
十八年前ガーニムの肖像画を描いた画家はすでに引退していたため、エリックが知り合いの画家を紹介してくれることになっていた。
「ありがとう、エリック殿」
「お役に立てたなら何よりです。この子は若いが腕は確かです。なにせ、うちのダニエラが逃げないんだから」
冗談交じりに言うエリックに、ファジュルは笑ってしまう。
「少しの間だが、頼むぞ、ウタ」
「はい!」
場を見晴らしのいいテラスに移した。
椅子を二つ、少し離れた間隔で置く。
ウタ・タンの前には小さなテーブルとイーゼル。ディヤが召使いたちを指揮してあっという間に場を整えた。
「手慣れているな」
「あら、これくらい召使いとして当然のことですわ」
「謙遜することはない。心強い限りだ」
ファジュルは肘置き付きの椅子に腰掛ける。
もう一つの椅子にウタ・タンが座る。
ウタ・タンが慣れた手つきでカンバスを出し、
鉛筆を手に取る。
「最初は絵の具ではないんだな」
「ええ。鉛筆で下描きをしませんと。さぁ、横を向いてくださいませ。表情がかたいようですね。もう少し笑って。威厳を見せつつ親しみやすさを表情に出すのです」
「難しいことを……」
ファジュルは仲間たちから仮面のような仏頂面と評される。
あまり笑うほうではないという自覚もあるため、威厳と親しみやすさのある笑顔なんて、かなりの難題に思えた。
「陛下。何か好きなこと、楽しいと思うことを思い浮かべてください」
ウタ・タンに提案されても、どうしても顔の筋肉が引きつる。
「なら王妃様を連れてきましょう。陛下は王妃様の前でなら笑顔ですし」
「ちょ、まてアスハブ」
アスハブが即座に走り、数分でルゥルアを連れてきた。
ルゥルアの隣には専属護衛となったエウフェミア、遊びに来たイーリスがいる。
「イーリスさんも、ファジュルの肖像画がどんなふうになるか見たいって言うから」
「面白そうだから見に来たの」
「イーリス。あたしが言うのもなんだけど、面白がるものではないんじゃない?」
一気に賑やかになった。ここにディーが加わったらさぞかしうるさいだろう。
「まぁ。王妃様にもお会い出来るなんて光栄です。わたくし、ウタ・タンと申します。どうぞお見知りおきを」
「ご丁寧にありがとうございます、ウタ・タンさん。ルゥルアと申します。こちらこそ、お会いできて嬉しいです」
頭を垂れるウタ・タンに、ルゥルアも会釈を返す。最初の頃イーリスにみっちり教わったため、王妃としての立ち振舞いがだいぶ板についてきている。
召使いたちがファジュルの向かいに敷布とクッションを並べ、茶のセットを運んでくる。
「王妃様、お客様。今からここでお茶会をするのはいかがですか。今日は天気もいいですから」
「ありがとう、ディヤさん。お言葉に甘えることにするわ」
「私もいいの? やったー」
ディヤに勧められて、ルゥルアとイーリスがそこに座る。一人だけ立っていたエウフェミアに手招きする。
「エウフェミアさんも一緒にお茶を飲みましょう。いつも立ちっぱなしじゃ疲れるでしょう」
「ルゥルア。あたしの仕事はあんたの護衛であって、お茶を飲むことじゃないんだけど」
やんわりお断りするエウフェミアの手をイーリスが掴んで座らせる。
「いいじゃないエウフェミア。お茶を飲みながら話を聞かせて。サーディクに告白されたんでしょ。その後どうしたの」
「な、なんでそんな事を人に話さなきゃならないの。あたしはそういう話題が本当に苦手なんだ」
戸惑うエウフェミアを二人がかりで座らせて、お茶を押し付ける。根負けしたエウフェミアがしぶしぶ茶器に口をつける。
なんとも平和なやり取りで微笑ましい。
「エウフェミアはサーディクのこと嫌いなの?」
「いや、……嫌いではない……が、本気かどうかわからないというか」
「十回もプロポーズされているのに本気じゃないの?」
「…………頼む。本当にこの手の話は苦手なんだ。勘弁して」
イーリスに質問攻めにされてたじろぐ。
勇ましく戦場をかけていたエウフェミアの、意外な一面だ。この姿をサーディクが見たらどうなるか。
「うんうん。すごくいい顔ですよー、陛下。そのまま動かないでくださいね」
ウタ・タンが鉛筆を走らせる音と賑やかなお茶会の会話だけが響く。
しばらく黙って様子を見ていたエリックが、ふと口を開く。
「そうだ、ファジュル様。今日、ディートハルトくんはいないのかな」
「今日はユーニスと一緒に、診療所の手伝いに行っています。日が暮れる前に戻ってくる予定なので待っていていただければ会えますよ。ディーに用ですか」
視線だけエリックの方にむけて答える。
「ダニエラの婿になってもらえないかと思いまして。よかったらファジュル様からも話してもらえませんか」
「え!!」
エリックの言葉に反応したのは、ファジュルではなく、お茶を飲んでいたイーリスだった。
茶器を取り落としてエリックの方を見る。
「ディ、ディーは、ダニエラと結婚するんです?」
「まだ決まっていませんよ。ディートハルトくんにお願いしているところです」
侍女たちが布を持ってきてこぼれたお茶を拭き、新しく茶器を出す。
イーリスはぎこちなく固まったまま、肩にかけた草木染めのカバンを掴んでいる。
ディーが選んでくれたお土産なんだと、自慢しに来たからよく覚えている。
ディーからの贈り物を肌身はなさず持ち歩くのはなぜなのか、イーリス本人は自覚していない。
「すまない、エリック殿。誰と添い遂げるかはディー本人が決めるべきこと。俺が口を出すことではない」
「それは残念です」
口添えを断られても、エリックは涼しい顔のまま。
ファジュルが手伝わないとわかっていて提案してきたように思う。
どれくらいじっとしていただろう。日が傾く頃、ウタ・タンが筆をおいて大きく伸びをした。
「できました。わたくしの人生で一番の、会心の出来です!」
ウタ・タンが描き上げたファジュルの横顔は、とても柔らかく笑っている。自分はこんな顔をしているのかと、こそばゆい気持ちになる。
「すごい。俺に気を使って、美化されているんじゃないよな」
「そんなことないわ。ファジュルはいつもこんなふうに綺麗に微笑むもの。素晴らしいわ、ウタ・タンさん。わたしの寝室に飾りたい」
「やめてくれ。俺の心が持たない」
ルゥルアの部屋に肖像画が飾られて、ルゥルアがそれを毎日眺める……考えると恥ずかしすぎる。
「お褒めにあずかり光栄です。陛下、王妃様」
ルゥルアの賛辞をうけ、ウタ・タンも満面の笑みでお辞儀をした。
貧民と流民の国籍登録をする傍ら、伯父がやっていた政務の引き継ぎを行う。開拓作業の進行具合を現地確認しなければならない。
ただでさえ政務に時間を取られるのに、重臣や近隣の貴族当主が入れ替り立ち替り挨拶に来る。
訪問客が全員帰る頃には日が落ちる。
今はシナンと名を改めた伯父は、『祝い事のたびに訪問があるから、そのうち嫌でも慣れる』と他人事のように言っていた。
これを平気な顔してこなしていたことに関しては、彼を尊敬する。
殺到するあいさつが落ち着いたのは、王になってひと月経った頃だった。
エリック・ハインリッヒが若い女性を連れて訪問してきた。
ルベルタの侍女が着るような裾長のワンピースに、白い前掛けをしている。
女性の足元にあるカバンからは、絵筆や絵の具が頭を覗かせている。
「ごきげんよう、ファジュル陛下。わたくし、ルベルタの宮廷画家ウタ・タンと申します。このたびは肖像画を描くためにお招きいただき、ありがとうございます。身に余る名誉です」
ウタ・タンは、膝をついてお辞儀をする。宮廷画家というだけあって、王族と会うのは慣れているらしい。
洗練された動きで、なめらかに言葉を紡ぐ。
ガーニム退任にともない、ファジュルの顔を彫り込んだ硬貨が鋳造されることになったのだ。
十八年前ガーニムの肖像画を描いた画家はすでに引退していたため、エリックが知り合いの画家を紹介してくれることになっていた。
「ありがとう、エリック殿」
「お役に立てたなら何よりです。この子は若いが腕は確かです。なにせ、うちのダニエラが逃げないんだから」
冗談交じりに言うエリックに、ファジュルは笑ってしまう。
「少しの間だが、頼むぞ、ウタ」
「はい!」
場を見晴らしのいいテラスに移した。
椅子を二つ、少し離れた間隔で置く。
ウタ・タンの前には小さなテーブルとイーゼル。ディヤが召使いたちを指揮してあっという間に場を整えた。
「手慣れているな」
「あら、これくらい召使いとして当然のことですわ」
「謙遜することはない。心強い限りだ」
ファジュルは肘置き付きの椅子に腰掛ける。
もう一つの椅子にウタ・タンが座る。
ウタ・タンが慣れた手つきでカンバスを出し、
鉛筆を手に取る。
「最初は絵の具ではないんだな」
「ええ。鉛筆で下描きをしませんと。さぁ、横を向いてくださいませ。表情がかたいようですね。もう少し笑って。威厳を見せつつ親しみやすさを表情に出すのです」
「難しいことを……」
ファジュルは仲間たちから仮面のような仏頂面と評される。
あまり笑うほうではないという自覚もあるため、威厳と親しみやすさのある笑顔なんて、かなりの難題に思えた。
「陛下。何か好きなこと、楽しいと思うことを思い浮かべてください」
ウタ・タンに提案されても、どうしても顔の筋肉が引きつる。
「なら王妃様を連れてきましょう。陛下は王妃様の前でなら笑顔ですし」
「ちょ、まてアスハブ」
アスハブが即座に走り、数分でルゥルアを連れてきた。
ルゥルアの隣には専属護衛となったエウフェミア、遊びに来たイーリスがいる。
「イーリスさんも、ファジュルの肖像画がどんなふうになるか見たいって言うから」
「面白そうだから見に来たの」
「イーリス。あたしが言うのもなんだけど、面白がるものではないんじゃない?」
一気に賑やかになった。ここにディーが加わったらさぞかしうるさいだろう。
「まぁ。王妃様にもお会い出来るなんて光栄です。わたくし、ウタ・タンと申します。どうぞお見知りおきを」
「ご丁寧にありがとうございます、ウタ・タンさん。ルゥルアと申します。こちらこそ、お会いできて嬉しいです」
頭を垂れるウタ・タンに、ルゥルアも会釈を返す。最初の頃イーリスにみっちり教わったため、王妃としての立ち振舞いがだいぶ板についてきている。
召使いたちがファジュルの向かいに敷布とクッションを並べ、茶のセットを運んでくる。
「王妃様、お客様。今からここでお茶会をするのはいかがですか。今日は天気もいいですから」
「ありがとう、ディヤさん。お言葉に甘えることにするわ」
「私もいいの? やったー」
ディヤに勧められて、ルゥルアとイーリスがそこに座る。一人だけ立っていたエウフェミアに手招きする。
「エウフェミアさんも一緒にお茶を飲みましょう。いつも立ちっぱなしじゃ疲れるでしょう」
「ルゥルア。あたしの仕事はあんたの護衛であって、お茶を飲むことじゃないんだけど」
やんわりお断りするエウフェミアの手をイーリスが掴んで座らせる。
「いいじゃないエウフェミア。お茶を飲みながら話を聞かせて。サーディクに告白されたんでしょ。その後どうしたの」
「な、なんでそんな事を人に話さなきゃならないの。あたしはそういう話題が本当に苦手なんだ」
戸惑うエウフェミアを二人がかりで座らせて、お茶を押し付ける。根負けしたエウフェミアがしぶしぶ茶器に口をつける。
なんとも平和なやり取りで微笑ましい。
「エウフェミアはサーディクのこと嫌いなの?」
「いや、……嫌いではない……が、本気かどうかわからないというか」
「十回もプロポーズされているのに本気じゃないの?」
「…………頼む。本当にこの手の話は苦手なんだ。勘弁して」
イーリスに質問攻めにされてたじろぐ。
勇ましく戦場をかけていたエウフェミアの、意外な一面だ。この姿をサーディクが見たらどうなるか。
「うんうん。すごくいい顔ですよー、陛下。そのまま動かないでくださいね」
ウタ・タンが鉛筆を走らせる音と賑やかなお茶会の会話だけが響く。
しばらく黙って様子を見ていたエリックが、ふと口を開く。
「そうだ、ファジュル様。今日、ディートハルトくんはいないのかな」
「今日はユーニスと一緒に、診療所の手伝いに行っています。日が暮れる前に戻ってくる予定なので待っていていただければ会えますよ。ディーに用ですか」
視線だけエリックの方にむけて答える。
「ダニエラの婿になってもらえないかと思いまして。よかったらファジュル様からも話してもらえませんか」
「え!!」
エリックの言葉に反応したのは、ファジュルではなく、お茶を飲んでいたイーリスだった。
茶器を取り落としてエリックの方を見る。
「ディ、ディーは、ダニエラと結婚するんです?」
「まだ決まっていませんよ。ディートハルトくんにお願いしているところです」
侍女たちが布を持ってきてこぼれたお茶を拭き、新しく茶器を出す。
イーリスはぎこちなく固まったまま、肩にかけた草木染めのカバンを掴んでいる。
ディーが選んでくれたお土産なんだと、自慢しに来たからよく覚えている。
ディーからの贈り物を肌身はなさず持ち歩くのはなぜなのか、イーリス本人は自覚していない。
「すまない、エリック殿。誰と添い遂げるかはディー本人が決めるべきこと。俺が口を出すことではない」
「それは残念です」
口添えを断られても、エリックは涼しい顔のまま。
ファジュルが手伝わないとわかっていて提案してきたように思う。
どれくらいじっとしていただろう。日が傾く頃、ウタ・タンが筆をおいて大きく伸びをした。
「できました。わたくしの人生で一番の、会心の出来です!」
ウタ・タンが描き上げたファジュルの横顔は、とても柔らかく笑っている。自分はこんな顔をしているのかと、こそばゆい気持ちになる。
「すごい。俺に気を使って、美化されているんじゃないよな」
「そんなことないわ。ファジュルはいつもこんなふうに綺麗に微笑むもの。素晴らしいわ、ウタ・タンさん。わたしの寝室に飾りたい」
「やめてくれ。俺の心が持たない」
ルゥルアの部屋に肖像画が飾られて、ルゥルアがそれを毎日眺める……考えると恥ずかしすぎる。
「お褒めにあずかり光栄です。陛下、王妃様」
ルゥルアの賛辞をうけ、ウタ・タンも満面の笑みでお辞儀をした。
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