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革命戦争編(親世代)
三十六話 ヘラとディー、スラムにて。
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ヘラはディー、オイゲンと三人で王都にいた。
ハインリッヒ領から託された武器をスラムに運ぶためだ。
半月刀、短剣、弓矢、盾に軽鎧。
一座の楽器や小道具に紛れさせてあるため、兵たちに怪しまれることはない。
汚さと臭いで長時間活動する気になれないのか、兵たちは日が真上に来る頃には捜索活動を終えて引き上げる。
兵が居なくなったのを見計らい、オイゲンの仲間である傭兵たちが武器の積み下ろしを手伝ってくれる。
かつてヨハンが診療所として使っていた小さな家を隠し場所にする。
あらかた運び終え、見えないよう大きな布を被せた。
ディーは両手についた砂埃を叩いて腕組みをする。
「よーっし! こんなもんかな。オイゲン、あとは任せたよ」
「あぁ。契約通り、志願者には武器の扱いを教える。兵の目がない時間に徹底的に叩き込む。負け戦なんてご免だからな」
オイゲンいわく、剣と弓両方扱える傭兵が多いようで、戦力として大いに期待できそうだ。
「あたしたちの役目はこれで一段落だね。あとは偽装用に食料を買って帰るか」
「そうしよ。ナジャーばあちゃんに、妊婦さんが食べられるものを買ってきてって言われてるんだよね。ほらこれ。書き付け」
「わかったよ。ルゥルアには元気な子を産んでほしいからね」
一座の仲間が出産のために一時休業することがあった。
だからヘラやディーもある程度妊婦が口にしてはいけないものがわかる。
国民の大半がマラ教信徒のイズティハルにおいて、酒類は他国から輸入しない限り存在しない。
塩漬け、魚介類、ナチュラルチーズはもってのほかだし、香辛料を含む食品も避けたほうがいい。
なら果物と野菜を多めに仕入れるか。話し合っていたところにスラムの男が来た。
肩で息をして、ひどく焦っている。
「あぁ、そこの兄ちゃんはヨハン先生の甥子さんだったな! 頼む。すぐに来てくれ。大怪我をした人が倒れているんだ。先生のいるところを知っているなら、運んでほしいんだ」
「怪我人がいるの?」
「こっちだ」
ヘラたちはすぐに男の背を追った。
たどり着いたのはスラムの外れ……瓦礫しかないさびれた場所だった。
そこにボロボロの男が倒れていた。
貧民にしてはいい服を着ているし、平民にしては薄汚れている。
衣服は血で汚れ、顔だけでなく袖から覗く腕はアザだらけ。
呼吸にあわせて胸が上下しているから、一応生きてはいる。
「なんだろう。この人、どこかで……」
汚れてボロボロだけれど、よく見れば着ているのは王国兵の軍服だ。
スラムの人間は武器もなしに兵に挑むなんて真似、絶対にしない。
傭兵だって雇い主の指示もなしに兵に斬りかからない。むろんファジュルはそんな指示を出す人間ではない。
ならばなぜ、この人はこんなにひどい怪我をしているのか。
「姉貴。ともかく拠点に連れて帰ろう。伯父さんに診てもらわないと」
「……そうだね。応急手当をする道具を持っておくんだったよ」
怪我人をディーとオイゲンに運んでもらう間に、ヘラは手早く買い物を済ませる。
急ぎラクダを走らせ、日没前には拠点に帰り着いた。
すぐさまヨハンの診療室に運び込み、怪我の処置が行われた。
拠点にいる者たちはお湯を沸かしたり清潔な布を用意したりと、ヨハンを手伝う。
ヘラもまた、ヨハンに指示されるままに男の傷まわりを蒸した布で拭い、男の腕を押えたりとできることをした。
傷の手当が終わり、清潔な服に着替えさせて男を布団に寝かせた。
ヘラはヨハンとファジュルに、男を見つけた時の状況を話す。
まわりに何もない、スラムの外れに倒れていたこと。荷物も何もなかったため、物取りにあったわけではないだろうこと。
「なるほど。このような姿で彼がスラム付近に捨て置かれたことを考えると、城の内部で派閥抗争でも起きているのかもしれないな」
ヨハンは静かに口を開き、ヘラとファジュルに告げた。
「彼の怪我の状態ですが、頬と肋《あばら》骨にヒビ、あとは胸部・腹部を中心に打撲や裂傷を負っていました。どれも命に関わるような怪我ではない。そして、服に染みていた血は、彼自身の血ではありません」
「どういうことだ?」
ファジュルが眉をひそめる。
「衣服を誰かの血で汚して、大怪我をしているように見せかけていた、ということです。手首の傷は手錠と鎖が擦れてできたもの。牢屋かどこかに繋がれ、動けない状態で殴る蹴るの暴行を加えられていたと見て取れます。……理由はウスマーンさん本人に確かめるしかないでしょう」
そう。
顔の傷を手当するために髭《ひげ》を剃《そ》り、血で固まった髪を切って男の正体に気づいた。
この人は王国兵を束ねていた、大将のウスマーン。
見たことあるのも当然。
姫の生誕祭に呼ばれたとき、ウスマーンが宴の会場を警備していたのだから。
なぜ大将だったこの人がこんなことになっているのか、気になった。
「伯父さん、この人のこと、目覚めるまであたしがみていようか」
「だめだ、ヘラは女性なんだ。休んでいなさい。側につくのは男の誰かに頼むから」
ヘラがマラ教の信徒でなくとも、ウスマーンはマラ信徒と思われる。
マラ教において、伴侶以外の異性の寝所に立ち入ってはならないのが決まり。男性陣の誰かでないと、眠るウスマーンの看護はできない。
「なら、私がみていよう」
外で話を聞いていたんだろう。ラシードが入ってきた。
眠ったままのウスマーンのそばに腰を下ろして、朗らかに笑う。
「大丈夫なのか、じいさん」
「もちろんだとも。誰かさんが小さい頃は無茶ばかりしておったから、病人や怪我人の看病は慣れている。ファジュルは自分の寝所で休んでいなさい」
誰かさん、とはファジュルを指すのだろう。
沈着冷静な人に見えるが、幼少期はそうとうヤンチャだったらしい。
ファジュルは意心地の悪そうに、ラシードから目を逸らした。
「ヨハン殿も、処置でかなり消耗しただろう。今のうちに仮眠を取っておいたほうがいい」
日が暮れるまでずっとウスマーンの処置に専念していたため、ヨハンもだいぶ疲れている。
ラシードの言葉を否定せず、ヨハンは片手をあげて応えた。
「では、お言葉に甘えてそうさせてもらいます。ラシードさん」
ファジュルが自身の寝所に戻り、ヨハンは仮眠用の布団に横になる。
ヘラもラシードにあとを任せて診療室を出た。
あたりは夜の闇。星明りだけになっている。
男性陣の寝所の前、ディーが大岩に腰掛けて空を見上げていた。
「寝ないのかい、ディー」
「姉貴。大将さんの様子はどう?」
「深傷《ふかで》は負っていないから、命に別状はないって」
「そ。ならよかった。助けが間に合わず死んだ、なんて言われたら寝覚めが悪いもんね」
「…………嫌なこと言うんじゃないよ」
昔から言っていいことと悪いことの区別がつかない弟は、今日も発言が無神経だ。
「それより。あたしは明日父さんのところに戻るから、こっちはこっちでがんばりな。しばらくは反乱軍に合流できそうにない」
「えー、なんで」
「国中、戦争が起きるかもしれないって噂で持ちきりで、城下に行く旅人が減っているんだ。見るからに旅人のルベルタ人がそう何度も城下やあのオアシスにいたら、怪しまれるだろう」
かなり不満げではあったけれど、ディーは納得してくれた。
兵がそこまで人間を観察しているかはわからないが、用心するにこしたことはない。
「わかった。姉貴や親父は別の方法で後方支援していてよ。ボクらは前線でがんばるから」
「言われるまでもないね。あたしらツークフォーゲル一座の人間が強いのは、あんたが一番知っているだろ」
助けがほしいと言われたとき即座に動けるよう、一座のみんなは備えている。
武器でも食料でも、戦力でも。
ヘラとディーは拳を打ち合わせ、互いの無事を祈った。
ハインリッヒ領から託された武器をスラムに運ぶためだ。
半月刀、短剣、弓矢、盾に軽鎧。
一座の楽器や小道具に紛れさせてあるため、兵たちに怪しまれることはない。
汚さと臭いで長時間活動する気になれないのか、兵たちは日が真上に来る頃には捜索活動を終えて引き上げる。
兵が居なくなったのを見計らい、オイゲンの仲間である傭兵たちが武器の積み下ろしを手伝ってくれる。
かつてヨハンが診療所として使っていた小さな家を隠し場所にする。
あらかた運び終え、見えないよう大きな布を被せた。
ディーは両手についた砂埃を叩いて腕組みをする。
「よーっし! こんなもんかな。オイゲン、あとは任せたよ」
「あぁ。契約通り、志願者には武器の扱いを教える。兵の目がない時間に徹底的に叩き込む。負け戦なんてご免だからな」
オイゲンいわく、剣と弓両方扱える傭兵が多いようで、戦力として大いに期待できそうだ。
「あたしたちの役目はこれで一段落だね。あとは偽装用に食料を買って帰るか」
「そうしよ。ナジャーばあちゃんに、妊婦さんが食べられるものを買ってきてって言われてるんだよね。ほらこれ。書き付け」
「わかったよ。ルゥルアには元気な子を産んでほしいからね」
一座の仲間が出産のために一時休業することがあった。
だからヘラやディーもある程度妊婦が口にしてはいけないものがわかる。
国民の大半がマラ教信徒のイズティハルにおいて、酒類は他国から輸入しない限り存在しない。
塩漬け、魚介類、ナチュラルチーズはもってのほかだし、香辛料を含む食品も避けたほうがいい。
なら果物と野菜を多めに仕入れるか。話し合っていたところにスラムの男が来た。
肩で息をして、ひどく焦っている。
「あぁ、そこの兄ちゃんはヨハン先生の甥子さんだったな! 頼む。すぐに来てくれ。大怪我をした人が倒れているんだ。先生のいるところを知っているなら、運んでほしいんだ」
「怪我人がいるの?」
「こっちだ」
ヘラたちはすぐに男の背を追った。
たどり着いたのはスラムの外れ……瓦礫しかないさびれた場所だった。
そこにボロボロの男が倒れていた。
貧民にしてはいい服を着ているし、平民にしては薄汚れている。
衣服は血で汚れ、顔だけでなく袖から覗く腕はアザだらけ。
呼吸にあわせて胸が上下しているから、一応生きてはいる。
「なんだろう。この人、どこかで……」
汚れてボロボロだけれど、よく見れば着ているのは王国兵の軍服だ。
スラムの人間は武器もなしに兵に挑むなんて真似、絶対にしない。
傭兵だって雇い主の指示もなしに兵に斬りかからない。むろんファジュルはそんな指示を出す人間ではない。
ならばなぜ、この人はこんなにひどい怪我をしているのか。
「姉貴。ともかく拠点に連れて帰ろう。伯父さんに診てもらわないと」
「……そうだね。応急手当をする道具を持っておくんだったよ」
怪我人をディーとオイゲンに運んでもらう間に、ヘラは手早く買い物を済ませる。
急ぎラクダを走らせ、日没前には拠点に帰り着いた。
すぐさまヨハンの診療室に運び込み、怪我の処置が行われた。
拠点にいる者たちはお湯を沸かしたり清潔な布を用意したりと、ヨハンを手伝う。
ヘラもまた、ヨハンに指示されるままに男の傷まわりを蒸した布で拭い、男の腕を押えたりとできることをした。
傷の手当が終わり、清潔な服に着替えさせて男を布団に寝かせた。
ヘラはヨハンとファジュルに、男を見つけた時の状況を話す。
まわりに何もない、スラムの外れに倒れていたこと。荷物も何もなかったため、物取りにあったわけではないだろうこと。
「なるほど。このような姿で彼がスラム付近に捨て置かれたことを考えると、城の内部で派閥抗争でも起きているのかもしれないな」
ヨハンは静かに口を開き、ヘラとファジュルに告げた。
「彼の怪我の状態ですが、頬と肋《あばら》骨にヒビ、あとは胸部・腹部を中心に打撲や裂傷を負っていました。どれも命に関わるような怪我ではない。そして、服に染みていた血は、彼自身の血ではありません」
「どういうことだ?」
ファジュルが眉をひそめる。
「衣服を誰かの血で汚して、大怪我をしているように見せかけていた、ということです。手首の傷は手錠と鎖が擦れてできたもの。牢屋かどこかに繋がれ、動けない状態で殴る蹴るの暴行を加えられていたと見て取れます。……理由はウスマーンさん本人に確かめるしかないでしょう」
そう。
顔の傷を手当するために髭《ひげ》を剃《そ》り、血で固まった髪を切って男の正体に気づいた。
この人は王国兵を束ねていた、大将のウスマーン。
見たことあるのも当然。
姫の生誕祭に呼ばれたとき、ウスマーンが宴の会場を警備していたのだから。
なぜ大将だったこの人がこんなことになっているのか、気になった。
「伯父さん、この人のこと、目覚めるまであたしがみていようか」
「だめだ、ヘラは女性なんだ。休んでいなさい。側につくのは男の誰かに頼むから」
ヘラがマラ教の信徒でなくとも、ウスマーンはマラ信徒と思われる。
マラ教において、伴侶以外の異性の寝所に立ち入ってはならないのが決まり。男性陣の誰かでないと、眠るウスマーンの看護はできない。
「なら、私がみていよう」
外で話を聞いていたんだろう。ラシードが入ってきた。
眠ったままのウスマーンのそばに腰を下ろして、朗らかに笑う。
「大丈夫なのか、じいさん」
「もちろんだとも。誰かさんが小さい頃は無茶ばかりしておったから、病人や怪我人の看病は慣れている。ファジュルは自分の寝所で休んでいなさい」
誰かさん、とはファジュルを指すのだろう。
沈着冷静な人に見えるが、幼少期はそうとうヤンチャだったらしい。
ファジュルは意心地の悪そうに、ラシードから目を逸らした。
「ヨハン殿も、処置でかなり消耗しただろう。今のうちに仮眠を取っておいたほうがいい」
日が暮れるまでずっとウスマーンの処置に専念していたため、ヨハンもだいぶ疲れている。
ラシードの言葉を否定せず、ヨハンは片手をあげて応えた。
「では、お言葉に甘えてそうさせてもらいます。ラシードさん」
ファジュルが自身の寝所に戻り、ヨハンは仮眠用の布団に横になる。
ヘラもラシードにあとを任せて診療室を出た。
あたりは夜の闇。星明りだけになっている。
男性陣の寝所の前、ディーが大岩に腰掛けて空を見上げていた。
「寝ないのかい、ディー」
「姉貴。大将さんの様子はどう?」
「深傷《ふかで》は負っていないから、命に別状はないって」
「そ。ならよかった。助けが間に合わず死んだ、なんて言われたら寝覚めが悪いもんね」
「…………嫌なこと言うんじゃないよ」
昔から言っていいことと悪いことの区別がつかない弟は、今日も発言が無神経だ。
「それより。あたしは明日父さんのところに戻るから、こっちはこっちでがんばりな。しばらくは反乱軍に合流できそうにない」
「えー、なんで」
「国中、戦争が起きるかもしれないって噂で持ちきりで、城下に行く旅人が減っているんだ。見るからに旅人のルベルタ人がそう何度も城下やあのオアシスにいたら、怪しまれるだろう」
かなり不満げではあったけれど、ディーは納得してくれた。
兵がそこまで人間を観察しているかはわからないが、用心するにこしたことはない。
「わかった。姉貴や親父は別の方法で後方支援していてよ。ボクらは前線でがんばるから」
「言われるまでもないね。あたしらツークフォーゲル一座の人間が強いのは、あんたが一番知っているだろ」
助けがほしいと言われたとき即座に動けるよう、一座のみんなは備えている。
武器でも食料でも、戦力でも。
ヘラとディーは拳を打ち合わせ、互いの無事を祈った。
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