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集金人
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「奥さん、こんちは、集金です」
勝手口から声がした。
「はーい」
と返事をしてドアを開ける。包丁の集金人がにこにこして立っていた。
私は、刃に血や果汁がこびりついた包丁を取り出し、集金人に手渡した。
「では、失礼して」
集金人は包丁の刃をじっくり眺め、時にはにおいを嗅ぎ、今月の包丁代を調べる。
「おや、奥さん」
私はドキリとする。
「今月は人を刺しましたか」
やはりわかってしまったようだ。
「姑を刺し殺したのよ」
「なるほど、となると、このくらいですね」
集金人は電卓を叩いて見せた。包丁代はやっぱり高かった。観念して支払う。
「しかし奥さんもなかなかやりますね」
集金人のその言葉に苦笑いしつつ、不思議と悪い気はしなかった。
勝手口から声がした。
「はーい」
と返事をしてドアを開ける。包丁の集金人がにこにこして立っていた。
私は、刃に血や果汁がこびりついた包丁を取り出し、集金人に手渡した。
「では、失礼して」
集金人は包丁の刃をじっくり眺め、時にはにおいを嗅ぎ、今月の包丁代を調べる。
「おや、奥さん」
私はドキリとする。
「今月は人を刺しましたか」
やはりわかってしまったようだ。
「姑を刺し殺したのよ」
「なるほど、となると、このくらいですね」
集金人は電卓を叩いて見せた。包丁代はやっぱり高かった。観念して支払う。
「しかし奥さんもなかなかやりますね」
集金人のその言葉に苦笑いしつつ、不思議と悪い気はしなかった。
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