ありがとう【完結】

18話 残された時間

2人は翌日から楽しいことだけ考えることにした。

リオンは残りの10日、前倒しで有休を使うことを会社に行って伝えた。

少しでもユウキと一緒にいたいからだ。

そして毎日2人は思い出を作る為に色んな所へ行った。
時間はあっという間に過ぎていき残り2日となった。

この日、遊園地に行って夜帰って来た2人は遊び疲れソファーでまったりしていた。


「たくさん乗り物乗って疲れたけど楽しかったね」

「うん。ユウキは何が1番楽しかった？」

「ジェットコースターもよかったけど1番はお化け屋敷かな」

「えー、私はお化け屋敷が1番嫌だったんだけど」

「めちゃくちゃ怖がってたもんね。だから楽しかった」

「何それぇー」

「､､､､」

「､､､､」


2人は黙ると壁にかけてあるカレンダーを見た。


「明日は…何する？」

「何しよっか…」

「ユウキ…明後日は何時まで一緒にいられるの？」

「…明後日、日付が変わる瞬間までかな…」

「えっ…じ…じゃあ…明日の0時までってこと？」

「うん…」

「そんな…」

「リオン、あの日出来なかったことをしよう」

「あの日って？」

「オレが事故で死んだ日。あの日オレ計画立ててたんだ」

「…うん。わかった。ユウキに任せる」

「じゃ、予約入れて来るから携帯貸して」

「予約？う…うん。わかった」


リオンが携帯を渡すとユウキはリオンに聞かれないように外へ行った。


しばらくしてユウキが戻って来た。


「リオン、明日車出して。11時に出よう」

「うん。わかった」


ユウキはこの日のうちに車のナビに行き先を入れた。