ありがとう【完結】

真凛 桃

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16話 キャンプでの出来事

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キャンプに行く当日、リオンの運転で山に向かった。


15時過ぎ、目的地に着きテントを張り終えると2人はイスに座った。


「あーっ、空気がいいし気持ちいいなー」

「もう少ししたら火を起こそうかなっ」

「たくさん買ったみたいだけど何作るの?」

「リオンの好きなの」

「えっ…パエリア?」

「うん。あとエビ好きでしょ?エビ使った料理も作るからっ」

「わ~い!楽しみぃー」

「今日は全部オレに任せてね。リオンはお酒でも飲んでて」

「先に飲むのは悪いから、本でも読んでるね」


ユウキは料理を作り始め、日が暮れ始めた頃に出来上がった。


「うわー!美味しそ~」

「お酒は白ワインがいいかな」

「そうだね」

「乾杯しよう」

「何に乾杯する?」

「そうだなー」

「じゃ、私とユウキの再会に…乾杯!」

「乾杯!」

「外で飲むと一段と美味しいっ」

「久しぶりに飲むからすぐに酔いそう…」

「酔っていいよっ。私も酔いそうだけど」

「じゃ先に酔っちゃおうかな~」


そうして2人は食べながらワインが進んだ。


「もう…お腹いっぱいっ」

「キレイに食べたねっ」

「うん。美味しかったっ」

「よかった。オレ少し酔ったかも」

「私もっ」

「あそこのベンチに座ろっか」

「うん」


2人は近くにあるベンチに座った。


「上…見てみて」

「上?」


リオンが空を見上げると空一面に星が輝いていた。


「うわー、すごくキレイっ」

「都心ではなかなか見れないからね」

「うん…こんなキレイな星空初めて見たよ」


ユウキは星ではなくリオンに見惚れていた。
視線を感じたリオンがユウキを見ると、ユウキは慌てて顔を背けた。


ユウキ…もしかして恥ずかしがってるの…?


そう思ったリオンは心に決めた。


「ユウキッ」

「え?」


ユウキがリオンの方を見た瞬間、リオンがキスしてきた。


えっ…


ユウキは動けず、しばらく2人は唇が触れていた。


固まっているユウキを見てリオンは慌てて離れようとすると、我慢できなくなったユウキはリオンを離さず熱いキスをした。


よかった…ユウキ…嫌がってなかった…


リオンは心の中でそう思い安心した。


そしてようやくユウキはリオンを離した。


「リオン…話さないといけないことがある…」

「えっ?」







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