76 / 102
第2章
76話 2人の浮気発覚
しおりを挟む翌朝、目覚めた2人は辿々しい雰囲気だったが初めて結ばれた事により一層愛が深まっていた。
シュンを送り出したスミは部屋の掃除を終わらせてシュンのスーツを買いに行った。
仕事が終わったシュンは19時過ぎに由希と話す為に家に行くが由希は居なかった。
電話をしても出ない。
由希は裕二と会っていたのだ。
シュンが帰ろうとすると秘書から電話がかかってきた。
「岸田秘書…どうした?」
「今どこですか?」
「地曽田の家だけど」
「え?戻ったんですか⁈」
「話しに来たけど由希は居ないから帰ろうとしてたとこだよ」
「そうですか。実はSホテルから連絡があって、柳本が今ホテルに来ているそうです」
「え?1人で?」
「いえ…女性と一緒のようです」
「マジか」
「僕、今からSホテルに行って証拠写真撮ろうと思ってます」
「俺も行くよ」
「わかりました」
30分後Sホテルに着いた2人はホテルのロビーに座っていた。
「会社はどう?」
「良くもなく悪くもなくって感じです」
「そっか。会長は元気?」
「お年のせいかそこまで元気さは感じられません。社長はどうですか?仕事なかなか決まらないんじゃないですか?」
「決まったよ」
「本当ですか⁈えっどんな会社ですか⁈」
「小さな会社だよ。また今度話すよ。それより柳本は何時頃チェックインしたって?」
「18時過ぎです」
「じゃ2時間くらい経つな。そのまま泊まったりしないよな?」
「聞いたらここ最近利用してるみたいで、大体2~3時間で出られるみたいです」
「相手は変わらず同じ女性?」
「みたいです」
「あいつ…自分は正当化しやがって」
「出て来たら隠れて写真撮りましょう。スミさんが少しでも離婚しやすいように弱み握らないと」
「隠れる必要ないよ。直接俺が話すから」
「えっ…でも」
「写真撮ったって柳本はどうせシラを切るに決まってる。平気で嘘つくような奴だから」
「…まぁそうですけど」
その時、エレベーターから裕二と由希が降りて来た。
「あっ、社長!来ましたっ」
「えっ」
裕二はシュンに気付き、由希を後ろに隠した。
「な、何?」
「ヤバい、ご主人がこっちに来てます」
「えっ、シュンがっ?」
由希はサングラスをかけて下を向いた。
シュンと秘書は裕二の元へ行った。
「これは地曽田社長、こんなとこで会うとは…何されてるんですか2人で?」
「あなたこそ何されてるんですか?後ろの女性は?」
「えっ?」
「よく来られてるみたいですが不倫ですね?」
「何言ってんだよ‼︎バーに居たんだよ」
「髪の毛濡れてますけど?シャワー浴びられたんじゃないですか?」
「一体何なんだよ‼︎」
「秘書の次はまた別の女性か…」
「もううるさい‼︎お前らさっさと行け‼︎」
必死で女性を自分の後ろに隠す裕二を怪しいと思ったシュンは裕二の後ろに回ろうとした。
「お、お前っ、やめろっ‼︎」
「何で必死で隠そうとする⁈」
「そっ、それは…」
すると由希は走り出しその場を離れようとした。
追いかけようとするシュンの腕を裕二は掴むが、振り払いシュンは追って行った。
終わった…クソーッ!!
諦めた裕二はその場にしゃがみ込んだ。
すぐにシュンは女性に追いつくと腕を掴み顔を確認した。
え…
シュンは目を疑った。
シュンは女性のかけているサングラスを取った。
「え…。ゆっ…由希っ⁈」
3
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説


愛しき夫は、男装の姫君と恋仲らしい。
星空 金平糖
恋愛
シエラは、政略結婚で夫婦となった公爵──グレイのことを深く愛していた。
グレイは優しく、とても親しみやすい人柄でその甘いルックスから、結婚してからも数多の女性達と浮名を流していた。
それでもシエラは、グレイが囁いてくれる「私が愛しているのは、あなただけだよ」その言葉を信じ、彼と夫婦であれることに幸福を感じていた。
しかし。ある日。
シエラは、グレイが美貌の少年と親密な様子で、王宮の庭を散策している場面を目撃してしまう。当初はどこかの令息に王宮案内をしているだけだと考えていたシエラだったが、実はその少年が王女─ディアナであると判明する。
聞くところによるとディアナとグレイは昔から想い会っていた。
ディアナはグレイが結婚してからも、健気に男装までしてグレイに会いに来ては逢瀬を重ねているという。
──……私は、ただの邪魔者だったの?
衝撃を受けるシエラは「これ以上、グレイとはいられない」と絶望する……。

蔑ろにされた王妃と見限られた国王
奏千歌
恋愛
※最初に公開したプロット版はカクヨムで公開しています
国王陛下には愛する女性がいた。
彼女は陛下の初恋の相手で、陛下はずっと彼女を想い続けて、そして大切にしていた。
私は、そんな陛下と結婚した。
国と王家のために、私達は結婚しなければならなかったから、結婚すれば陛下も少しは変わるのではと期待していた。
でも結果は……私の理想を打ち砕くものだった。
そしてもう一つ。
私も陛下も知らないことがあった。
彼女のことを。彼女の正体を。

あなたが居なくなった後
瀬崎由美
恋愛
石橋優香は夫大輝との子供を出産したばかりの専業主婦。
まだ生後1か月の息子を手探りで育てて、寝不足の日々。
朝、いつもと同じように仕事へと送り出した夫は職場での事故で帰らぬ人となる。
乳児を抱えシングルマザーとなってしまった優香のことを支えてくれたのは、夫の弟である宏樹だった。
会計士である宏樹は優香に変わって葬儀やその他を取り仕切ってくれ、事あるごとに家の様子を見にきて、二人のことを気に掛けてくれていた。
「今は兄貴の代役でもいい」そういって、優香の傍にいたいと願う宏樹。
夫とは真逆のタイプの宏樹だったが、優しく支えてくれるところは同じで……。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。

愛のかたち
凛子
恋愛
プライドが邪魔をして素直になれない夫(白藤翔)。しかし夫の気持ちはちゃんと妻(彩華)に伝わっていた。そんな夫婦に訪れた突然の別れ。
ある人物の粋な計らいによって再会を果たした二人は……
情けない男の不器用な愛。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる