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第2章
76話 2人の浮気発覚
しおりを挟む翌朝、目覚めた2人は辿々しい雰囲気だったが初めて結ばれた事により一層愛が深まっていた。
シュンを送り出したスミは部屋の掃除を終わらせてシュンのスーツを買いに行った。
仕事が終わったシュンは19時過ぎに由希と話す為に家に行くが由希は居なかった。
電話をしても出ない。
由希は裕二と会っていたのだ。
シュンが帰ろうとすると秘書から電話がかかってきた。
「岸田秘書…どうした?」
「今どこですか?」
「地曽田の家だけど」
「え?戻ったんですか⁈」
「話しに来たけど由希は居ないから帰ろうとしてたとこだよ」
「そうですか。実はSホテルから連絡があって、柳本が今ホテルに来ているそうです」
「え?1人で?」
「いえ…女性と一緒のようです」
「マジか」
「僕、今からSホテルに行って証拠写真撮ろうと思ってます」
「俺も行くよ」
「わかりました」
30分後Sホテルに着いた2人はホテルのロビーに座っていた。
「会社はどう?」
「良くもなく悪くもなくって感じです」
「そっか。会長は元気?」
「お年のせいかそこまで元気さは感じられません。社長はどうですか?仕事なかなか決まらないんじゃないですか?」
「決まったよ」
「本当ですか⁈えっどんな会社ですか⁈」
「小さな会社だよ。また今度話すよ。それより柳本は何時頃チェックインしたって?」
「18時過ぎです」
「じゃ2時間くらい経つな。そのまま泊まったりしないよな?」
「聞いたらここ最近利用してるみたいで、大体2~3時間で出られるみたいです」
「相手は変わらず同じ女性?」
「みたいです」
「あいつ…自分は正当化しやがって」
「出て来たら隠れて写真撮りましょう。スミさんが少しでも離婚しやすいように弱み握らないと」
「隠れる必要ないよ。直接俺が話すから」
「えっ…でも」
「写真撮ったって柳本はどうせシラを切るに決まってる。平気で嘘つくような奴だから」
「…まぁそうですけど」
その時、エレベーターから裕二と由希が降りて来た。
「あっ、社長!来ましたっ」
「えっ」
裕二はシュンに気付き、由希を後ろに隠した。
「な、何?」
「ヤバい、ご主人がこっちに来てます」
「えっ、シュンがっ?」
由希はサングラスをかけて下を向いた。
シュンと秘書は裕二の元へ行った。
「これは地曽田社長、こんなとこで会うとは…何されてるんですか2人で?」
「あなたこそ何されてるんですか?後ろの女性は?」
「えっ?」
「よく来られてるみたいですが不倫ですね?」
「何言ってんだよ‼︎バーに居たんだよ」
「髪の毛濡れてますけど?シャワー浴びられたんじゃないですか?」
「一体何なんだよ‼︎」
「秘書の次はまた別の女性か…」
「もううるさい‼︎お前らさっさと行け‼︎」
必死で女性を自分の後ろに隠す裕二を怪しいと思ったシュンは裕二の後ろに回ろうとした。
「お、お前っ、やめろっ‼︎」
「何で必死で隠そうとする⁈」
「そっ、それは…」
すると由希は走り出しその場を離れようとした。
追いかけようとするシュンの腕を裕二は掴むが、振り払いシュンは追って行った。
終わった…クソーッ!!
諦めた裕二はその場にしゃがみ込んだ。
すぐにシュンは女性に追いつくと腕を掴み顔を確認した。
え…
シュンは目を疑った。
シュンは女性のかけているサングラスを取った。
「え…。ゆっ…由希っ⁈」
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