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第2章
72話 変態
しおりを挟む「でも俺、まだスミのお母さんに会って話す資格ないよ。無職だしまだ別れてないし」
「好きな人がいるって事しか言わない。それに私1人で行くから」
「ごめん。ちゃんと会いに行けるように急ぐから」
その頃、裕二と由希はホテルで会っていた。
「えっ…じゃあ、あいつは約束破ったって事ですか⁈」
「あいつ?」
「あっ、ご主人…」
「…そうよ。しかも会社辞めたのよ‼︎」
「うっ…嘘でしょ⁈」
「会長は必ず戻って来るって言ってる。カードも車も置いて行ってシュンには何もないから」
「…なるほど。いや~でもまさか会社まで捨てるとは、ご主人も思い切った行動しましたね」
「あなたの奥さん…一文無しなのよね?」
「はい。鍵も持ってないから家にも入れないんで…ご主人に頼ってるはずです」
「じゃ時間の問題ね」
「でしょうね。ご主人も他の仕事するにしてもどこも雇ってくれないでしょう」
「それ会長も言ってたし念の為わざと雇わないように色んな企業に声かけてるみたい」
「それはそれは…いい事ですね。さすが会長」
「でも、とうとうシュンから離婚届を突きつけられたわ」
「えっ…マジっすか⁈で、どうしたんですか⁈」
「シュンが行った後、破り捨てたわよ」
「それでいいんです。絶対に応じたらダメですよ」
「死んでも応じないわよ‼︎あなたもよ‼︎」
「俺は大丈夫です。別れられない理由がちゃんとありますから」
「私とあなたは?」
「え?」
「お互いの相手が戻って来たら私たちはもう会わないの?」
「それは嫌です。由希さんは会わない方がいいと思ってるんですか?」
「そうね~会ってあげてもいいけど。あなたとは体の相性もいいし」
「嬉し~な~‼︎実は俺も由希さんと体の相性いいとは思ってたんです。じゃあ今後もバレないように会って行きましょう」
「ええ」
2人はワインで乾杯した。
裕二はバックからロープとアイマスクを取り出し由希に渡した。
「何これ?」
「今日はこれで僕を縛って好きなようにして下さい」
「私にSをやれって事?」
「…はい」
「そうね…」
「あっ、それとコレ」
裕二はヒールを由希に渡した。
「これ履いて僕を踏みつけて下さい」
「面白そう。手加減しないわよ」
「僕、興奮してきました!ベッドに行きましょ」
終わった後2人はベッドで横になり余韻に浸っていた。
「由希さん、最高でした」
「ええ。よかったわ。でも背中アザだらけになったけど大丈夫?」
「全然平気です。次は由希さんの衣装も準備しておきますね」
「私が準備するわ」
「マジっすか⁈由希さんノリノリですね~」
「何だかハマりそう…あなたはこういう事するの初めてなの?」
「はい。興味はあったんですがなかなか出来る事じゃないので」
「それが…私とは出来たって事ね」
「あっ、いや…それは…由希さんとは色々やってみたくて」
「側から見たら私たち変態かも知れないけど私もあなたとなら色々出来そう」
「じゃ次はいつ会います?」
「そうね、近いうち会いましょ。今後は週に2回は会いたいわ」
気持ちではなく完全に欲望に走った2人だった。
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