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28 必死な言い訳
しおりを挟むそうだよ…オレの方が年上じゃないか…
オレがリードしなくちゃ…
和は多分…待ってる…
陸は布団をかぶり和と見つめあう。
「和…」
「はい」
「キ…キ…」
「え」
「キス…する…?」
「えっ⁈」
その時、広川が突然起き上がった。
2人は慌てて布団から出ると背中を向け合って寝たフリをした。
「トイレーッ!」
広川はフラつきながらトイレに行った。
陸と和は顔を見合わせ笑い合う。
「寝よっか」
「ですね」
そうして気が抜けた2人はそのまま眠った。
朝ですよ~起きなさ~い
チロリロリン♪チロリロリン♪
朝ですよ~起きなさ~い
チロリロリン♪チロリロリン♪
安井の携帯のアラームで4人は目が覚めた。
「んもぉ~…今日休みなのにアラームかけてんのかよ~」
「ごめんごめん…」
腕が…しびれてるっ…
陸が横を見ると和と目が合った。
和に腕枕をしていたのだ。
えっ…オレ…腕枕しているっ…
慌てて腕を離すがもうすでに広川と安井に見られていて間に合わなかった。
「何やってんの?」
「マジか」
うわっ…ヤバッ…
「お前ら恋人かっ‼︎」
「いやっ…こっ…これはっ…」
「僕が…枕と間違って佐田先輩の腕を…すっ…すみません先輩っ」
「あっ…うん」
「オレ、てっきり見ちゃいけないの見たかと思ってビビッたよ」
「ハハハ。オレも元カノと間違ってたみたいだな~あ~昨日飲み過ぎたせいだ」
「ハハハ。そうなんですね~」
「そうそう夢に元カノ出てきたし~」
「あ~だからか~」
2人が必死で言い訳してる間に広川と安井は帰る支度を始めた。
「よし、帰ろう」
「うん」
陸と和は2人を玄関まで見送った後、台所へ行き後片付けをしていた。
「陸さん…さっき言ってたことって違いますよね?」
「さっき言ってたことって?」
「元カノと間違えたって…」
「違うに決まってるだろ。ああ言うしかなかったんだよ」
「よかったっ」
「でもまさか腕枕して寝てたなんて。いつの間にしたんだろ」
「本当ですね…色々と驚きました」
「えっ」
「フフフ…」
そっかっ…
オレ…和にキスするか聞いたんだったっ…
うわっ…恥ずかしい…
結局してないけど和は驚いた感じだった…
和はキスしたいと思わなかったのか…
もしそうならオレ…あ~忘れたい…
「そっ…そうだっ!後で買い物行って今日は家でゆっくりしよう。明日仕事だし」
「はいっ」
陸さん…頑張ってリードしようとしてくれて…
嬉しかったです…
あのまま…キスしたかったな…
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