Pure love 〜純粋な恋愛〜【完結】

真凛 桃

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忘年会当日、二次会の為4人で陸と和の住むマンションに行った。


乾杯!!


4人はワインで乾杯をした。


「しかし…いい部屋だな。ここにお前ら一緒に住んでるんだろ」

「まっ…まぁな」

「大村ってそんな金に困ってんの?うちの会社そんな給料悪くないと思うけど」

「あっ…まぁ…色々と」

「オ…オレも助かるし。家賃も半分になるしさ」

「ふーん。オレは女だったらいいけど男と住むのは勘弁だな~」

「でもこの広さならオレはいいかも」

「そうか?会社でも一緒…家でも一緒は相手が女でも嫌だわ…それが男だろ…あ~嫌だ」


広川の奴…相変わらず嫌な奴だ…
それに比べて和は何ていい子なんだ…
嫌な顔せずずっとニコニコしてる…


「佐田っ?ワインもう1本開けていいか?」

「あっ、うん」


そして2時間経ちみんないい感じに酔ってきて恋愛話を始めた。


「安井は彼女と上手くいってんの?」

「まぁね」

「もう付き合って長いんですか?」

「3年かな」

「安井は今29だっけ?彼女は?」

「同じ29だよ」

「じゃあ…お互いにいい年だし結婚の話とかしてるんだろ?」

「彼女は早く結婚したいみたいだけど…オレはまだしたくなくてさ」

「そうなんですね」

「まぁ…結婚したら自由がなくなるからな」

「広川は結婚したくないの?っていうか彼女いないの?」

「いねー。もう5年くらい…別に女なんていらないし」

「ふーん…寂しいね~佐田と大村は?」

「僕は…いません。佐田先輩は少し前までいましたよねっ」

「えっ…」

「佐田に彼女いたの?」

「いましたよねってことは別れたの?」

「うん」

「へえーそうなんだー。どのくらい付き合ってたんだ?」

「えっと、1週間?2週間だったかな」

「なんだそれっ」

「早っ…何で付き合ったんだよ?」

「それは…まぁいいじゃないかっ」

「佐田も30だろ。何かもったいないよな」

「そうか?」

「誰か紹介しようか?」

「えっ…いいよ」

「遠慮すんなよ」

「いいって…」

「ワインッ‼︎」

「びっくりしたぁ」

「どうした大村っ」

「あっ…えっと…お2人ともワイン注ぎましょうか…」

「あっ…ああ」

「ありがとう」


和…話しそらす為にわざとだな…
ったく…可愛い奴め…


「紹介するなら大村にしろよ。まだ若いんだし遊びたい年頃だろ」


なっ、何っ⁈


「そうだな。大村…可愛い顔してるし女に好かれそう。大村っ紹介しようか?」

「えっ…」

「紹介してもらえよ。この際何人か紹介してもらって何股かかけちゃえば?」

「ダメだっ‼︎」

「え…」

「何だっ?」

「どうした佐田っ」

「あっ、おっ…大村は彼女できたら仕事が疎かになりそうだし…今は彼女作るよりも仕事に専念したいって…言ってたよね?」


うわっ…オレ…何でこんな嘘を…


「そうなのか?大村」

「はっ…はい」

「おもしろくない奴だな~」

「まぁ…それなら仕方ないけど。彼女欲しくなったらいつでも言えよ」

「ありがとうございます」

「どんな人がタイプなんだよ」

「タイプ…ですか?」


一瞬、和と陸は目が合った。


「一緒にいて落ち着く人かな…この人と離れたくない…ずっと一緒にいたい…支えてあげたいって思える人です」


か…和……


「何だそれ。お前女みたいだな」

「…すみません」

「いいじゃん。大村と付き合う人は幸せだよ」


陸はニヤニヤしながら頷いていた。


「佐田…きもちわりーぞ」

「あ~酔ってきたみたいだな~」

「オレも酔ったな~。あー誰かとキスしてぇー」

「キ…キス?」

「安井は酔ったらキス魔になるみたいなんだ」

「えっ…」

「もちろん彼女にだからな。お前らは随分キスしてねーだろ。あっ、佐田は最近まで彼女いたんだったな」


クソッ…否定できない…


「オレはもう随分してないけど…大村もか?」

「えっ…はっ…はい」

「お前たち欲求不満にならないの?キスもご無沙汰だなんて…」


キス…和とオレは飲み会の時しただけで…
付き合ってからはしてない…
というか考えてもいなかった…
でも付き合ってるし…和はキスしたいのかな…
うわー…想像しただけで恥ずかし過ぎるって…


「そんなのどうでもいいし…なっ?大村」

「…はい」


和は寂しげな表情で返事をした。


和…もしかして…









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