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24 離れたくない
しおりを挟む「陸さんっ…手痛いですっ」
「えっ」
「あっっ…ごめんっ」
陸は和の手を握っていたことに気づき慌てて手を離した。
「でも…嬉しいですっ」
「帰って家で飲み直すか?」
「はいっ」
そのままタクシーでマンションに帰り陸の家に行った。
飲み直すつもりが2人ともお酒が進まなかった。
「また…バーに行きたいですか?」
「二度と行きたくない…和は?」
「僕も…です」
「本当に?楽しんでたみたいだけど」
「楽しんでなんか.…陸さんの横に来た人が陸さんの手握った時すごく嫌でした」
「オレもだよ‼︎和の周りに男が群がってるし気分悪かった」
「陸さん…もう1度言って下さい」
「何を?」
「和はオレのものだって…」
「えっ…イヤだ」
「言って下さいよ~」
「無理無理っ」
「チェッ…」
「でも…行ったオレたちが悪いな。ああいうとこは2人で行っちゃダメだってことがわかったよ」
「……そうですね。すみません、僕が行きたいって言ったから」
「それはいいけど…今度行くなら普通のバーに行こうな」
「はい‼︎それにしても陸さんって…意外とヤキモチ妬きなんですね」
「えっ、そんなこと…」
たしかに…オレ…男たちに妬いていた…
こんなに嫉妬するなんて…
「和もまんざらでもなさそうだったしなー」
「だって…無視する度にしつこくなってきたから。陸さんがトイレに行ってる間怖かったんですよ」
「あっ!ごめん1人にさせて…」
「僕は陸さんしか見てませんから」
「和…」
「でも…行ってよかったです。僕の為に陸さん…妬いてくれたし」
「…そうだな」
他の男と和が楽しそうに話してるだけでも嫌だった…
こんなに和のことが好きだったなんて…
「陸さんっ!お腹空きません?」
「…うん」
「ラーメンとかあります?」
「うん…そこにある」
「じゃ、僕作りますね」
和は台所に立って作り始めた。
陸はソファーに座ったまま和の後ろ姿をじっと見つめていた。
和…オレはお前が愛おし過ぎる…
完全にお前にハマッてしまった…
クソー…好き過ぎる…
「出来ましたよ~」
和はラーメンをテーブルに2つ並べた。
「食べましょ~」
「うん」
「いただきまーす」
「いただきます」
「お腹空いてたから美味し~」
美味しそうに食べる和も可愛い…
「陸さん?食べないんですか?」
「えっ?あっ…食べるよ」
「これ食べたら僕、帰りますね」
「えっ」
「明日は午後外まわりか…陸さんは?」
「オレは…和と逆」
「じゃ…会社では会えませんねっ」
「そう…だね」
「明日は僕の家で食事しましょうか」
「…うん」
「じゃ明日帰りに買い物して帰りますね。何作ろっかな~」
「、、、、」
「完食っ。ごちそうさまでしたっ。片付けて帰りますね」
離れたくない……
「陸さん?さっきからどうしたんですか?」
「和っ…一緒に住まないか?」
「えっ」
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