ダンナ様はエスパー？

daisysacky

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第13章　　パパはエスパー？

　　　１０

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　その時、ふと…義母の顏が思い浮かぶ。
「ひよりちゃんは、パパによく似ているから…」
そう言ったのは、顏のことじゃあないのか？
もしかして…久志さんは、昔っからそうだったのだろうか？
そうだとすれば…いずれはひよりも？
そう思いが及ぶと、あの子が不憫でかなわない。
（こうなったら、やっぱりお義母さんに、聞くしかないかも）
お義母さんって・・・苦手なんだけどなぁ～
もうすっかり、憂鬱な気分だ。　それでもなお…
ひよりを安全な環境で守るのは、自分しかいない。
灯里はなぜか、新たな使命感に燃えた。

「ひよりが、どうかした？」
　ようやく笑うのをやめ、久志は真顔で、灯里の方を見る。
それは彼女が、あまりにも複雑な顔をしていたからだ。
何と切り出そう…と常にキョロキョロとしている。
「あの子は、勘がいいからなぁ」
　ボソリと、久志が言う。

「カン？」
えっ、と灯里は息をのむ。
「そう、カン」
　まさかカンと言われるとは！
「ボクも…昔、よく言われたよ。
　おまえ…超能力が使えるのか？って…」
「えっ」
まさか、本人にそう言われるとは、思いも寄らなかった。
だが、少なくとも、久志が子供のころに、言われていたって、
言うことだ。
久志はじぃっと灯里の目を見つめると
「やっぱり、そうかぁ」
納得したようにうなづく。
「ひより…何か言ってたか？」
心配そうに、彼女に聞くので、つい反射的に
「えっ？なにも！」
思わずそう言ってしまった。

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