ダンナ様はエスパー？

第９章 やっぱり、あなたは…？

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　そろそろ、赤ちゃんの性別の判断が、わかる…という頃、
久志は、聞くまでもないとばかりに、
「この子は、男の子だね」
なぜかキッパリと言い切る。
「えっ、どうして？」
何でわかるの？
カン？と思い、
「へぇ～、どうしてわかるの？」
興味本位で聞き返す。
久志は自信満々で、灯里を見ると
「そんなの…顔を見ていれば、わかるよ」
やけに得意気にそう言う。
「顔？」
顏って、男の子の親は、こんな顔…とか、そんなものがあるのか？
ポカンとして、久志を見る。
「ほら…よく言うじゃないか。
　男の子のお母さんは、顏とか、お腹の形を見ると、わかるって…
　だから、この子は男の子だ！」
全く迷いもなく、言い切る。
「えぇ～っ、そうなの？」
　
　やっぱり久志は、不思議だ…と思う。
さらに妊娠してから、何となく…感覚が敏感になった気がする。
食べ物の味や、匂いにも、敏感になってきたのも、あるけれど…
カンも研ぎ澄まされてきたようだ。
　最近ふと思うのは、
久志の雰囲気が、前より変わったような気がする。
だがそれは…気のせいなのか？
やっぱり久志さんは…
何かあるのかも、しれない？
灯里は妙に思った。