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第8章 私を探さないで…
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「どうして?」
逆にグイグイと、詰め寄るようにしてサヤカが聞くので、灯里はその迫力に
押されて、ややたじろいでいる。
「だって、アリサは、久志さんと仲がいいんだもん」
まるで子供のように、頬をプクンと膨らませて、すねた口調で言ってみる。
「はっ?」
何を言っているの?
呆れた・・・という顔をして、サヤカは憐れむような目付きをする。
「何か、あるの?」
だがサヤカが、いつになくしつこく聞くので、
「えっ?でも、何かあったら、大変でしょ?」
逆に灯里は笑い飛ばそうとする。
「ふーん」
なんだ、つまらないなぁ~
真面目な顔になり、サヤカは腕を組み直す。
「それ、危なくない?」
いきなりおかしなことを言うので、
「へっ?」
灯里はキョトンとする。
何を真面目にとっているの?
笑いながら、こちらを見る灯里に
「あなた、何をのん気なこと、言ってるの?」
サヤカは鋭い目つきで、ジロリと見ている。
「アリサに、彼を取られちゃうわよ」
「はっ?」
まさか!
サヤカは、久志さんを見ていないから、そんなことを言うんだ…
何とかそう思おうとする。
「だって、アリサは親友よ!
そんなこと…あるわけないわよ」
強い口調で、言い返した。
だがサヤカも、そんなことでひるむ様子もない。
「バカねぇ~そんな風に油断していると、とんでもない災難が
起きたりするのよ」
やや脅かすように言う。
(まさか!勘ぐり過ぎよぉ~)
まだ灯里は、サヤカの言うことを、全く本気にはしていない。
逆にグイグイと、詰め寄るようにしてサヤカが聞くので、灯里はその迫力に
押されて、ややたじろいでいる。
「だって、アリサは、久志さんと仲がいいんだもん」
まるで子供のように、頬をプクンと膨らませて、すねた口調で言ってみる。
「はっ?」
何を言っているの?
呆れた・・・という顔をして、サヤカは憐れむような目付きをする。
「何か、あるの?」
だがサヤカが、いつになくしつこく聞くので、
「えっ?でも、何かあったら、大変でしょ?」
逆に灯里は笑い飛ばそうとする。
「ふーん」
なんだ、つまらないなぁ~
真面目な顔になり、サヤカは腕を組み直す。
「それ、危なくない?」
いきなりおかしなことを言うので、
「へっ?」
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強い口調で、言い返した。
だがサヤカも、そんなことでひるむ様子もない。
「バカねぇ~そんな風に油断していると、とんでもない災難が
起きたりするのよ」
やや脅かすように言う。
(まさか!勘ぐり過ぎよぉ~)
まだ灯里は、サヤカの言うことを、全く本気にはしていない。
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