ダンナ様はエスパー?

daisysacky

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第2章  謎の隣人VSお姑さん!

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「ホント?」
 疑うような目付きで、久志は見る。
何となく不自然だ、と思ったのか、うすうすは気付いていたのだろう。
(それなら、あの時起きてくれば、よかったのに)
そう思うけれど。
だけどこの人は、なぜだか抜群にカンが鋭い。
その目で、見透かされてしまいそうな…
そんな気がする。

「ね、ご飯できているわよ」
ごまかすように言う。
「へぇ~いいにおい」
嬉しそうに久志は、鼻をひくひくさせると、ゴキゲンな顔になった。
 それにしてもこの絶妙な、タイミング…
どうして?
灯里は不思議に思う。
大した事、ないよ…とばかりに、久志は何てことない、という
顔になると、
「トイレに起きたらね、灯里が隣にいなかったから…
 てっきりどこかへ行っちゃったのかと、思ったよ」
そう言い訳をするけれど…
もしかしたら、気付いていたんじゃあないのか?
灯里はひそかに思っていた。

「父さんに、連絡したからね」
 自分の母親に向かって、キッパリと宣言する。
お姑さんは、急にブスッとした顔になり、
「余計なことを!
 放っておいて欲しかったのに…」
悔しそうに息子の顔を見つめる。
「アンタも灯里さんに、ビシッと言わなくちゃあ…
 なめられちゃうわよ」
彼女の言葉に、さすがに久志も、キッと険しい顔になり、
実の母親の顔を、苦々しいまなざしで見守っていた。
(久志さん、やっぱり優しい!)
灯里はほれぼれとした顔で、久志の顔をじぃっと見上げる。
いつも穏やかで、優しい彼は、会社でも結構人気者なのだ。
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