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第2章 謎の隣人VSお姑さん!
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(なんで私が、こんな目に…?)
今もなお、スヤスヤと寝息をたてて、気持ちよさそうに眠っている
久志のことを、少しうらめしく思った。
(でも、あともう少しの辛抱よ!
ガンバレ、わたし!)
それでも自分を鼓舞し、何とか気を取りなおすのだった。
「あなた…女はやはり、身だしなみをキチンとしなくては」
そう言うと、お姑さんは鋭い目つきで灯里を見ると…
はぁ~とため息をついた。
「あなたねぇ…幾つ?」
いきなり険しい表情で、灯里に聞くと…その目付きにたじろぎ、
「えっとぉ~あのぉ~」
彼女はモジモジしてしまう。
昨日はあんなにしおれていたお姑さんも、一晩たったらすっかり元気になって、
早速ジロリと灯里を見る。
「まぁ、いいわ。
こんなお嫁さん…久志が可哀そう」
ため息とともに、ひと言つぶやいた。
聞き捨てならないなぁ~
どういう意味?
そう灯里は思ったけれど…
元来争いごとは苦手な彼女。
またもめるのが、面倒だし、嫌なので
「すみません」
殊勝にも、あっさりと頭を下げた。
こうなったら、トコトンお姑さんの言うことを聞かないことには、
納得してくれないだろう…
なんで、こんなことに?
灯里はうらめしく思うけれども、そこはグッとこらえて、
ヒサシさんのためだ!
頑張らなくちゃ!
そう自分に言い聞かせた。
(あと少しの辛抱よ!
きっとお義父さんが、迎えに来てくれるはずよ)
呪文のように、思い浮かべる。
そう思わないと、この状況…やっていけない、と思ったのだ。
とにかくせっかく早起きを(強引に)したのだから、
この際、言われた通りにしよう…
お姑さんの顔を見ると、つい文句の1つや2つ、言いたくなるけれど、
ここはグッとこらえて、おとなしくキッチンへと向かった。
今もなお、スヤスヤと寝息をたてて、気持ちよさそうに眠っている
久志のことを、少しうらめしく思った。
(でも、あともう少しの辛抱よ!
ガンバレ、わたし!)
それでも自分を鼓舞し、何とか気を取りなおすのだった。
「あなた…女はやはり、身だしなみをキチンとしなくては」
そう言うと、お姑さんは鋭い目つきで灯里を見ると…
はぁ~とため息をついた。
「あなたねぇ…幾つ?」
いきなり険しい表情で、灯里に聞くと…その目付きにたじろぎ、
「えっとぉ~あのぉ~」
彼女はモジモジしてしまう。
昨日はあんなにしおれていたお姑さんも、一晩たったらすっかり元気になって、
早速ジロリと灯里を見る。
「まぁ、いいわ。
こんなお嫁さん…久志が可哀そう」
ため息とともに、ひと言つぶやいた。
聞き捨てならないなぁ~
どういう意味?
そう灯里は思ったけれど…
元来争いごとは苦手な彼女。
またもめるのが、面倒だし、嫌なので
「すみません」
殊勝にも、あっさりと頭を下げた。
こうなったら、トコトンお姑さんの言うことを聞かないことには、
納得してくれないだろう…
なんで、こんなことに?
灯里はうらめしく思うけれども、そこはグッとこらえて、
ヒサシさんのためだ!
頑張らなくちゃ!
そう自分に言い聞かせた。
(あと少しの辛抱よ!
きっとお義父さんが、迎えに来てくれるはずよ)
呪文のように、思い浮かべる。
そう思わないと、この状況…やっていけない、と思ったのだ。
とにかくせっかく早起きを(強引に)したのだから、
この際、言われた通りにしよう…
お姑さんの顔を見ると、つい文句の1つや2つ、言いたくなるけれど、
ここはグッとこらえて、おとなしくキッチンへと向かった。
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