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第1章 甘い生活?
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実をいうと、出かける少し前に、久志がさり気なくポソッと
「彼女…そのうちに、何かあるよ」
謎の言葉を言って、出かけたのだ。
その意味はなに、と灯里は思うのだけれど…
彼は別段気にする様子もなく、
「運命の赤い糸の相手に、出会えるかもしれないし、
仕事でビッグチャンスに恵まれるかもしれない」
ピシャリと言い切る。
これが単なる偶然だったのか?
もちろん、悪気はないだろう…
だがそれよりも、久志さんっていう人が、どんな人なのか…
興味はあることはある。
「あんたが1番、好みがうるさいと思っていたのに…
なんで、あの人なのよ」
初めてアリサに報告をした時、1番言われたことが、
これなのだ…
(アリサのように、もてる人にはわからないわ…)
灯里はチラリと彼女を見る。
彼女は何しろ・・・短大時代は学校で1,2を争う美女
だったのだ。
自分はアリサのように、スラリとして、スタイルがいいわけでもない。
それに、背はチンチクリン。
手足はムッチリとしていて、指先なんて、子供のよう…
アリサから見たら、私のことなんて、理解出来ないわ…
彼女といると、それがコンプレックスなのだ。
「とにかく、久志さんは私にとって、神様みたいに
素敵な人なのよ!」
思わず灯里は、きっぱりと言い切った。
「あらぁ~ごちそうさま!」
そう言うと、ニッと笑い、
「ご飯でも、食べに行かない?」と誘う。
結局は、彼から押し切られるように、軍資金をもらった
ことは、秘密だ。
そんなことを言ったら…
「あら、お小遣いもらっているの?
仲がいいのねぇ~」
などと、からかわれてしまうだろう…
しかたない…
ここはアリサの前で、余計なことをしゃべるのはよそう…
ひそかに灯里は、そう思うのだった。
「彼女…そのうちに、何かあるよ」
謎の言葉を言って、出かけたのだ。
その意味はなに、と灯里は思うのだけれど…
彼は別段気にする様子もなく、
「運命の赤い糸の相手に、出会えるかもしれないし、
仕事でビッグチャンスに恵まれるかもしれない」
ピシャリと言い切る。
これが単なる偶然だったのか?
もちろん、悪気はないだろう…
だがそれよりも、久志さんっていう人が、どんな人なのか…
興味はあることはある。
「あんたが1番、好みがうるさいと思っていたのに…
なんで、あの人なのよ」
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だったのだ。
自分はアリサのように、スラリとして、スタイルがいいわけでもない。
それに、背はチンチクリン。
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アリサから見たら、私のことなんて、理解出来ないわ…
彼女といると、それがコンプレックスなのだ。
「とにかく、久志さんは私にとって、神様みたいに
素敵な人なのよ!」
思わず灯里は、きっぱりと言い切った。
「あらぁ~ごちそうさま!」
そう言うと、ニッと笑い、
「ご飯でも、食べに行かない?」と誘う。
結局は、彼から押し切られるように、軍資金をもらった
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そんなことを言ったら…
「あら、お小遣いもらっているの?
仲がいいのねぇ~」
などと、からかわれてしまうだろう…
しかたない…
ここはアリサの前で、余計なことをしゃべるのはよそう…
ひそかに灯里は、そう思うのだった。
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