デブよ、さらば!

daisysacky

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第9章 危険な思いつき つい、魔がさして

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「ほら」
 差し出された写真は・・・今のサヤちゃんママからは想像できないくらい、デップリとした、大柄な
女の子であった。
「あせることないわ!
 今のあなた・・・私のマックス太っていた時よりも
 細いもの・・・」
サヤちゃんママが言う。
さすがにあの写真を見せられていたら、「ちがう」
とは、言い難い・・・
「でも、どうやって?」
空美が聞くと、
「聞きたい?」
サヤちゃんママが聞くので、空美は大きくうなづいて
みせる。
「そうねぇ」
にっこりとうなづくと・・・
「食べたつもりダイエットよ!」
と、嬉しそうに言った。
「食べたつもりダイエットって?」
聞きなれない言葉に、空美はすぐさま反応する。
それをサヤちゃんママが、楽しそうに見ていた。
「それは文字通り、食べたつもりになることよ!」

 さっぱりわからない・・・
空美は思う。
食べたつもりで、ということは、食べないってこと?
ならば、最初っから、食べなければいいじゃないか・・・そう思っていると、
「つまり、お菓子を食べたつもりで、ヨーグルトを
 食べる。
 甘いものを食べたつもりで、お茶を飲む。
 出来るだけ、他の物で代用して、ガマンすることね」と、サヤちゃんママが言うと・・・
わかったような、わからないような気持ちになった。
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