デブよ、さらば!

daisysacky

文字の大きさ
上 下
226 / 258
第9章 危険な思いつき つい、魔がさして

  10

しおりを挟む
 そういえば、買い物から帰って、エコバッグを
テーブルに置くと、そのまま座り込んでいたのだ。
なんだか最近、ひどく疲れやすい。
どうしたのだろう・・・と、またもボンヤリとして
いると、
「ママ!どうしたの?晩御飯まだ?」
甲高い声が、足元から響いて来る。

 軽いめまいにおそわれて、頭を押さえていると・・
ミアが椅子によじ登って、エコバッグの中身を、
テーブルの上に、並べ始めた。
グラグラする頭を押さえて、座り込んでいると・・・
「やめなさい」
と言う声が、どこか遠くから、聞こえているようだ。
おかしい・・・さすがに異常性に気付いたけれど、
ふいに、天井が大きく揺れた。
なに?地震?
そう思っていると、クラリ・・・と、自分の体が
揺れた。どうやら、自分の体が揺れているのだ・・・
と、考えていると
ミアの声がやけに遠くに、感じられる・・・
まるで、耳鳴りのようだ。
なんで?どうして?
そう思っているうちに、目の前が真っ黒になり、
空美はそのまま、意識を失った。
「ママ~、ママ~」
ミアが驚いて、空美をゆすっている。
空美はダラリ・・・と手を垂らすと、テーブルに
そのままつっぷしていた。

しおりを挟む

処理中です...