デブよ、さらば!

daisysacky

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第9章 危険な思いつき つい、魔がさして

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「あんたこそ、だいぶ痩せたんじゃない?」
空美は妹を見る。
このところ、人の体型がひどく気になるのだ。
他人事だけれど、痩せたか、太ったかと、気になるものなのだ。
ことに、空美にとっては、どうやって痩せたか、というのが1番の関心事。空美にとって、何をおいても
1番聞きたくて仕方ないことなのだ。
「ね、やっぱりダイエットとかしてるの?」
グイグイ聞いて来る空美に、海美はやはり、少し
苦手だなぁ~と思う。

 もともとこの2人、ソリが合わない姉妹であった。
特に、海美が思春期に入ってから、急にチグハグ
してきたのだ。
海美が黙り込んだのを見て、空美はようやく海美の
表情に気付き、
「あ、ごめん・・・言いたくないのなら、いいよ」
と、あわてて目をそらせた。
そんな様子を見ると、海美はふと、空美の様子が
少しおかしい・・・というのに、気付く。
「ね・・・ダイエットもいいけれど、あんまり
 ムリしないのよ。なんだかホント、顔色もよく
 ないし・・」
と言った。


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