デブよ、さらば!

daisysacky

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第9章 危険な思いつき つい、魔がさして

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「なんだか、疲れてるんじゃないの?」
 保育所のお迎えの時、サヤちゃんママが、空美の
顔をのぞきこんだ。
そんなことないよぉ~と、笑ってみせたけれど、
サヤちゃんママの目は、ごまかせないようだ。
「そうかなぁ」
うかがうように、のぞきこんでいる・・
空美は最近、体重計に乗るのが、楽しくなってきた・・・
段々と、針が数ミリずつ、動き出したからだ。
ホントいうともっと早く、実感したかったのだが・・・

「目標まで、あと10㎏!」
と、嬉しそうにしていると、
「ムリしてるんじゃないの?」
いつの間にか、海美が空美の側に、立っていた。
「どうしたの?最近、よく来るけど・・・」
と言うと、
「そうかなぁ」と言いつつも、
「ミアちゃんの顔が見たくてさぁ」
とごまかしてみせた。
「ホントかなぁ~」
疑るように、海美を見る。
海美はこのところ、仕事を転職したようで、前のような仏頂面ではなくなってきた。
本人は、何も言わないけれど、そういうのはたいてい、男がらみだったり、女同士のトラブルだったり
するものなのだ・・・
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