デブよ、さらば!

daisysacky

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第9章 危険な思いつき つい、魔がさして

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 この日は、ショウちゃんには、大きなトンカツの入った皿を置いて、自分は山盛りのサラダと、お味噌汁
(具なし)を飲んでいたので、さすがのショウちゃんも、おかしいゾ、と気が付いたのだった。
「あれ、オマエ、それだけか?」
と、自分の肉片を空美の皿に、数枚押し付けるので、
空美はあわてて押しのけて、
「食べてるじゃん」と言うと、
ショウちゃんは、不審気な目付きになり、
「だって、オマエ、いつもはボクの肉を奪うじゃん。
 肉食えよ。肉食わないと、体に力が入らないぞ」
と、今回はやけに、引き下がらないので、
空美は、もしかしてバレたのか?と、内心ハラハラ
したのだった。
「大丈夫だから・・・」
と、ヘラヘラ笑っていると、
あらためてショウちゃんは、ジロジロと空美を見まわし、
「オマエ・・・もしかして、ずいぶん痩せたか?」
と言った。
空美にとって、その言葉は、何より待ちわびていた
言葉だったから・・・
ショウちゃんに、このヒトコトを言わせたくて、
ずいぶんがんばってきた・・・ということを、改めて感じて、今までの苦労が報われた・・・としみじみと
味わっていた
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