デブよ、さらば!

daisysacky

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第8章 思い通りにいかないわ!

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 数日もしたら、ミアは回復したのだが、それと入れ替わるように、今度は空美が珍しく寝込んでしまった。
そこでもやはり、気になるのが、食事の支度とミアの
弁当である。
ろくろく台所に入らない、ショウちゃんに出来るのだろうか・・・と心配をしてたら、なんとこの男、
妹の海美をうまく丸め込んで、ちゃっかりやってもらっていた。

しまった、ショウちゃんの性格を忘れてた・・・
空美は、少しガッカリしたのだけれど・・・
(これを機会に、積極的に、家事と育児の参加を
 してもらおう・・・と思っていた)
でも、あの海美が?
あの
「私は、ただの1度も、主婦になるつもりはない」
と、言い切った妹が?
と、信じられない気持ちだったのだけれど。
海美の性格を重きにおいて・・・
空美は、そんなことはおくびも出さずに、せっかくなので(天然記念物なみに!)甘えることにした。
海美も、
「義兄さんとミアがかわいそう!」
と、これまたアカデミー賞なみに、珍しく優しい
笑顔を見せたので・・・
なにごとか、あったのか?
心境の変化?
何か、悪いものにでも、化かされたのか?
などと思いつつ・・・
(そんなこと思ったのが、バレたら殺される!)
素直に、好意を受けることにした。
渡りに船!と思ったが、よくよく考えると、
あんな優しい、慈愛に満ちた顔など、
生まれてこのかた、1度も見たことなかったので・・・
狐憑きか、それとも、洗脳されたのか・・・
と、余計なことを考え・・・
もしかして、海美はショウちゃんのことが、好き
なのか?と、ゲスの勘繰りをしたのだった。


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