デブよ、さらば！

第８章 思い通りにいかないわ！

１５

　ユミに泣きついてから、半年あまり・・・
空美は、思ったよりも、体力がついてきたようだ。
「そうそう」
思い出したように、ユミが言う。
「食事の量、気を付けてる？」
「もちろん！」
　空美はそういうけれど・・・
そういえば、たまに我慢できずに、ドンブリをしたり、ケーキを食べたりしている。
空美が告白すると、ユミは苦笑して、
「それは、仕方ないわよ。
　たまには、食べていい日を作らないと、ストレスが
　たまって、爆発するからね」
　さすがのユミも、その辺は理解しているようだ。
ただの鬼コーチでは、ないようだ。
空美は、少し安心した。
「その代わり、その翌日に、リセットするように、
　気をつけないとね」と言うと、
「だからといって、なんでもかんでも、食べていい、
　というわけじゃないけどね」
と、空美に釘を刺すのを、忘れなかった。