デブよ、さらば！

第８章 思い通りにいかないわ！

９

　１番揃えるのに、迷ったのが、包丁だった。
やはり、危険が伴うし、早いのでは・・・と
思っていたのだが、おもちゃみたいにかわいいのを
見つけて、空美の監視下のもとならば、使用しても
いい・・・ということにした。

　これは実は、テレビを見ていて、思いついたのだ。
子供が器用に扱う姿を見て、踏ん切りがついたのだ。
ミアにも、家事に参加させたら、もしかしたら、
反発することも、減るのじゃないか・・・と。
それは、空美にとって、苦肉の策であった。
ミアは比較的、手のかからない、おとなしい子供で・・非常に育てやすかった。
その点に関しては、ショウちゃんに、大いに感謝している。何しろああ見えて、子煩悩で、子育てに関しては、かなり協力的であった。
だけども、最近ミアとギクシャクしてきて、
これは、困ったぞ・・・と思いあまっていたのだ。
そこで、こうなったら、トコトン経験をさせてやれ・・・と、ひらめいたのだ。
まぁ、それは案外、いいアイディアだと思った。