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第7章 転がり出すと 止まらない
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「いいから、食べて」
幾分、怒ったように言うと、ショウちゃんは
黙って、箸を手に取った。
それから、思い直したように、手を止めると、
「ボクのはいいけど、ミアには、普通のご飯、食べさ
せてやってよ。成長期なんだからさ」
ショウちゃんは、それだけ言うと、黙って箸で魚をつついた。魚が苦手なショウちゃんは、サシミと、
鮭くらいしか、魚は食べない。
それなのに、塩サバを食べるなんて・・・
よっぽど、空美の剣幕に、驚いたのであろう・・・
いくら夫婦でも、お互いの思いのすべてが、読めるわけではない・・・
すれ違ったり、思い違いされて、腹を立てたり・・・というのは、避けようのないことなのだ・・・
その点、ショウちゃんは、比較的、空美の言うことに、耳を傾けてくれるので、いいダンナさんかもしれないな、と、空美はあらためて感じていた。
「わかった」と言うと、空美はそれでも、ビールを
冷蔵庫にしまいに行ったので、
「おいおいおいおい」
今度は少し、慌てたように言うので、空美は少し、
してやったり、という顔になり、晴れ晴れとした
気分になった。
ハッキリ言うと、ショウちゃんにとって、とんだ
とばっちりである。
幾分、怒ったように言うと、ショウちゃんは
黙って、箸を手に取った。
それから、思い直したように、手を止めると、
「ボクのはいいけど、ミアには、普通のご飯、食べさ
せてやってよ。成長期なんだからさ」
ショウちゃんは、それだけ言うと、黙って箸で魚をつついた。魚が苦手なショウちゃんは、サシミと、
鮭くらいしか、魚は食べない。
それなのに、塩サバを食べるなんて・・・
よっぽど、空美の剣幕に、驚いたのであろう・・・
いくら夫婦でも、お互いの思いのすべてが、読めるわけではない・・・
すれ違ったり、思い違いされて、腹を立てたり・・・というのは、避けようのないことなのだ・・・
その点、ショウちゃんは、比較的、空美の言うことに、耳を傾けてくれるので、いいダンナさんかもしれないな、と、空美はあらためて感じていた。
「わかった」と言うと、空美はそれでも、ビールを
冷蔵庫にしまいに行ったので、
「おいおいおいおい」
今度は少し、慌てたように言うので、空美は少し、
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とばっちりである。
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