デブよ、さらば！

第７章 転がり出すと 止まらない

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「また、お魚？たまにはお肉が食べたい」
娘のミアが、食卓につくなり、不満そうに箸を放り投げた。
「また？」
食卓のイスにつくなり、ショウちゃんも、ミアに援護射撃を。
「なぁ、おまえ。前は前で、好き放題だったけど、
　今度は今度で、魚と野菜攻めか？
　極端すぎやしないか？」

　あんなに、人のことを、デブデブ言ってたくせに、
２人とも、こと自分達にも、被害が及ぶと、一斉に
文句を言う・・・
「お魚は、頭にいいのよ」
と、言ってはみたのだが・・・
やり過ぎなのか・・・？

空美だって、わかってる。
たまには、お腹いっぱい、カロリーなど気にしないで、とんかつや、カレーを食べたいのだ。
でも・・・・
「ハンバーグ、食べたいなぁ」
ミアは大きな声で、ため息をつく・・・
「ねぇ、明日は、ハンバーグにして」
傍らに座る、空美の腕を引っ張った。
さり気なく、その手を振り払っても、再びミアは
「ネ～ネ～ハンバーグゥ。ポテト～カレーライス～」
最後は、ショウちゃんまで一緒になって、
「ねぇ、ママァ～」
と、声を揃えた。
子供か、君たちは！と思うが、ミアは、子供だ。
空美の中で、何かがプツンと切れた。
ガタン、と立ち上がるなり
「そんなに言うなら、食べなくていい！」
と、タンカを切ると、みんなの皿を、乱暴に取り上げた。