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第6章 ひとまずあがいてみる
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この子の前で、がんばっている母親の姿を見せなくては。母親として、女として、見本になるような
人間にならなくては・・・
幾分気負ってはいるものの、そう強く思うのだった。
「ママ~、のぼせちゃうよ」
いつの間にか、ブクブクと顔をお湯につけていると、ミアが呆れたように、真っ赤に上気した顏をして、空美の肩を突っついた。
「ホント、ママって、手がかかるわ」
また、ミアに言われてしまう、空美である。
早朝、散歩から帰って来ると、いつものように、
朝食作りを始める。
すると、珍しくショウちゃんが、寝ぐせのついた頭で
起きてきた。
あくびをしつつ、空美と目が合うと、眠たそうに
目をショボショボさせて、
「おはよう・・・早いんだな」
と、ぼやけた声で、声をかけてきた。
「そりゃあ、そうよ~歩いてきたんだから」
当たり前、という顔をして、空美が言うと、
ぼーっとしているけれど、そのうち気付いたように
「あぁ」と言い、
「まだ、続いていたんだ~」
と、あらためて気付いた、という顔をした。
今さら、なのだ。
そう・・・
普段は、中々長続きしない空美なのだが、
今回ばかりは、いつもと違う・・・
何が違うって、その心構えというか、取り組む
姿勢自体が、違うのだ。
なめてもらっては、困るな!
空美は、チラリ・・・と冷ややかな視線を飛ばした。
人間にならなくては・・・
幾分気負ってはいるものの、そう強く思うのだった。
「ママ~、のぼせちゃうよ」
いつの間にか、ブクブクと顔をお湯につけていると、ミアが呆れたように、真っ赤に上気した顏をして、空美の肩を突っついた。
「ホント、ママって、手がかかるわ」
また、ミアに言われてしまう、空美である。
早朝、散歩から帰って来ると、いつものように、
朝食作りを始める。
すると、珍しくショウちゃんが、寝ぐせのついた頭で
起きてきた。
あくびをしつつ、空美と目が合うと、眠たそうに
目をショボショボさせて、
「おはよう・・・早いんだな」
と、ぼやけた声で、声をかけてきた。
「そりゃあ、そうよ~歩いてきたんだから」
当たり前、という顔をして、空美が言うと、
ぼーっとしているけれど、そのうち気付いたように
「あぁ」と言い、
「まだ、続いていたんだ~」
と、あらためて気付いた、という顔をした。
今さら、なのだ。
そう・・・
普段は、中々長続きしない空美なのだが、
今回ばかりは、いつもと違う・・・
何が違うって、その心構えというか、取り組む
姿勢自体が、違うのだ。
なめてもらっては、困るな!
空美は、チラリ・・・と冷ややかな視線を飛ばした。
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