デブよ、さらば！

第５章 思い込んだら１直線

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　サヤちゃんママは、どうやら、昨夜ダンナさんと
やり合ったらしく、空美に話を聞いて欲しかった
ようなのです。
ためらう空美の背中を押して、強引に店内に連れ込むと、席に落ち着くと同時に、待ちかねた・・・とばかりに、話し始めました。
「うちのダンナときたら」
と、サヤちゃんママは、オオゲサなジェスチャーで、空美を見ました。
「育児にまったく無関心なくせに、どこかで話を
聞いて来ると、ヤイヤイうるさいのよ」
大きなため息をついて、空美をうかがいます。

空美としては、基本、人の悪口は言わない主義なので・・・どう言えばいいのか、戸惑っています。
サヤちゃんママといえば、絵に描いたような、
若くてイケメンなダンナさんと、かわいい、ちょっと
派手目な奥さんで、保育所では有名です。
絵に描いたような、美男美女・・・と、みんなに
焼きもちを焼かれるくらいで・・・
だから余計に、空美は、
「へぇ～、そうなの？」
そうは見えないけどね・・・」
としか、言えませんでした。