デブよ、さらば!

daisysacky

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第4章  はじめは軽やかに

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  空美は思わず、昨日食べた物をすべて、吐き出して、ゼロになれば・・・なんて、出来もしないことを
思った。
その点、妹の海美なんて、カトンボみたいに細い
手足をしてるから、私なんかよりよっぽど、食べなくちゃいけない・・・と言うのに、食べることを、
むしろ
憎んでさえいるように見える。
なんでなんだろう・・・
空美は不思議に思った。
「だめだぁ~せっかく1キロやせたのに・・・プラマイゼロだぁ~」
こんなことが続くと・・・ダイエットする意欲が
失われるのよね・・・などと、空美は思うのだった。

 初めは、面白いほど、落ちていた。
がんばれば、がんばるだけ、結果を出せる人間だと
思っていた。
このまま順当に痩せれば、目標達成まで、指折り数えて・・・と、思っていたが、
どうやら、風向きが怪しいようだ・・・
そうして、あらたに始めたのが、手帳だった。
何の面白みのない・・・黒いビニールのカバーの
手帳に、ひたすら、何を食べたか・・・せっせと
記入していた。
これが、すべてもれなく、というと、忘れてしまったのもある。中々うまくいかないもんだな・・・
と、少し中だるみ的に、だらけた気分が、
なんとなく漂っていた。

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