デブよ、さらば！

第３章 こうしてデブは作られる？

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「その人って、働いてるの？」
　空美は、クッキーに手が伸びそうになるのを、
グッとがまんしています。ひたすら、コーヒーを
飲んでいると、
「あら、食べないの？」と、聞いて来た。
「うん…私ダイエット、しようと思って。」
と言うと、「あら！」とまた、」サヤちゃんママは
驚いた顔をした。

「えっ？ダイエットするの？なんで？」
サヤちゃんママは、まっすぐな目で、聞いて来た。
「なんでって・・・」
空美は少し、言葉につまり、なんとか応えようと
して、
「だって・・・デブなんだもの・・・」
と言うと、すぐさま、
「デブなんかじゃないよ」と、真剣なまなざしを
向けてきた。

　　そう言ってもらうのは、とてもうれしい
けれど・・・
空美はサヤちゃんママを見る。
サヤちゃんママは、まだ２０代の、いわゆる
ヤンママさんだ。
高校出てからすぐに、出来ちゃった結婚した
ので、若くてピチピチなのだ。
でも、他のママ達と違って、とても素直で
かわいい・・・
かわいいものが大好きな空美は、
（お人形さんみたいで、かわいい・・・）
と、とてもうらやましく、思っていた。

空美は、まぶしいものを見るように、彼女を
見つめた。