デブよ、さらば！

第３章 こうしてデブは作られる？

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「体もね、やっぱり甘やかすと、それに慣れてしまうものなの。
　だから、だらけた格好をしてると、そのようになっていくのよ。
　人間と一緒ね。ゴムの安心感からか、締め付けから解放されると、
　体もノビノビするのよ。本人の意識次第ね」
　と、引きつった顔をする空美に、言い聞かせるように言う・・・

「そうやって、すぐに楽な方へ、楽な方へと流れるから、体の脂肪も、
　ゆるい方へ、ゆるい方へと流されていくのよ。
　それよりも、サイズのあったズボンをはくと、
≪これ以上、太らないぞ≫と、意識出来るし、きつくならないように、
　無意識のうちに気を付けるようになるのよ。
　だから、たとえワンサイズあがっても、ここで、危機感を
　持たなきゃ。
≪よし、痩せよう≫と、その都度意識する方が、自然と気を付けるように
　なるから、絶対オススメよ！」
と、ユミは、空美のズボンを、さげすむような目で見た。

　二人のやり取りは、次第にエキサイトしてくると、段々と声が
でかくなる。
クスクス笑って、通り過ぎていく若い女の子に気が付くと、
空美は恥ずかしそうに、顔を真っ赤にすると、ユミの腕を引っ張った。
するとユミは
「何恥ずかしがってんのよ～」
とさらに大きな声。
すると、クスクス・・・
「恥ずかしいでしょ？
　恥ずかしいなら、恥ずかしくならないように、
　がんばることね！」と、澄ました顔で言った。