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第2章 満たされないその想い
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しおりを挟む「またあの人・・・能天気なこと、言ってる」
先ほどから、長電話に付き合わされていた、海美は、ようやく解放された右手を、思いっきり
もみほぐした。
さっきまで、淡々と、愚痴を垂れ流していた相手こそ・・・海美の姉の空美である。
「二人は、ホント、仲良しね~」
幼い頃から、聞きなれた言葉・・・
だけど、陰ではいつも、こうささやかれる・・・
「上の姉さんは、似ても似つかないね~
あれは、だらしないのかなぁ・・・」
「まさか、あの子も太ったら、ああなるの?」
ひそひそと、本人の前では、本音トークが繰り広げられていた。
「そうなんじゃない?アンタと姉さんは、月とすっぽん。
もしかして、血のつながりが、ないのでは?」と言うので、
「そんなこと、あるわけないじゃん」
と言って否定はするけれど、
(やっぱり、そうよね?誰が見ても、明らかよね?
あんな、甘えた女と、いっしょにしないでよ・・・)
海美は、そうつぶいていた。
「高木さんちの、空美ちゃんは、おっとりさん。
妹の海美ちゃんは、頭もよくて、美人さん」
と、近所でいつも、謳われていた。
なのになぜかいつも、ほめられるのは、
姉である、空美。
ぐずだし、かけっこだって、ドベなのに、なぜか。
もてるのも、空美。
友達が多くて、人気者なのも、空美。
どうしていつも、そうなの?
と、煮え湯を飲まされていた。
割りに合わないのは、いつもきまって、妹の海美なのだ・・・
決定的だったのは、ひそかに憧れていた先輩・・・
姉妹の間で、選ばれたのは、なぜか、空美だった・・・
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