デブよ、さらば！

第１章 空美の場合

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  ミアは、頭をプルプル振って、
「パパは、お腹、ポッコリ～」
と、指差してみせました。
ショウちゃんはあわてて、「オイオイオイオイ」
と、身を乗り出すけれど、それを無視して、
「どうしたの～？何かあったの？
　さぁ、もう少し寝に行こう？」
と、ミアの背中に、軽く触れました。

　ユートくんママといえば、空美の苦手なお母さんだ。
　これは、なんとかせねば・・・
　ミアが自分のせいで、いじめられるなんて、とんでもない！
と、憤然とする、空美だった。

　ダンナは、のんきに畳に寝っ転がり、空美はそれを尻目に、化粧水を
コットンに含ませていると、
「そんなことしても、ムダなんじゃね～？」
と、どこまでもマイペースなショウちゃんは、言いたい放題！
さすがにピキンと、脳天に来た空美。
「いい加減にして！」と、立ち上がった。
　いきなり立ち会がった空美に、驚く風もなく、柳に風・・・
といった感じで、
「何怒ってんの？」と、さらに笑う。
「だーれも見ないって！大丈夫、人間見た目じゃないから。
　空美には、空美のよさがあるんだからさぁ。
　いい加減、無駄な抵抗、やめたら？」
と、ポテチをつまみながら、バラエティを見て、爆笑した。