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Scene11 シンデレラは時を越えて
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思い切って言うエラに、礼美は大きくうなづくと、、
「それは…あなたがいよいよ家に帰る時が来たって、いう話よね?」
案外あっさりと礼美は切り出します。
驚きもしないで、とてもあっさりと。
それはカスミと全く同じ反応だったので、エラは思わず
「えっ?」
と驚きの声をあげます。
まるで2人で示し合わせたのか、それとも気付いていたのか。
驚いてポカンとするエラをジィッと見ているので、
エラはようやく気を取り直し、
「それもあるけど…礼美さんにしか、お願い出来ないことも
あるのよ」
と言い、それでも気持ちをフラットにすると、ようやく自分の
計画を打ち明けました。
それには、礼美が意外と冷静で、静かに相槌を打って、うなづきます。
それでなくても、本番が迫ってきています。
そして本番が来る、ということは、エラのタイムリミットもまた
迫ってきている、ということを、意味していました。
どうにかして、この局面をうまく乗りきるか…
そのことばかりを、エラは考えていました。
もっとも頼りにしている礼美も、もちろんエラと同じように、
人形を操るので、シューヘイのように、頼むこともできません。
それなのでエラは、礼美にこそっと、人形劇の終了時に、
あることをして欲しいと、頼みます。
礼美は「えっ?」と驚いて、
「そんなことして、大丈夫なの?」と聞き返します。
「大丈夫」
エラはうなづくと、
「他にも助っ人を頼んでいるから…」
不安そうにする礼美に、頼み込みました。
「それは…あなたがいよいよ家に帰る時が来たって、いう話よね?」
案外あっさりと礼美は切り出します。
驚きもしないで、とてもあっさりと。
それはカスミと全く同じ反応だったので、エラは思わず
「えっ?」
と驚きの声をあげます。
まるで2人で示し合わせたのか、それとも気付いていたのか。
驚いてポカンとするエラをジィッと見ているので、
エラはようやく気を取り直し、
「それもあるけど…礼美さんにしか、お願い出来ないことも
あるのよ」
と言い、それでも気持ちをフラットにすると、ようやく自分の
計画を打ち明けました。
それには、礼美が意外と冷静で、静かに相槌を打って、うなづきます。
それでなくても、本番が迫ってきています。
そして本番が来る、ということは、エラのタイムリミットもまた
迫ってきている、ということを、意味していました。
どうにかして、この局面をうまく乗りきるか…
そのことばかりを、エラは考えていました。
もっとも頼りにしている礼美も、もちろんエラと同じように、
人形を操るので、シューヘイのように、頼むこともできません。
それなのでエラは、礼美にこそっと、人形劇の終了時に、
あることをして欲しいと、頼みます。
礼美は「えっ?」と驚いて、
「そんなことして、大丈夫なの?」と聞き返します。
「大丈夫」
エラはうなづくと、
「他にも助っ人を頼んでいるから…」
不安そうにする礼美に、頼み込みました。
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