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Scene11  シンデレラは時を越えて

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 エラたちと、助っ人の人たち全員で、手を重ね合うと、
「さぁ、始まるわよ!みんな、楽しんでいこう!」
礼美が声を張って言うと、
「おー!」
みんなで大きく、手を振り上げました。
さぁ、もう後戻りはできません。
かぁ~と、頭に血が上るようで、エラの頭の中は、真っ白に
塗り替えられました。
小刻みに、肩が震えているので、
「大丈夫!みんながついているから」
メグミさんが、エラの肩に、そっと触れました。
エラはこの後に起きる、すべての事柄についても、うまくいくのか
ひどくひどく気になりましたが…
もしもこの世に神様がいるのなら、あてもなく動き回っていたら、
きっとうまくいくに違いない…
そう信じて、運は天にまかせる気持ちになったのです。

 
 その頃、丁度カスミたちも会場に到着し、シューヘイとは
別行動で、動いていました。
カスミを車から降ろした後、すぐに駐車場とは反対方向に
車を回そうとするので、
「あら?行かないの?」
カスミが開いた窓から、すかさず声をかけると、
シューヘイはそのあたりの問答は、予測していたとみえて、
落ち着いた様子で、
「ごめん!ちょっと野暮用を思い出したから、後でのぞきに
来るよ」と、サラリと言ってのけました。
こんな日に、ダブルブッキング?
カスミはちょっとにらむようにしますが、その言葉を
疑う様子もなく、すんなりと引き下がり、
「あと1時間後には、エミたちの出番だそうだから…
 なるべく早く、戻って来てね」と声をかけると、
シューヘイは親指を立てて、
「わかった!」と言うと、すぐさま車をUターンさせました。

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