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Scene11 シンデレラは時を越えて
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しおりを挟む おとぎの国の方では、今どういう状況になっているのか、
果たして魔法使いの言うことは、信用できるのか…
エラには何一つわかりませんが、とにかくこのワンチャンスに
賭けてみることにしました。
こうして水面下で、おとぎの国へと帰るための作戦が、進んでいる
間に、肝心のイベントの方も、いよいよ大詰めの本番の日を
迎えようとしていました。
前の日の夜…エラはカスミに電話を借りて、シューヘイに
最後の確認の電話を掛けました。
いよいよ待ちに待った、この日だ…と思い、エラ自身の
荷物も片付け始めました。
そんなエラの姿を見つめるカスミは、何一つ疑っているようには
見えません。
「いよいよ明日ね」
2人で最後の夕食を食べ終えて、お茶を飲んでいると、カスミは
しみじみと言いました。
エラは静かにうなづくと、カスミに何と伝えたらいいのか…
と考えておりました。
黙っておく、というのも考えましたが、やはりそういうわけには
いかないだろう…と。
すると敏感に何事か、察したのか、カスミはエラを見つめると、
「エミちゃんって、不思議な女の子よね。
ひどく世間知らずかと思ったら、料理上手だし、
とってもしっかりしているし…
今時の女の子には、とても見えないわ」と感心したように言いました。
「そんなこと、ないですよ~」
口ではそう言うけれども、こういうことも、想定内だったのかもしれ
ません。
自分の正体を明かせないことが、心苦しくはあるのですが…
おそらく言っても、誰も信じてくれないだろう…と、諦めている部分も
ありました。
果たして魔法使いの言うことは、信用できるのか…
エラには何一つわかりませんが、とにかくこのワンチャンスに
賭けてみることにしました。
こうして水面下で、おとぎの国へと帰るための作戦が、進んでいる
間に、肝心のイベントの方も、いよいよ大詰めの本番の日を
迎えようとしていました。
前の日の夜…エラはカスミに電話を借りて、シューヘイに
最後の確認の電話を掛けました。
いよいよ待ちに待った、この日だ…と思い、エラ自身の
荷物も片付け始めました。
そんなエラの姿を見つめるカスミは、何一つ疑っているようには
見えません。
「いよいよ明日ね」
2人で最後の夕食を食べ終えて、お茶を飲んでいると、カスミは
しみじみと言いました。
エラは静かにうなづくと、カスミに何と伝えたらいいのか…
と考えておりました。
黙っておく、というのも考えましたが、やはりそういうわけには
いかないだろう…と。
すると敏感に何事か、察したのか、カスミはエラを見つめると、
「エミちゃんって、不思議な女の子よね。
ひどく世間知らずかと思ったら、料理上手だし、
とってもしっかりしているし…
今時の女の子には、とても見えないわ」と感心したように言いました。
「そんなこと、ないですよ~」
口ではそう言うけれども、こういうことも、想定内だったのかもしれ
ません。
自分の正体を明かせないことが、心苦しくはあるのですが…
おそらく言っても、誰も信じてくれないだろう…と、諦めている部分も
ありました。
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