ちょっと待ってよ、シンデレラ

daisysacky

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Scene10 シンデレラを取り戻せ!

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「あの子は、とても優しい子。
 だからきっと、自分のことを責めていると思う」
 そう信子が言うと…たしかにそうだったな、とエラは
思い出していました。
それから、にっこりと、信子と目を合わせると、
「とにかく会わせてあげるわ!」
エラは明るく、そう言うと、
「今度のイベントの日に、来るように伝えたわ」
エラの言葉に、信子はひどく驚いた顔をしました。
まさか今もまだ、エラがあれこれと画策して、奔走しているのを、
全く知るよしもありません。
「それって、ホント?本当にいいの?」と聞くので、
「だって、会いたいんでしょ?」
全ては語らず、ただニッコリと微笑みました。
それからふと、ささやくように、
「あなたには…大切な役目が待ってるのよ」と言うと、
その意味がわからず、信子は不思議そうな顔をしました。
エラは大きくうなづくと、
「あなたにしか、出来ないことよ」
意味ありげに、信子の瞳の奥を見つめました。

 一体、どういうことなんだ…
信子は、半信半疑です。
ただでさえ、正体不明なエラに…そんな風に言われて、
わかれというのも、ムリなもの。
半信半疑の信子の顔を、エラは余裕な表情を浮かべて見つめると、
「あなたに、お願いがあるの」と、信子にそうっと告げました。
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