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Scene10 シンデレラを取り戻せ!
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信子と一緒に荷物を置きに礼美とメグミさんは早速部屋に
案内してもらいました。
そうして、大人の目で、中をチェックしました。
信子の割り当てられた部屋は、決して大きな部屋ではありませんが、
こじんまりとした、落ち着いた雰囲気の6畳ほどの畳の部屋です。
「もともとはね、ここは人をもてなしたり、茶室として使って
いたのよ」と大家さんが言います。
確かにそう言われれば、床の間に、可憐なガーベラの花が
飾ってあります。
さすがにタンスは置いてありませんが、押入れの中に、大きなかごと
ポールのようなものが、渡してあり、
「ひとまずここに、当座の物を入れてね」
と、籐かごのフタをあけてみせます。
「この部屋は、人の出入りはないけど…貴重品がなくなると
いけないから…身に着けてもらうか、預かるようにするわ」
信子に向かって言います。
さらに押入れの上の段には、ふかふかのまだ真新しいフトンが一式、
入っていました。
下の段には、かごのほかに、古い長持ちのようなものが
置いてありました。
「なかなかいいじゃない」
メグミさんは、掃き出し窓を開けて、中庭をのぞきます。
すると大家さんは
「トイレは、離れにもあるわ…
お風呂は、母屋のを使ってちょうだい。
食事も、母屋で一緒に食べてね。
一応、未成年を預かるから、責任もってお預かりしないといけないからね」
とにっこりとして言うと、あわてて付け足すように
「あとは…極力スマホは使わないようにして、こっちの電話を
使ってちょうだい」
と言うと、これには信子も何か言いたそうな顔で、大家さんを
見つめました。
案内してもらいました。
そうして、大人の目で、中をチェックしました。
信子の割り当てられた部屋は、決して大きな部屋ではありませんが、
こじんまりとした、落ち着いた雰囲気の6畳ほどの畳の部屋です。
「もともとはね、ここは人をもてなしたり、茶室として使って
いたのよ」と大家さんが言います。
確かにそう言われれば、床の間に、可憐なガーベラの花が
飾ってあります。
さすがにタンスは置いてありませんが、押入れの中に、大きなかごと
ポールのようなものが、渡してあり、
「ひとまずここに、当座の物を入れてね」
と、籐かごのフタをあけてみせます。
「この部屋は、人の出入りはないけど…貴重品がなくなると
いけないから…身に着けてもらうか、預かるようにするわ」
信子に向かって言います。
さらに押入れの上の段には、ふかふかのまだ真新しいフトンが一式、
入っていました。
下の段には、かごのほかに、古い長持ちのようなものが
置いてありました。
「なかなかいいじゃない」
メグミさんは、掃き出し窓を開けて、中庭をのぞきます。
すると大家さんは
「トイレは、離れにもあるわ…
お風呂は、母屋のを使ってちょうだい。
食事も、母屋で一緒に食べてね。
一応、未成年を預かるから、責任もってお預かりしないといけないからね」
とにっこりとして言うと、あわてて付け足すように
「あとは…極力スマホは使わないようにして、こっちの電話を
使ってちょうだい」
と言うと、これには信子も何か言いたそうな顔で、大家さんを
見つめました。
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