174 / 370
Scene 8 シンデレラは眠れない
5
しおりを挟む
様々な色が、トートバッグの中からのぞいて、
一体これは何に使うのだろう…
エラは不思議に思いました。
それとも、この時代では、こういった布で何か作るのか、と。
すると礼美は、クスリと笑って、
「メグミさんはね、本当はパッチワークの先生なのよ」そっと小声で、教えてくれました。
エラには、パッチワークなるものは、どんなものか
わかりませんが、曖昧にうなづきます。
「でも!」
急に、思い出したように、
「この前行った、居酒屋でバイトしてるんじゃないんですか?」
分からない…という顔をすると、礼美はまたもクスッと笑うと、
「それはあくまでも、バイト!
本業はね、カルチャースクールの先生なの」
少し得意気な顔の礼美を見ると…内心エラは、
(ところでバイトって、なに?)
聞きたいけど、聞けない…と複雑な顔になりました。
すると2人の会話に気付いたのか、メグミさんは
2人の側に近付いて来て、
「しがない公民館の、雇われ講師よ」
と、照れたように言います。
「これで、お人形作ったり、お手玉作って、子供たちに配るのよ」
再びトートバッグを手に取ると、奥へと持って行ってしまいました。
一体これは何に使うのだろう…
エラは不思議に思いました。
それとも、この時代では、こういった布で何か作るのか、と。
すると礼美は、クスリと笑って、
「メグミさんはね、本当はパッチワークの先生なのよ」そっと小声で、教えてくれました。
エラには、パッチワークなるものは、どんなものか
わかりませんが、曖昧にうなづきます。
「でも!」
急に、思い出したように、
「この前行った、居酒屋でバイトしてるんじゃないんですか?」
分からない…という顔をすると、礼美はまたもクスッと笑うと、
「それはあくまでも、バイト!
本業はね、カルチャースクールの先生なの」
少し得意気な顔の礼美を見ると…内心エラは、
(ところでバイトって、なに?)
聞きたいけど、聞けない…と複雑な顔になりました。
すると2人の会話に気付いたのか、メグミさんは
2人の側に近付いて来て、
「しがない公民館の、雇われ講師よ」
と、照れたように言います。
「これで、お人形作ったり、お手玉作って、子供たちに配るのよ」
再びトートバッグを手に取ると、奥へと持って行ってしまいました。
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
裏切りの代償
志波 連
恋愛
伯爵令嬢であるキャンディは婚約者ニックの浮気を知り、婚約解消を願い出るが1年間の再教育を施すというニックの父親の言葉に願いを取り下げ、家出を決行した。
家庭教師という職を得て充実した日々を送るキャンディの前に父親が現れた。
連れ帰られ無理やりニックと結婚させられたキャンディだったが、子供もできてこれも人生だと思い直し、ニックの妻として人生を全うしようとする。
しかしある日ニックが浮気をしていることをしり、我慢の限界を迎えたキャンディは、友人の手を借りながら人生を切り開いていくのだった。
他サイトでも掲載しています。
R15を保険で追加しました。
表紙は写真AC様よりダウンロードしました。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
裏切りの先にあるもの
マツユキ
恋愛
侯爵令嬢のセシルには幼い頃に王家が決めた婚約者がいた。
結婚式の日取りも決まり数か月後の挙式を楽しみにしていたセシル。ある日姉の部屋を訪ねると婚約者であるはずの人が姉と口づけをかわしている所に遭遇する。傷つくセシルだったが新たな出会いがセシルを幸せへと導いていく。
妻のち愛人。
ひろか
恋愛
五つ下のエンリは、幼馴染から夫になった。
「ねーねー、ロナぁー」
甘えん坊なエンリは子供の頃から私の後をついてまわり、結婚してからも後をついてまわり、無いはずの尻尾をブンブン振るワンコのような夫。
そんな結婚生活が四ヶ月たった私の誕生日、目の前に突きつけられたのは離縁書だった。
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる