ちょっと待ってよ、シンデレラ

scene 6 女の子はみんな、シンデレラ？

８

　今回は、いつもやっている十八番の「大きなかぶ」
そろそろ新作をしたいのですが、いかんせん、メンバーが足りない。
人形の作り手も、人形を操る人も、雑用をこなす人も・・・
普段、公演するときは、礼美たちメンバーは、いつも他のグループに、助っ人をお願いしています。
今回は、いつも懇意にしている人達。
困っているときには、お互いに助け合いと言う方式をとっていたので、礼美たちは今まで、続けてこれたのです。
でも、そろそろなんとかせねば・・・
礼美は焦っていました。
今回のイベントで、なんとか人員を増やしたい！
そんな時に、飛んで火にいる夏の虫・・・
エラが飛び込んできたのです。
礼美は、この機会をぜひとも、逃したくない・・・
と、強く思います。
ついでにできれば、となりにいる女の子も・・・
期待をこめて、袖の方で、無心に子供に交じって
見ているエラの顏を、眺めていました。

「礼美さん、どうかしましたか？」
いつの間にか、中学生の信子がのぞきこんでいます。
「えっ？ああ、今日もまぁまぁ、人が集まったな、と
思って」
ごまかすように言うと・・・
「そうですね。結構多い方かな？」
チラリ・・・と中学生の信子や、リーダーのメグミさん。今回の助っ人の、早苗さん、リョーコちゃんの方を見ました。