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scene 2  魔法がとけた、その時に

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 男性は、エラを助け起こすと、ようやく道の端っこへ連れて行きます。
そんなに車の量は多くないけれど、それでも
急いで安心な地点へ。
「こんな夜道に、女の子が1人でいたら、
 悪い男に連れ去られるかもしれないよ。
 とにかく、シンデレラだ、なんて言ったら・・・
 頭のおかしな女と、思われかねないから、言わない
 方がいい」
と言うと、一人満足そうに、「うん」とうなづきます。

 エラは、不安そうに、男性を見ます。
「とにかく今晩は、うちに来ればいい。
 なぁに、1人暮らしだからと言って、高校生の
 女の子を、襲うようなもの好きじゃないから、
 安心して」と言って、ニッコリと笑いました。
そして、身に着けていた、上着をフワッと、エラの
肩にかけてやると・・・
「ボロボロじゃないかぁ。
 そんな格好してたら、余計に変な目でみられかね
 ない。
 明日、知り合いの女の子に、借りるから・・・
 とりあえず、このまんま帰ろう」
と言って、軽くエラの背中を押します。
エラは黙ってうなづくと、男性の目を見つめました。
まっすぐに見つめる目には・・・嘘偽りの色は見えません。
エラは、彼のことを信じよう・・・と思いました。
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